2026年4月短歌まとめ
2026年4月短歌まとめです。
嘘くらい吐くよ私も好きなんてあるはずないしだからごめんね
へんてこであるからこその優しさと親しみやすさあとは笑える
雨なのにいい天気だと嘘をつく誰のためにもならない嘘を
馬鹿だから嫌味に気付くこともなく気楽に生きてやろうと思う
なぜ今日が一日だって思うのかそれは錯覚思い込みです
縛られる必要もない経っていく時間を生きた数だけにして
地球儀も埃を被り眠りへと子どものいない六畳の部屋
おはようの声が聞こえるカーテンを開けて手を取る君のぬくもり
いたずらをしかけることの楽しみを忘れた大人だからこんなに
朝ドラを溜め込み夜に一気見し未だに朝の空気を知らず
正しいかどうか分からず疲弊するどうか明日が来ませんように
怪我をすることが日常つまずいて滑って転ぶ幼い私
木々の葉は伸びてやさしく風にゆれ背中を押した最初の一歩
雨の降ることも気にせずトコトコと我が物顔で歩く鳩さん
暖かなお昼の道を歩きつつ桜の花の下であくびを
デビュー日を飾る桜の咲く下でランドセル負う小さな命
夕日差す橋をぼんやり歩く日の微睡む風に吹かれる心
もうこんな時間だと云い切れた声午前三時の静けさの闇
返信にかける時間の長さとか可愛いものよ最初だけだし
あといくつ眠れば君のそばに行き抱きついて泣くことができるの
土砂降りの雨の降る日の冷たさを窓越しに聞くことが哀しい
雨の降る春を見ながら温かいお茶を飲み込む冷たい世界
水玉の模様を纏う雨合羽水たまり踏む無邪気な彼女
もう四月別れて出会うこの季節同じ世界で生きている君
着信を鳴らして探す携帯の孤独さを知ることもない僕
かっこいい男前だと言われたいかわいい服もタンスの中に
雨音に消される言葉大好きと言っても距離はあまりに遠く
お金では得られないもの残らないものもたくさんあるから嫌だ
葉桜に姿を変えて過ぎる春空の青さに心を焦がし
待ち望む解放の時般涅槃もういいんだよ苦しまなくて
ふわふわと浮いた体を引き寄せて抱きしめる夢無重力って
柑橘の甘味に混じる酸味すら恋を表し心に滲みる
髪型を整え頬を包み込み気合いを入れる朝の切り替え
雨の降る夜の暗さに身を置いて孤独は僕を見捨てずにいる
真っ白なドレスを飾る君を見て胸は雑巾しぼりみたいに
教室の窓の向こうを向いているあの人の背の寂しさを聞く
階段を登る帰りの無の気持ち今すぐ消えてしまえたらとか
満月は日を追うごとに欠けていく夜空の下のたんぽぽはゆれ
短冊に願った平和実現はどうやら神もできないらしい
抜け出してどこまでも行く想像をしないと夢のなかにおでかけ
何事も隠せばバレて怒られる誰も見えない反省の色
生きている限り紡いでいく言葉何者かにもなれない僕は
静寂な朝の空気を纏う道今日は小鳥も散歩に参加
道筋を彩る赤のチューリップそんな小さなことが支えで
蔓延っていく雑草は夏の色雨に濡れても立ち上がる意味
泣きわめく夜の隙間に一粒の心は落ちて崩れるなにか
ふわふわの毛布のなかに入る猫手触りのいいことを示して
ごめんねをそんな哀しい声で云う君はこれから君として生き
もうなにも分からないんだ近付いてくる足音の安心感は
息絶えることを夢見てまた今日も頭を下げて昼夜を過ごす
いつまでもラックにかけたままでいる制服はもう思い出もない
チケットをどこでも買える便利さのなかで忘れた交わすよろこび
怠らず確認をしていたはずが気付く期限の前日の夜
散歩する犬を見ながら癒やされて家に帰れば現実を目に
死にたいと呟く夜の静けさに響くバイクの過ぎ去る音は
