第219部 俺の物語は最高の見本だ、最終にして破綻したといういい見本になってくれたぞ
2025年1月13日……取り敢えず続編に取りかかっております。まだ方向性が固まらずに1.5話で止まってます!
転入歴六年三月 フェルーン王国の王都
*)湖と橄欖石の奇跡
「ささ教皇さま、魔物狩りに行きますよ。」
「ゼーゲン。」
「おや、死人に口なしとは言わせません。殺される前にスレイプニルへ行ってください。」
「いや、俺は湖に用が出来た。他をやってくれ。」
「ギャビ~ン!」
「そうか良かった。」
「違いますぞ、何をされますか。」
「俺の家が無くなったんだ、誰が言うことを聞くものか。」
「はい、二百パーセントそう思います。思いますがこちらも命が掛かっておりまして、その~。」
「随分とシオラシイ……な。」
俺は湖に船を出して夜のフェルーン王国の王都を眺めた。街の明かりはとても眩しく輝いている。この光は俺がもたらしてやったもの、自負さえも感じている。
「教皇さま、ノスタルジーは……まさか!」
「バーカ、まだ死ねないよ。あんなクソ女神に俺を支配させて堪るか!」
「ゲゲゲ……女神さまですと!」
「多分な、この世界に女神さまがいるという伝説を聞いた。」
「今思いつきましたね?」
「うっさい黙れ。バレるだろうが。」
「ホッホッホ~決してそのような事……いや事実のようです。この私さえも見つける事は出来ていませんぞ。」
「そう悔しがるな、俺だって感化されているからな。」
「はて、何に……でございましょう。」
「女神さまにだよ、悪のスジャータ姫がいるならば、善良なる女神さまもいるだろう。」
「はい、二対の女神さまに一人の英雄さま。奪い合いは何時の時代も悪の女神さまが勝っていたとか。いや~レジェンドですわ。」
「多分だがあれは英雄なんかじゃないな。悪魔の化身……クランプスだろう。」
「えぇぇぇ……嘘でございましょう。」
「だがな、二人とも悪の女神だったらどうだ、考えてもみろ。俺は次元のかけ離れた女神の戦争に巻き込まれるのはごめんだぜ。」
「神官さまの思考は破綻いたしております。悪の女神さまに悪魔の男、クランプス……いや~考えたらゾクゾクしてきました。」
「夜だし冷えるよな、用件を済ませて帰るか。」
「はい。それで何を?」
「この湖に囚われている精霊たちを呼び起こすまで、直ぐに終わる。」
「見物ですか?」
「金には換えられないモノだな。」
「ゾクゾクしてきました。」
「キモイ、止めろ。」
「ケツ振りダンスのどこがキモイと?」
「お前だよ、マッチョが!」
「善く言われます。」
「今からこの湖に俺の全魔力を注ぎ込む、帰りは頼むな。」
「お任せあれ。」
「ナンミョウホウレンゲソナンミョウホウレンゲナンミョウホウレンゲキカラ……。」
「いや神官さまの頭が壊れましたか。」
「ゲキカラチンゲンサイ~は~~~~~ッ……えい!」
「ギョェ~……♡♡♡♡」
俺が適当な呪文を唱えると湖の底が光り出し、それらが一斉に浮かんできた。水面にそれらの光は停止して一層の輝きを増した。
「精霊たちよ、お前の好きな男に取り憑くがよい。世界へ散って勇者を連れてこい!」
「ギョギョェ~……♡♡♡♡」
「あはは~~これは綺麗だ、ざま~みろ、馬鹿スジャータめが、死んじまえ~……。」
小さな光の球が宙に浮き、やがてぶつかり合いながらも各方面へと散って飛んでいく。水面には飛べない精霊も多く残っている。俺は、
「お前らは俺とゼーゲンを選んだのか? 趣味が悪いぜ。」
「私は却下します、神官さま。」
「俺だってイヤだよ。だがな、これも運命なのかもしれない。」
「いや~実に不思議ですぞ~。」
「まだだな、今から亜空の世界から住民たちを呼び戻す。このマリアナ大陸は魔物と人間と妖精、それと動物らで出来上がる。」
「ギョギョェ~……!」
「俺を召喚しやがった人狼の巫女も空から降ってくるさ。」
「では直ぐに戻りませんと。」
