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アポロンと悪の指輪  作者: キルビー
第二章 冥府の王と黄金の戦士たち
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第九話 メイデン対ソロン

 メイデンはソロンとともに飛ばされた。


「うわ!ここどこ?」


 ソロンはメイデンと二人きりの様子を見るとすぐ状況を把握した。


「無理だって!私戦えないよ!」


「……私だって戦いわけじゃないわ。でも、ハーデス様の命令だもの。処分するしか無いわね。でもさすがに手加減してあげるわ」


 ソロンはバッグの中に入っていた一本の杖を出した。


「これはこの村の人にもらったものなんだ。普段は使わないようにしてるんだけど今回ばかりは仕方ないね」


 メイデンは鼻で笑いながら、緑色の気を発生させたがすぐに消した。


「そうね。この気は使わないであげるわ。そうしないとすぐ終わっちゃうもの……フフフ」


 ソロンはバカにするようなメイデンにイラッとしたようだ。


「なんだとー!」


 怒ったソロンはすぐさま杖を振り技を出した。


魂の炎(ゴーストフレイム)!!」


 そう言うとゴーストの形をしたものが炎のように大量にメイデンに振りそそいだ。


「小癪な真似を……」


 メイデンにはほとんど効いていない。ソロンの基礎攻撃力がそもそも低すぎるのだ。


「まだまだ!!!槍木弾(フォレストスペア)!」


 ソロンがそう言うと、杖がやりになりそれでメイデンを何度もつついた。


「フッ……!その程度なの?お遊びはいい加減にしてほしいわ……漆黒の衝撃(ブラックインパクト)!!」


 一瞬にしてメイデンの拳からは拳と同じ形になった衝撃が放出され、ソロンの目の前に来た。


「ッ!赤き盾(レッドシールド)!」


 間一髪でソロンは自分自身を包む赤透明のシールドを発動しなんとかメイデンの攻撃を重大に喰らわずにすんだ。


 だが、シールドは割れてしまった。


「あなた私と釣り合ってないわ。実力の差がありすぎるもの!」


 そう言いメイデンはまた攻撃を高速で出した。


 今度はソロンのシールドが間に合わず直撃した。


「うぅ……!痛い……」


 ソロンはここ数年見ていなかった自分の血を見た。


「ご、魂の炎(ゴーストフレイム)!」


 もう一度ソロンは攻撃したが、やはりメイデンにはほとんど効かない。


 ソロンは深く絶望した。


「そう!その顔!それを待っていたのよ!絶望と不安に満ちたその顔を!!」


 ソロンは命の危機を感じた。


「このままじゃ……本当に死んじゃう……」


 ソロンは血まみれの体を必死に動かし、何かを決意した。


「……この魔法は使っちゃ駄目って言われてたんだけど、もう使うしか無いよね……魂の解放(ゴーストリース)


「なんの真似よ!」


 ソロンはたちまち傷がすべて治り、髪の色が赤から紫になった。


 持っていた杖は光のやりとなり、神々しい姿を放っていた。


「そんな見た目だけの力!私の手にかかれば一瞬よ!」


 そうすると禁じていた緑色の気を大量に投げつけてきた。


 だが、ソロンはすべての気をやりで弾き飛ばした。


「私はもう負けないよ」


 いつもの少女らしい笑顔を見せるソロンとは違い、至って真剣だ。


光の導き(ライトガイダンス)


 そう言うとソロンのやりが巨大化し怯えているメイデンに近寄った。


「この村の住人を操ってたのは君だね?」


 メイデンは否定できなくなり震えながら言った。


「ええそうよ!そんなものに操られるほど軟弱なのよ!!」


「そうだね。もう終わらせよう。この地獄を」


 ソロンはさらにメイデンに近づき、メイデンは床に倒れ込んだ。


「やめて!!近寄らないで!私は悪くない!ハーデスに利用されてただけなの!!」


 メイデンは命乞いをするがソロンは聞かない。


 いつもなら優しいソロンだが、今回ばかりは村の住人全員を巻き込んだメイデンを許せないらしい。


「君もここで終わりだね。バイバイ!次はあの世で会おうよ!」


 ソロンがそう言うと、やりを思い切り振りかぶった。


「やめて!!ああああああ!!!!!!!!」


 メイデンは真っ二つに切られた。


 そして夜明けが来ると、メイデンの体は消えていった。


 ソロンはいつもの姿に戻り、どっと疲れが来てしまったようだ。


「ソロン!!今行くぞ!!」


 シンの声だ。だがソロンは疲れ切った体を動かせずただ待っているだけだ。


 シンがやってくるとかなり驚いている様子だ。


「ソロン!!お前これ一人でやったのか!?」


「うん。でもちょっと無理しちゃったけどね。ところでシンはどうしたの!そんな体で!本当はもう動けないでしょ!」


 シンの服は破れ、血まみれの体で立っていたのだ。


 だがとうとうシンの体は限界を迎え倒れ込んだ。


「う……もう俺も限界だ、な……」


「シンー!!!」


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