ビームアンブレラ
それにしてもつくづく私は自分の人生は詰んでいると思ってしまう。いや、むしろ、詰んでナンボの人生とまで開き直っているのであるが、この瞬間は詰んでいないので安心して欲しい。
「ビームアンブレラ」
をグズーは目の前に展開するのであった。腕部にいつも張り巡らすことができるように柄がセットされているのだ。しかも、そのビームアンブレラは高速回転して、サイキックガルダンのミサイルやビームを全て受け切ったのであった。
あたりは焼け野原になるが、グズーだけは無傷であった。ビームアンブレラは、防御だけではなく、攻撃にも使えるのだ。槍のように刺すのである。
「うおおおおおおおおおおおお」
私はビームアンブレラを前に突き出すと
「ガシッ」
サイキックガルダンは巨大な手で掴んできたのであった。その時に、秋葉の大量の思念がなだれ込んできたのであった。
「お兄ちゃん。助けて。怖いよ。どうしてあたしが戦わないといけないの。さっきまで家の中にこもっていたあたしが……。
フフフフフフ。知っているけどな。あたしの正体は試験管ベイビーであり、本当は誰の子でもないのだ。優秀な男女を掛け合わせて、最高のパイロットになるために作られた存在なのだとな」
「えっ、そうだったの」
「しかし、精神的に不安定だから、失敗作だったらしい。勝手なもんだよ。頼まれもしないのにあたしを作りやがって」
「そんな過去があったのか」
「あんたにはわからないだろうな。ヌクヌクとした環境に育ったあんたにはな。あたしは、あのまま部屋にいたら下手すると廃棄処分されるかもしれなかったんだよ」
「そんな奴等のために、あんたはどうして命を捧げようとするんだ。俺たちと一緒に来れば、何とかなるよ。さあ、その凶々しい戦闘ロボから降りるんだ。今すぐにな」
「お兄ちゃんがあたしを受け止めてくれるの」
「ああ、受け止めてやる。安心しろよ」
「さっきはあんたを殺そうとしたあたしなのに」
「もし、それであなたが幸せならば、俺は……構わないから……出てこいよ」
「わかった。出る」
というと、ハッチを開けて秋葉がパイロット席から、降りてきた時である。斜め後ろから光条が迸ったのであった。