「戻ったら魔物のエサだろう、この湖の上が一番安全さ。」
「なるほど。」
「信じるモノは救われる。」
「信じますぞ神官さま。」
「信じるモノを掬う。ゼーゲンも一つの精霊を掬い上げてみろ、綺麗なね~ちゃんになるかもしれないぞ。」
「ギョギョ……信じますよ神官さま。」
「どれがいい、船を好きに動かしてやるよ。」
「右左後前右前左前……これでいいです。」
「欲張りだね~、一番大きいとお前と対になりそなデブかもしれないぞ。」
「なんの。」
「俺は……そうだな、この赤く光る子でいいや。」
「確かに、重たそうですわ。」
「俺の精霊は軽いぞ、それに温かく感じるよ。」
夜空に彷徨う光を捕まえて灯りとする家庭は潰れる。自分だけの一つを選べば長生き出来る。そのような願いを込めてゲソやレンゲソウと言った。特にゲソは良く光るだろうな。これはゼーゲンに秘密だからな。
「教皇さま、なにも変化が起きません。」
「信じていないからだろうが、アーキラム教徒じゃないのか?」
「今からなりました。」
「そんな文法はない。諦めろ。」
「では次です、次に行きましょう。」
「寝る、あとはよろしくお願いいたします。」
「では好きなだけ掬って帰りますか。」
欲張りな人間に精霊様は何もしてくれない。
時期に星空は暗くなり月さえも見えなくなった。魔物や人間に動物や昆虫などが天から降ってくる。ゼーゲンが欲した魔物も降ってきている。特にスレイプニルの王子は誰だったかな~喜んでいるよな~。
亜空の世界は崩壊した。亜空の世界は幾つもあるようだから総合作用で全部が潰れたことだろう。俺だって神官服のポケットが使えなくなり、腰に提げたレイピアも他人からも見えるようになったと思う。
怒り心頭に発す……スジャータ姫だ、カンカンになって頭が沸いているだろうな~いい気味だぜ。
怒髪天を突く……スジャータ姫、円形脱毛症にならな毛ればいいんだが。
鶏冠に来る……スジャータ姫、まさしく髪の毛を逆さまにして怒っているよな~。
逆鱗に触れる……俺は一生スジャータ姫に恨まれながら死ぬんだろうな~。
レイピアの魔法も異次元を介した魔法は使えないだろうな~いい気味だぜ。
スジャータ姫は俺を恨むよな~。悪の天使さまだと思っていたスジャータ姫はクランプスに落ちてしまった。これでいよいよフェルーン王国とスレイプニル国、これにロボス王国も戦禍にまみえることだろう。
ロボス王国の結界が壊れた。
これは全部俺が見た夢だ、スジャータ姫に鞭で叩かれて気絶したんだ、スジャータ姫が大いに嫌う事をする夢を見ているに違いない。赤い光が俺の心を癒やしてくれた。
俺は息を吹き返す。それは殺される為に生き返ったのではい。俺はやり過ぎたのだからスジャータ姫に追われて逃げる……夢もみた。
事実だった。ゼーゲンに起こされて、夢うつつのような夢から覚めた。マリアナ大陸は魔物だけでなくて、消えた獣人族も現れている。
俺が万物に与えようとした精霊たちは人を嫌ったらしい。世界に散らばった精霊たちの卵は自然と混じり合って魔法の根源をなす。この魔法の根源を見いだしたエルフ族は獣人族を率いて人の世界に敵対する。
シルフィはジャンヌ・ダルクか? 善き天使さまか? 悪の天使さまはまだ出てこない。
貧乏には生きる希望を与えろ、スイカズラには休息を与えろ……休載だ、休載して俺を救済したい。次回は「抜け作の神官さま、気ままな旅」にでもしようかな。
この一年、打率六割できた、ここで亜衣音とバトンタッチしようではないか。お粗末様でした、御礼。
小説家になろうは多くの作品の塊だ、残念ながら六話くらいで潰えた作品もある。書く喜びは人生の糧となるから是非とも続けて欲しいと願う。書き上げる為には膨大な時間と労力を必要とするも、実入りはない。「書いたよ~」という想いが残るだけだ。特に「ぼけ防止」に通じると考えるぞ?
さて俺の頭は……何処を目指して飛んでいくのやら……。




