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第89話 リーヴェルvsキメラ

この回はグロテスクな文章が含まれています

ご注意ください

異様な魔力を放つキメラ


ライオン側が僕、蛇がシュルスターとシルクを見つめている

どちらからの攻撃にも対応する構えだ


「こいつ、盗賊団に飼いならされていたのか」

「二人とも、キメラは普通の魔物と比べて敏捷性に優れています。気を付けてください」


シルクが警戒

どうにかして、牢屋の鍵を見つけないと


その時

蛇がシルクが惨殺した死体の服から

牢屋の鍵を咥え

そのまま飲み込んだ


「なるほど、牢屋の鍵が欲しければ倒してみろと言っているのか。獣にしてはおつむが冴えているな」

「リーヴェル、俺も戦うぜ」


シュルスターも参戦すると思ったけど

獣は僕たちの行動を読んでいるかのごとく

男が引いたレバーとは別のレバーを下ろす


部屋を区切るための格子が降りてきた

「こいつ、部屋の構造まで把握してやがる!」


どうやら、キメラは僕と戦いたいようだ

「リーヴェル、頼むぞ」

「任せておけ」


呪具は壊れた

つまり、魔法の無効化は無い


魔法は使い放題だ

でも、奥にはシーナさんや国王陛下たちがいる


加減しないとな


まずは身体強化


キメラはそのスキに

格子によじ登り

後ろ足で反動をつけて

僕にめがけて飛びかかる


「おっと、危ない!」

タイミングが遅ければ、僕がやられていた


この獣、なかなか強い


さらに後ろから

蛇が大きく口を開け

唾液か何かを吐きかける


よけたはいいものの

液がかかった地面は溶けていた

強酸性を含んだ唾液だ


一気にカタをつけたいけど

それだと、シュルスターとシルクをも巻き込む危険がある


かといって、あの蛇をどうにかしないと持久戦に持ち込まれる


どうすればいい?


と、蛇が獅子の背中をガブリ


「ギャオアアアアアアアアアア!!」

痛みで叫び、冷静さを失った目で僕を見る


怒りの目だ


あっちもカタをつけようと必死だ


ならば、こちらも手早くやっつける必要がある


僕は日本刀を鞘から取り出し

地面に突き刺す


「ば、馬鹿かお前は!?奴の液に掛かったら一瞬で終わるぞ!?」

「僕を信じて、シュルスター!」


獣は突進してくる

僕は風魔法のウィッグで素早くよける


獣はその勢いで壁に激突

その反動で、体全体に痺れが


僕はこのチャンスを逃さなかった

動けなくなった蛇の頭を掴んで

ハンマー投げのように振り回す


「すげえ」

「極限まで身体強化されてますね」

魔族と神獣は僕の鍛えっぷりに感心していた


「オラァアア!」

勢いを最大限にまで伸ばし

その瞬間で手を離した


獣の先には地面に突き刺した日本刀


空中に漂いながら死を迎える

察した獣は何とかしようとするも痺れが治まらない


そのまま日本刀の餌食となり

体は真っ二つになった


蛇の方も真っ二つになっていた


「討伐できた」

先ほどのレバーを上にあげて格子を動かす


「素晴らしいです、主!」

「さすがだな」

「ありがとう、それよりも鍵を見つけないと」


内臓や脳がぐちゃぐちゃになった死体から

牢屋の鍵を見つける


でも、血や内臓の一部がついてドロドロ

ウェ、気持ち悪い


水魔法 ミストで鍵とシルクの体の汚れを洗い落とす


奥に入って


シーナさんやジュリアナ姫、国王陛下が閉じ込められた牢屋に着いた


「リーヴェル!?城の地下牢にいたんじゃないのか!?」

シュルスターと同じことを聞いてくる陛下


「事情が変わりまして・・・」

事情を説明するよりも救出が先だ


鍵を使って扉を開ける

すると、ジュリーとアリアさんが涙目で僕に抱き着いてくる


「ベル君、怖かったよーーーー!!」

「本当に助かりました。ありがとうございます」

「無事でよかった。あれ、シーナさんは?」

「あの子は・・・」


牢の奥にいるけど

様子がおかしい


「シーナさん、リーヴェルだよ。分かる?」

「べ・・・、ベル君・・・?」

「そうだよ、体動かせる?」


彼女の体を見ると、少し震えている

この部屋に入った時から肌寒い


シーナさんはその寒さでうずくまっていたのか

火魔法 灯火トーチで体を温めさせる


「暖かい・・・」

「もう少し温度を上げるよ」


火力を少し強め部屋全体を温かくする


「さっきの寒さが少し和らいだわ。ベル君、ありがとう」

お礼ともいうように、シーナさんは僕の頬にキスをする


「「ああっ!!」」

それを見た二人はうらやましそうな目で叫ぶ


「と、とにかく、早く地上に出よう」


血の海となった大部屋

「べ、ベル君、これ全部・・・」

「違うよ、そこのシルクがほとんどやったんだよ」

「あら、ユニコーンじゃない!?」

「本当ですね、実際に目にするのは初めてです」

「綺麗な色ね」


3人ともシルクに興味があるようだ

「お三方は、主とはどういうご関係で?」

シルクもこっちの事情に興味がありそうだ


でも

「はいはい、そういうのは後にしてさっさと出ますよ!」


さすがに異臭を放つ部屋に居続けるのは正直辛い


僕たちは地上にでて

さわやかな空気を体全体で吸い込む


「はあ~~~、心地いい」

「気持ちが落ち着くわ」

「私も」

「いいですね、外の空気は」


全員で深呼吸して心を落ち着かせる


空を見上げると

茜色に染まっていた


あの場所で結構な時間を要したのか・・・



だが、あのアジトの地中深くにはもう一体強大な魔物がいることをリーヴェルは知らない

どうも、音聴走真です

リーヴェル、怖いもの知らずですね

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