自分だけなにしてるんだ毎日のようにぼさっと生きているのは
坂道を下る夕暮れ紫陽花と雨の匂いのなかに埋もれる
水滴の残る風呂場に座り込むいつまでも手にガムテープ持ち
ダイソーに足を運んで目移りをする前に去る今日も失敗
美しいものはなにかと考える隅にたまった埃を触り
穏やかに桜の花を見上げれば忘れてしまうもう死んだこと
君の手で殺してほしいこの夜があまりに長くそして静かで
死にたいと初めて強く思う春開かない窓の恨めしいこと
死を願う雨の降る夜言いかけた言葉の毒も飲み込み笑う
死に場所を探しに旅に繰り出した春の冷たい雨の降る日に
字を書いて跡形もなく破る夜ゴミも積もれば山となるのさ
錆びついた看板はまだ危険だと周りに知らせ人は無視する
信じるか信じないかは占いもわかりやしない自分で決めろ
人生で頑張ったことそうですね今の今まで生き延びたこと
忘れても紡いだものはなくならず心の隅に巣食い朝まで
敗走もできず留まるこの春の長さに夢を砕かれていく
ゆっくりと近付いてくる夏の空湖畔になびくワンピースより
お嬢様明日は雨でございます桜も散ってしまうのでしょう
葉桜のゆれる道のりまた長い夏が始まる芝生の青さ
桜散る道で写真を撮り笑う入学式を迎えた少女
眩しくて部屋まで照らす夏の日に肌を焦がしていく君の声
何年も経とうが合わす顔がない違う誰かにならない限り
書き足して別物にするある少女譜面通りの人生なんて
敗走もできず留まるこの春の長さに夢を砕かれていく
その場から離れずものを食べるとは君は食虫植物なのね
小説の中なら自由叶わない恋を叶えることもできちゃう
乗り出して見上げる空の淡いこと宇宙でこれは見られないから
会う前に死んでしまっているかもねそのときはもう貴方の隣
嫌われることが怖くて永遠に返事を保留脳内会議
忙しなく過ぎる毎日こうやって薄れる想い手帳の隙間
ああまるで砂糖みたいに溶けていく腑に落ちるとはこういうことか
地下室のこもる空気を吸う僕は消費性だけ抜群な人
お茶を飲み一息ついて雨空の映る窓辺に視線を移す
駆け足で駅に直行一点のことしか目には入らず転けて
優劣をつけなくていい世の中がどうであろうときみが大切
できることできないことの差はあれど居場所はきっとまんなかにある
演技だと誤魔化したって意味はなく頬を伝っていく恋心
春は去り夏を纏った空が来る風鈴の音の溶けていく青
展開はあまりに予想外だったまだこうやって好きでいること
休日の静かな団地窓を開けひと息つけばうぐいすの鳴く
生きているだけで無駄だよ人生の分岐点すら見失った日
不気味さの漂う古いこの場所に響く怒声の苦しみを知る
泣いたって家に帰れるわけじゃないそれでも縋りたいものがある
葉桜の初々しさに胸焦がれ桜並木の下を過ぎゆく
うつろっていくのは季節だけじゃない夢も願いも時の流れに
ブラジャーを床に脱ぎ捨てソファへと飛び込む夜の疲れを誰か
残像が見えるだなんてああ私疲れてるのね声も聞こえる
遺言を遺してあげる幸せになってくれたらいいよだなんて
届かない言葉は海の波に消え水面に映る月に恋する
雨の降る春の冷たさイチョウにも葉っぱが芽生え息をしている
一葉の写真を眺め過ぎる春お元気ですか声に出しても
書店へとふらふら足を運んでは知らぬ世界を手のひらに入れ
学校の授業で釣ったザリガニをふと思い出す夏のはじまり
神様と君が赦してくれるなら肩を並べて大志を抱く
気が付けばここもあそこもセルフレジ時代は流れ移ろっていく
窓を開け入る空気のぬくもりに初めて願う死というものを
