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第92話 消えかけの証拠

「クク、これでようやくレイティッシュの時代は終わり、この俺の時代が来たわけだ」


国王たちを地下牢に入れてから、グフカは満足した顔をしていた

「おめでとうございます、グフカ様」

仲間の一人が祝福を上げる

「うん。本来なら、ザイドルス・イェルラー公爵様が次期国王になられるはずだったんだが、邪魔者のせいで帰らぬ人となった。その邪魔者は今どこに?」

「ディーレスト王国の王たちが捕らわれた盗賊団のアジトへ向かったそうですが」

「馬鹿な奴だ、自ら死を望んでいるようなものだぞ。まあ、死んでくれればそれでいいがな」

「それで、グフカ様」

「何だ?」

「これからどうされますか?レイティッシュに賛同する者たちも多いでしょうし、もし自分たちの事がバレたら・・・」

「おいおい、怯えてどうするんだ?王子は公爵様の屋敷に騎士を向かわせて調査しようとしてるが、そいつらは俺に従う奴らだ。誰も王子の命令なんざ聞かねえ。それに、公爵様や俺、盗賊団との関りの密書や金目の物も全部焼却して、俺たちがやったという証拠を全部無くす。もう一つ言えば、俺には呪具がある。こいつの力で、俺の邪魔をする奴は全員排除させてもらう。誰にもこの国は渡さねえ。この国は俺のものだ!」


そのころ

王城へ向かう一行はもうすぐ城が見えるところまで来ていた

僕はその途中から違和感を抱いた


「主、気付かれました?」

「うん、盗賊団が持っていた呪具の感じに似ているけど、こっちのがさらに強力に感じる」

「おそらく、呪具を持った者が動き出したんでしょう」


予感が当たってしまった

ここでも、他に怪しい動きがないか広範囲での魔力探知を発動


南西に200mほど離れた広大な屋敷の中庭に数人の反応

その動きは一か所に何かを置いてはまた屋敷に入って先ほどの中庭に戻るを繰り返している


そういえば、王子が公爵の屋敷の調査をさせていると言っていたけど

そこが、公爵の屋敷なのか?


じゃあ、何で中庭に何かを置いてを繰り返してるんだ?


まさか・・・!


『みんな、ちょっと寄り道してくるから』

『え、どこ行くの?』

『すぐ戻ってくる』

念話で話してから

シルクを全速力で走らせる


屋敷に着いてから少し焦げ臭いにおいが


「主!」

ユニコーンは背中を少し上にあげ僕を屋敷に入りやすいようにしてくれている

「ありがとう」


早速、あの場所へ


中庭では勢い良く燃える炎と煙が立ち上っていた

そこにはアースラー王国騎士団の人たちが

「こら、そこで何しているんだ!」

「なっ、誰だ!?」

「お、女?」


こめかみに青い筋が走る

「僕は・・・女じゃ・・・ない!」


雷魔法 ショックボルトで気絶させる


炎を消し

その火元からは何かの破片が複数

僕の後ろには山積みになっていた大量の紙


やはり、これが公爵と盗賊団がかかわっていた証拠

この人たちは、それを隠滅するためにここで燃やしていたんだ


「ああ、でも。これはさすがに・・・」

「大丈夫ですよ、主」

「うわ、びっくりした!」


どこから入って来たかは分からないけど

シルクも来ていた


「大丈夫って、何が?」

「その燃えた物、角の力で元に戻せますよ」


そういうと、シルクは角を光らせる

すると、燃えていたものの焦げ跡がなくなり、バラバラになったものも一つにまとまっていった


それらは、金や銅で作られた手のひらサイズの熊の像、手紙と思われる文章がつづられた紙だ


「シルク、凄いな」

「私の手にかかれば、壊れた物や焦げた物でも元に戻せますよ」


エッヘンとふんぞり返る


と、これらは大事な証拠だから収納魔法に入れておいて

騎士団は動けないように縛っておいて

シーナさんたちのところへ戻ろう

どうも、茂美坂 時治です

ユニコーンの角の力欲しいです

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