家族編
秋香視点
「今日の朝のお兄ちゃんなに!?可愛いすぎてむりなんだけど!!どういうこと?!神様はお兄ちゃんのこと愛しているのが凄くわかる!!あんな絶世の美少年これまでいなかったよ絶対!!」
私は独り言を大きな声で発していた。
「よ!秋香ちゃん!おはよ!そんなに大きな声を出してどうしたの一体?」
「...あぁ、栞ちゃん、おはよう。」
「えぇ...その反応...親友に対してひどくない...?」
「今お兄ちゃんのこと考えているの!分かる!この重要なこと!!」
「あぁ、そういう事ね。ところでお兄さん大丈夫だったの?」
「うん、大丈夫だったよ!でも記憶がなくなっていてね...」
「ええ!!大問題じゃん!!それでどうしたの?」
「そう!大問題なの!!人格まで変わっちゃってめっちゃくちゃ優しくなっちゃったの!!あんな絶世の美少年のお兄ちゃんがさらに優しくなるとか大問題。戦争が起こるよ...」
「私はお兄さんの顔知らないからなんも言えないけど本当に美少年なの?さらに優しいとか都市伝説や2次元の話でしょ。妄想は大概にしといた方が今後のためだよ秋香ちゃん」
「これだから真実を知らない人は可哀想。私のお兄ちゃんが神様に愛されてることが分からないなんて ...あっ!もしかしたら栞ちゃん私の家泊まれるかもよ!」
「え!?本当に!?今までだめの一言だったのにどうして?!」
「いや、今のお兄ちゃんなら多分ほぼ100%いいよって言うと思う。ただ、このこと広まればどうなるか栞ちゃんも分かるよね?」
「うん、分かりますとも。今週土曜の夕方泊まり行ってもいいでしょうか!」
「いいでしょう。初めて私の家に招待させて上げる。とりあえず、お兄ちゃんは病院の人と私たち家族以外の人に会ったことないからどういう反応するかわかんないけど色々覚悟しておいてね。記憶が無いことも頭に入れて置いてね」
「かしこまりました!秋香様!」
「うむ、よろしい!では今日も一日学校がんばろうか」
「うん、がんばろう!」
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「はぁ、今日も一日疲れた。学校に部活とかお兄ちゃんに会いたいのに時間削られるとかありえない。だが、これをこなしてこその女。これから荒い社会に解き放たれる時、この精神力は必ず力になる!今は頑張りの時!!」
そう言いながら家に向かう。すると後ろから車が来る。秋香の隣まで行くと車が停車した。助手席の窓ガラスが開くとお母さんがこちらを見ていた。
「秋香ちゃん、ほら乗って!早く帰りましょ!」
「お母さん!ありがとう!!」
お母さんと会い、スーパーで買い物をして家に向かう。
今日もお兄ちゃんの好きなご飯を作る予定だ。好きな食べ物を食べた時のお兄ちゃんの顔は最高に最強なのだ。
「「ただいまー!」」
お母さんと帰りの挨拶がハモる。
数秒たっても返事が返ってこない。
不思議に思ってリビングに向かうと....絶句した。
なんとアホお姉ちゃんがお兄ちゃんに抱きついて寝ているのだ!!!
うらやまけしからん!!!裁判長!!こいつに死刑宣告を!!!
そう思いながらお母さんの方を見ると...
あぁ、今日は地獄の日になる。
般若も恐れるような怖い顔をしているお母さんが居た。こんなお母さんを見るのは初めてかもしれない。
お母さんは黙ってお姉ちゃんの方にあゆみはじめる。私は嫌な予感がすると思ったのでキッチンに向かい用意を始める。その数秒後...
「いたーーーい!!!なに!!痛い痛い!!どういうこと!!!」
「夏希あんたいい加減にしなさいよ」
「な、なんの事だ母よ!!私は何もしていないではないか!!」
「あんた寝ぼけてんの!!!隣をみなさい隣を!!」
「...は!!天使がおる...はっ!違う!これは何かの間違いだ!!」
「何が間違いよ!!私と秋香ちゃんはちゃんと見ていたんだからね!!あんたが春くんに抱きついて寝ているのが!!!」
「違う!これには訳が!!」
「あんたまだ言い訳するつもり!!本当に晩御飯なしにするわよ!!」
「酷い!!我が子に対してその仕打ち!!春!起きろ!!起きてくれ!」
夏希は春を揺さぶって起こしにかかる。
「あんた春くんのこと無理やり起こすなんて言語道断よ!!!春くんじゃなかったらお縄よ!わかってるの?!」
「分かってるけどこうでもしないと私が大変なのだ!起きてくれ春ぅ!!」
「ん...むぅ...どしたの夏希お姉ちゃん」
目を擦りながら身体を起こす春
「あ、みんな帰ってたんだ、おかえり」
「うん、春くんただいま!何も無かった?」
「うん、何も無かったよ!それでお姉ちゃんどうしたの?」
「春、聴いてくれ!私はいつの間にか春の隣で寝ていたのだが、どうやら寝ているうちに抱きついてしまったらしい!どうか許してくれ!!」
「ん?そんなこと?許すとかじゃなくて別にいいけど...」
「「「えっ!?」」」
「本当か春!!」
「え、うん、別にいいけど」
(幸せだったからOKです)
「どうだ!母よ!私が悪いのか!なぁ!!」
「春くんが認めたなら言うことは無いけど...けど夏希あんた、春くんにやること見境がなくなっているわよ!もう少し自重しなさい!!」
「あぁ、考えさせて頂こう!!!」
「...あんた今日1人でご飯食べなさい。反省の色が見られない。今日1日限りあなたは私の家族ではないわ!!!」
「なっ!なんてことを言うのだ母よ!!春よ助けてくれ!!」
「ん、無理。お母さんが正しいよ」
少し微笑みながら夏希お姉ちゃんに言った。
「そんな〜〜...」
そのあとは悲しい惨状だった。
俺とお母さんと秋香とテーブルで3人仲良く食べているがリビングで独り寂しそうにご飯を食べているお姉ちゃんが居た。それはもう絶望の縁に立たされた人のようだった。