回想をただ書き出していく夜中生きているかもわからぬあの子
才能もなければできることもなく作り笑いも面倒になる
雪どけとともに心の傷も目にするようになる春が憎くて
学校を休んでいても先生の声が聞こえる英語の時間
できるなら仕事もちゃんとやっていた普通を目指す度にからっぽ
まるで鬼だってそうでしょ生きていることもそれでは否定と同じ
難しい話は遠慮しています恋とか特に思い出しちゃう
一段を踏みしめ登るでもたまに半歩下がってなびくストール
お使いになっているこの人生の権限をもう無効にします
起き抜けにプルタブを開け飲み込んだハイボールから湧き上がる罪
ツギハギで生まれたぬいも喋れたらいいのにだって今日もひとりよ
濁流の走る側溝しっかりと傘をもっても孤独な下校
あっさりと壊れるもので絆とか言葉ばかりの上辺ばかりの
まだ生きているのが信じられないの空もあんなに狭かったのに
どれほどの宝石よりも美しく見えた光に包まれる街
幽霊になっても泣いてばかり居る愛しい人の夢に行っちゃう
喧嘩して気付けば二度と会えなくて檻から仰ぐ狭い雨空
プリキュアになれず大人になっていくまた観るなんて思わなかった
自転車を漕いで目指した海浜に目を奪われるだるまの夕日
番人に恋をするまでそうかかる時間はなくて来世はきっと
初代から二代三代バレるたび錆びていくたび変わるカッター
受け止めてくれないでしょう目の前で死にたいなんて思った恋を
海底に沈む記憶を引き上げて息のできない過去を紐解く
学校の帰りにひとり考えることは大抵おやつのことで
リスクまで犯して君に伝えても結局僕はひとりぼっちだ
抜け殻のように寝転び息をする天井だけはいつも真っ白
音楽を聴いて流した涙よりもっと胸打つものをこの夏
ああきっと君は忘れてくれたはず手紙もなにもかもを燃やして
こんなにも空に焦がれる日が来ると思わなかった人は移ろい
雨の降る町に飛び出て滝修行逃げ場のなさに心は曇る
ご褒美に私からこの命でも差し上げましょう喜びなさい
轟音を立てて過ぎ去る一瞬に新幹線と気付く間もなく
金曜の夜中に起きて観て笑うナイトスクープあの日のままで
無機質な音だけ響く夏の夜冷蔵庫だけおはなししてる
電気すらつけず窓へと縋り付くきらきら光る観覧車から
思い出すこともなかったことばかり綴る苦痛を味わう夜中
残された花瓶に生ける花もなく希望も夢も抜かれたままの
足音がした瞬間に立ち上がりゲームを隠す何故か今でも
色水をつつじで作る前に吸う蜜はあまくてどこか寂しい
指示待ちのくせして無視を決めるとき何者なのか考えている
絶対にこんな大人になるまいと決めた私に唯一の灯が
大丈夫世界はもっと広いから同じ言葉を持つ人も居る
踊り場の窓に縋って仰ぐ空地球はこんな狭くないのに
ひらがなも漢字に変えて書く日記読み返すのもめんどいように
綴るのはインクですから滲ませる想いは紙を飲み込んでいく
蟻の巣に木の枝を差す放課後の砂場に集う無邪気なこども
戦争も言葉も知らず読み込んでいく三冊の本を抱きしめ
続かずに途切れる会話雨音に包まれていく静寂な部屋
あのときに死んでおいたら出会わずに済んだのにもう手遅れですね
好きなことものも今では思い出すこともできずに仰ぐ天井
同盟のようなものでも来年の春にはすでに他人と同じ
もぐらより深く潜って寝静まる朝が来ずとも構いやしない
青空を一瞬にして隠しゆく雨雲みたい起きない貴方
指揮棒は魔法の杖であるらしいいつからそんな孤高になって
馬と鹿君と私の組み合わせさよならだけはしっかりもので
来年も生きているとは限らない明日が来るか知らない僕ら
