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失恋した俺は俺にだけ弱い内面を見せてくれるクラスのマドンナと同居をする――これは完璧な彼女を救うための物語  作者: 有原優


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50/51

第50話 選択

 俺は家に戻った。家と言っても、夢子の家だ。

 あの後も色々な事があったのだ。

 あの家で、美羅とイチャイチャしたり等様々な事をしたのだ。



 そして今、俺には直面しないといけない問題がある。俺は今から言わなければならない。そう、俺の宣言を彼女に伝えなければならない。


 俺の選択を、だ。


「俺はお前に今から酷い事を言うかもしれない」


 俺は開口一番に言った。


 もう結論付けなければならないのだ。


「俺は、美羅を選ぶ。ごめんな」


 俺は迷わずに行った。

 最低だ。


 その言葉が彼女をどれだけ悲しませるか分かってるのに。


 次の瞬間、俺は痛みを感じた。

 すぐに叩かれたのだと、理解した。


「ごめん」


 俺はもう一度誤った。


 美羅には今日何をしに行ったのかは、話していない。

 だけど、美羅と話さなければならない。

 転校、一緒に転校しようという事を。




 俺と美羅は夢子の家を出た。夢子にあんなことを言った以上、家にいる事は出来ない。


 夢子には本当に悪い事をしたと思っている。許してくれとも、思わない。叩かれて当然なのだ。



「美羅」


 俺は美羅に声をかける。


「なに?」

「言ってきた」

「智也はこれでいいと思ってるんだよね」

「ああ」


 俺の選択だそれに、今後悔しても仕方のない話だ。

 それでも俺の中にモヤモヤは残ってしまっている。悔しい事に。



「美羅、俺はうれしいと思っている。これからお前と二人で暮らせることに」


 俺たちは、小さな家を借りた。マンションの一室だ。決して大きいというには不十分ではあるが、決して不便ではない。

 夢子の家を去り、ここに住む。


 俺たちはベッドに横になった。

 美羅の表情は暗いままだった。

 悪い事をしたかのように思っているかのような表情だ。


 もはやこれは仕方ないというしかない。

 だけど、それでも申し訳なさを感じる。



 それは俺の心にまだ善の心が残っているからなのだろうか。

 その答えは俺には分からない。


 美羅の表情は結局どこまで行っても明るくなることはなかった。

 罪悪感なら俺にもある。だけど、仕方のないことだ。


 向こうは夢子の彼氏が欲しいから俺の同居を許可した。

 両親は家賃として仕送りをしていた。それだけの話。


 それだけの話なんだ。


 俺は、結局緑よりも夢子よりも美羅の事を選んだ。


 それは確かに俺自身の選択だ。


 美羅が責任を感じることはないはずだ。

 学校では疎遠になった。夢子と話すことはめったになくなっていった。




 そして、ある朝。俺たちが朝食を取っているとき。

 美羅は相変わらず暗い顔をしていた。


「美羅」


 俺は口を開いた。


「お前は罪悪感を抱いているのか?」


 俺は聞いた。


「なんで」


 美羅は答える。


「なんでそう思うの?」


「明らかにそうじゃねえか」


 美羅は俺の言葉に、「当たり前じゃん」と答えた。


「逆にどうして罪悪感を持ってないなんて、思うの」

「そうだな。もしかしてみらにとって俺の好意は邪魔だったのか?」

「ううん、そんなことない。先に告白したの私だし」

「なら、どうして」

「夢子ちゃんの事を知っちゃってるからかな。だからだと思うの私が罪悪感を持ってるの」

「そうだなあ」


 そして、俺は息をする。


「このややこしい状況を招いた俺は行ってもだめだと思うけどさ。仕方ないことだと思うよ。俺だって、どうしたらいいのか分からなかった。どの選択をしても、誰かを不幸にするんだ。そんな難しいことは他にないよ。ただ、俺は思うんだ。俺は美羅を選んだ選択は正しい選択だったって」

「ねえ、智也」

「なに?」

「だったら、夢ちゃんを幸せにしないとだめじゃん」

「いや、でも俺は美羅を選らん」

「それはそうだけどさ、全員ハッピーにしなきゃ」

「まさかのハーレム」

「炎上するし、私が許さないからさあ」


 そして、唇を尖らせ、


「冗談は置いといて、私の話を聞いてくれる?」

「おう」

「夢ちゃんの恋人を探すの。そして、夢ちゃんとも関係修復してね」

「難しいんじゃないか」

「難しいと思うけど、やるしかないじゃん」


 そういって美羅は笑った。

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