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男女比が狂った世界で  作者: ノワール
10/21

白鷹学園合格

数日がたって今日は火曜日、朝から騒がしい家族をを見送りいつものように家でゴロゴロ留守番をしていた。

外からバイクの音が聞こえ、郵便物が来たのだろうと察する。バイクが去り、誰もいなくなったことを確認して外に出て封筒を取り出す。

どこから送られてきたのかと思って封筒を見る。

裏返しにして見ると白鷹学園と春の名前が書いてあった。


「あぁ〜、試験の結果かな」


そう思い、封筒を開封する。


「うん、やっぱり合格していた。この身体も前の身体と同じように天才で助かる。」


合格を確認して、違う書類を確認すると制服のことや学校のこと、それに身の回りの安全面について記載されていた。

ある程度読んでめんどくさくなりテーブルの上に適当に置いた。


「あとはお母さんに見せればいいでしょ」


気分が少し良くなる。

有料の動画サイトで洋画を観る。

最近はこの生活をずっと続けていた。ゲームにしても前の世界と似た面白さなのだがどうしても男がメインになっている。可愛い女の子が出てくるゲームなんてあまりない。なのでゲームではなく映像をみて時間を潰そうとしたのがこれだ。

これがまぁ面白い。ホラーを1回だけ視聴したが前の人格のせいなのかめちゃくちゃ怖かった。いや本当に。心臓バクバク、汗ダラダラ、速攻で消してバラエティ番組に変えたのは言うまでもない。


時間を潰してもうそろそろ5時間がたった。

携帯を見ると一通のメッセージが送られていた。


「ん?お母さん?2時間前...あぁ、嫌な予感がする」


そう思った次の瞬間、家のドアがガチャガチャと大きな音を立てて開かれた。

ドタドタと大きい足音を立てて春がいるリビングに迫っている。

2時間もメッセージを無視したうえに送り返していない。怒られるのは必須と思った春は忍法「寝たフリ」をした。

リビングのドアが開かれお母さんの声が部屋に響く


「春くん!!春くんいる!!?」


「.........」


「あぁ〜〜良かったよ〜〜春くん寝てたのね。...ん?」


「.......」


「春くん、起きてるでしょ!!」


「.......」


「お母さんに寝たフリが通用すると思ってるの?」


「.......」


「ふ〜ん、シラを切るんだ。寝てるならイタズラしても大丈夫だよねぇ〜」


「ん....ん..」


「はぁ〜い!残念でした!今起きてもダメでーす!イタズラしまーす!」


そういうと春の頭を自分の胸に抱き込みソファに横になる。この状況で何を言っても無駄だと思い抵抗やめた。


「もう!春くん心配したんだからね!」


「ごめんなさい。映画見てたから気づかなかった...」


「うぅ〜、そんな顔したら怒れないじゃないの。次から気をつけてね」


「うん、分かった〜」


毎回思うが本当にこの母に抱かれるのがすごい安心する。いつも昼寝をしている時間だからか凄く眠くなってくる。


「あら、春くんお眠?お母さん今日仕事もうないからこのまま一緒に寝ちゃいましょ?」


「うん.....」


「おやすみ春くん」


「おやすみ...」


起きたらお母さんに白鷹学園のこと言わないとと思いながら意識を手放した。

春が睡眠を開始して数分後、母の冬華も意識を手放した。

2人が寝たから数時間後、妹の秋香が帰ってくる。

もちろんこの状況を見られたため結構激しめに怒られたのは言うまでもなかった。

しかし、秋香がテーブルの上に置いてあった書類に目をつけて怒りが直ぐに納まった。


「ねぇ、お兄ちゃんこの書類ってもしかして?」


「ん?うん、そうそう白鷹学園の書類だよ」


「あら?春くん、届いてたのなら教えてくれても良かったじゃない?」


「いや...言う前に抱きついてきたのお母さんでしょ...」


「だって春くんが寝たフリなんて可愛いことしてるから!!」


「ちょっと...お母さん羨まし...じゃない!!そんなイチャイチャもう許さないからね!!」


「はいはい、分かりましたよ〜」


「もう...で、それでなんて書いてあったのお兄ちゃん?」


「ん、合格だってぇ。制服とか学校の案内とか読むのめんどくさいから放置してたの。あとはお母さんやってくれると思うし、ね?」


「お母さん頼られちゃった!もちろん任せて春くん!制服のサイズから必要なものまですぐに用意するから!」


「入学いつでもいいみたい。いつにしようかな」


「男の子だから自由なのよね、春くんはいつがいい?」


「う〜ん、金曜かなぁ。1日行って次の日休日は精神的に楽かも?知らないところだし...」


「そうよね、わかったわ!じゃあ金曜日で決定!」


「うん、私もそれがいいと思うよお兄ちゃん!」


「じゃああとは任せてもいいかな?お母さん?」


「えぇ、大丈夫よ!学園で使いたいものがあったら教えてね!要望のものを買うから!」


「はーい」


あとのことは全て丸投げしてしまったがこの世界ならなんら問われることは無い。なぜなら俺が男だから。ありがたい話である。

欲しいものは特にないので全ておまかせしようかと思う。その方がやりやすそうだし、お母さんが俺の好みを知らないわけが無いので全面的に任せようと思ったのだ。


春が部屋を出て数分後、母の冬華と妹の秋香が話をしていた。


「まさかお兄ちゃん白鷹学園合格するとは思わなかった...前々から頭はいいのかと思っていたけどあそこまでとは...」


「私、今回何もしてないのよ?さすがに白鷹学園って言われた時はなにかしないといけないと思ったのだけれど...」


「お母さん本当にできるから怖いよ...」


「まぁ春くんの頼みなら絶対やっちゃうんだけどね!」


「程々にね...本当にどこでそんな頭の良さを身につけたのかな?男の人でこれってすごいよね?」


「すごいとかじゃないと思うわよ。国内初じゃない?編入試験で高偏差値の学園に入学した男の子なんて」


「お兄ちゃん、あの美貌と頭の良さ...やばいよお母さん...」


「えぇ、やばいわね。学園が世間が春くんを放って置かないわ...」


「なにかしら対策をつけないとまずいよね」


「春くんに気付かれないように少しずつ対策をしてみましょ!学園のセキュリティ関係も気になるところだし。」


「うん、やっぱり権力ってすごいなぁ」


「あら、秋香もこういうの興味あるの?」


「まぁ、あれば絶対役立つよね...」


「じゃあ頑張りなさい。お母さんの融通は少し聞かせてあげるから。それでも高い壁乗り越えないと難しいわよ」


「うん、ちょっと頑張ってみる!お兄ちゃんを守るためにも!」


「いい心意気だわ!!勉学がキモよ!塾でも家庭教師でもやりたいことあったら言いなさい!全て手配してあげる」


「うん!次の全校模試の結果見て判断するね!」


「そうしなさい!」


母と妹の兄に対する思いが重い中、春は自室で呑気に漫画を読んでいた。


「はぁ〜、学生か〜、大変なことにならなければいいけど」


それを一言いいま他漫画を読み始める。

学園の編入試験で入学した男が大変なことにならなければいいなどと言っているが大変なことにならないわけが無い。それはまた少し先のお話...

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