追いつけることはなくても目指したい人が居ることそれが幸せ
ねえ星はあんなに高い場所に居て寂しくないのみんな一人だ
駅前にあった焼き鳥屋さんすら帰ればなにもかもが移ろう
住人が減る一方のアパートに住み着く鳩の気持ちも知らず
問いかけてみても返事はなく過ぎる鏡の前の私はだれか
毎日のように残した死にたいを抱きしめながら魚と泳ぐ
もう二度と会えなくていい寂しさも恋に混じって泡とはじける
悔しさもあったものではないくらいこの世のものと思えぬ憎悪
雨雲の下で行うピクニックビニール傘を染める雨粒
会えないと分かっていても探してるきっと三途の川でさえもね
揉んだって大きくなってくれませんあの子の胸は例外だから
ないのなら作ればいいと思うので今日も今日とて創作日和
睨まれてにやにやしちゃうこの頬は言うことを聞く気もありません
叶わないからこそ今も胸に抱き大事にできるそういう恋を
美化された死を願っては雨空の下に這い出し海へ彷徨う
週末の話をなぜか金曜に聞くひとときも君との時間
放課後の教室でただぼんやりと耳を癒やしているチューニング
生き延びて帰る気なんて最初からないので無人島でゆっくり
一粒の雫は落ちて砕け散る青さを増した木々の間に
繋がれた想いは時が経つに連れ一方的な祈りに変わる
幸せに生きてくれたらよかったの呪いになんてしたくなかった
追いかけて影を踏んでは笑い合う友と呼べないあの頃思う
街路樹の伐採された切り株を覗き込んでは樹齢を数え
真似をして初めて飲んだ炭酸は光を帯びて大人にみえる
ただ食べただけなのにまた後悔し食中毒の原因は我
中庭の鯉を眺めて過ごす春つつじの咲いた場所で死にたい
ふらふらと彷徨う夜の孤独さを星は知ってるだからあんなに
外に出ることもなかった最近の日々を後悔させる草花を
いつかまた見返すときが来るのなら今を生きてる証をここに
ささやきの毒を飲み込み着いていく消えたことにも気付きやしない
傷つけることが怖くて束縛も愛の言葉も全て飲み干す
教科書を開けばゴッホテストにもとりあえず名を書き込んでおく
尖らせた鉛筆の先方眼を無視して文字をミクロのサイズ
友達の家のペットを愛でてから誰も待たない家へと帰る
充電の減っていく中無視を決め光を灯すパソコンを読む
責めもせず新たに提示されたもの選択肢だけ増えて笑って
優しさを今更ちゃんと知ったんだ否定をしない強さと弱さ
肯定をするでもなくてそのままをおはぎのように包み込んでる
ねえ私あなたを目指す人生の道のりで会う誰かに還す
節目だとけじめをつけてしたためる記憶はずっと孤独という名
ゴミ箱に移動しますか本当に削除しますか左クリック
からっぽの鳥かごはまだリビングの真ん中にある命もここに
選択をしやすいようにしてくれて話せなくても否定しなくて
雨の日の静かな町を歩く夜図書館からの道は哀しく
ごめんねの後につなげるありがとう感謝と謝罪どっちも本音
死にたいと思わない日はないけれど肌に感じる雨の冷たさ
2026年4月計213首
2026年計852首
自選短歌月
おはようの声が聞こえるカーテンを開けて手を取る君のぬくもり
穏やかに桜の花を見上げれば忘れてしまうもう死んだこと
君の手で殺してほしいこの夜があまりに長くそして静かで
春は去り夏を纏った空が来る風鈴の音の溶けていく青
ねえ星はあんなに高い場所に居て寂しくないのみんな一人だ
こんにちは、雨宮雨霧です。
桜も散ってしまって新緑が……となっております。
つつじも綺麗です。
毎度思っていますが。時の流れ早すぎん?




