第5話 ~条件~
俺は◇◇に種族進化について質問した、進化の条件は自身と同格の相手を倒しその核となる魂を獲得し、
種族進化を行う為に魔力量を補う為の死者の魂を集めなければならない。
それを知った俺はベッドに座り込んでは天井を眺めながらこれからどういう方針で進むべきか考えていた。
「よし、決めた。俺はこれから旅に出る!そして、種族進化の為の魂集めもする!」
「私も手伝う、2人いれば効率も良いし」
「でもいいの?闇ギルド所属してたんだよね?」
「それなら大丈夫、闇ギルドに顔を出さなかったら死んだ扱いになるから」
「え、あ、そうなんだ」
俺達は宿を出て王都エルディナを出てすぐの森林に向かう事にした。
そこには昔から妖精族が住んでいるとされ、神聖な場所と言い伝えられている。
何故、妖精族の森林に行くかって?それは精霊魔法を扱えるようになりたいからだよ!
精霊魔法を取得すれば、全ての属性魔法や特殊魔法も扱えるようになるからだ。
「なぁ、リリアは王都から出た事ってあるの?」
「王都から出たことない…私は王都でずっと暗殺の仕事ばっかりしてたから…」
「そうか、俺も似たような感じだからな。
二人で色々な場所を行って楽しもう、きっと良い経験を積めれると思うし」
「わくわく、私美味しいものいっぱい食べたい」
リリアは凄く目を光り輝かせて俺の顔を見てきた、そんな表情されたら良いよ、としか言えなくなる。可愛い子のお願いを断るなんてできる訳がない!男の名が廃る!
「わかったよ、その代わりその分一緒に働いてもらうからな?それが条件な、でもリリアってどんくらい強いんだ? 」
「私の強さ?それは秘密」
教えてくれないんだと思った途端、◇◇が俺に話し掛けてきた。
『ーー我が主、新たなエクストラスキルを取得しました。スキル名、叡智之瞳は物事の根本的な真理を理解し本質を見抜く力、非常に優れた洞察力を持っていますーー』
「ん?それでステータス見れるの?」
『ーー見れます。相手の行動を予測し、全て回避する事も可能ですーー』
俺は叡智之瞳を発動させリリアのステータス情報を確認する事にした。
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ステータス
名前 : リリア・ヴェイン
種族 : 人族
加護 : 影纏いの恩寵
称号 :死の影を継ぐ者
魔法 : 無属性魔法 闇魔法
固有スキル : 殺意遮断 命脈切断 黒影同化
ユニークスキル : 命奪者 死を借りる者
エクストラスキル : 身体強化 身体能力強化 詠唱破棄 物理攻撃無効 全属性耐性 万能感知 隠密行動 気配遮断 状態異常無効
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「リリア、殺意遮断ってなに?」
「殺意、敵意を隠蔽し敵にバレずに攻撃出来る」
「ほー、それはいいスキルだな。他にもさ、命脈切断と黒影同化と命奪者と死を借りる者ってのも教えてくれない?」
「命脈切断は相手に致命傷を与えて生命線そのものに干渉し回復を阻害するの、黒影同化は自身の肉体と影を半同化させ物理攻撃と魔法攻撃をすり抜けて無敵状態になるの。でも制約がある、制限時間が5分で使用後に反動で一時的に動けなくなって魔法も使用できない。」
「黒影同化はタイミングを見極める必要があるな」
「命奪者、命を奪う者はその者から命を奪う権利を得る。私が直接触れるか、命奪者と唱えたら全ての者の命を奪える。奪った命は魂として保管出来る。」
「お?ってことは、俺の種族に使えるじゃんか!その保管した魂って譲渡可能なの!」
「可能だと思う。あと死を借りる者は簡単、一度致命的な攻撃や死んだ事を無効化出来る」
リリアのスキルについて話を聞きながら森林を歩いていると、目的の妖精の棲家に着いたが、周りを見渡す限り何もない所だった。
俺達は暫く周りを歩き様子を見てみるも何もない、すると突然矢が顔面スレスレに飛んできた。
振り返ると綺麗な長髪の金色をし、鮮やかなエメラルドグリーンの瞳をした妖精族達が数名現れた。
「ん?矢か?妖精族待ってくれ!俺達は何もしないから!話を聞いてくれ!」
「私達、目的があってきた!精霊魔法を教えて欲しい!」
警戒態勢の妖精族達に叫び掛け、数分後妖精族達は目配せして前に出てきた。
一度話を聞いてくれるみたいだ、俺は妖精族達に精霊魔法を教えて欲しいとお願いした。
「精霊魔法は私達の妖精女王 、エルシェ・ノクティア様に認められなければ精霊魔法は扱えない」
「じゃあその女王様に会わせて頂けませんか」
「何処のどいつかも分からん奴に会わせる訳にはいかない!」
「どうしても精霊魔法を覚えたいんだ!」
何度もお願いするも、妖精族達は認めてくれない。
妖精族は基本他の種族達を見下し自分達が1番優秀だと勘違いをしている。
中には見下さずに他の種族を受け入れてくれる者もいると思うが、そんな奴はごく一部の奴だけだ。
「私に提案がある、妖精族達の中から1番強い人出て来て。それでルクスと戦って、それで負けたら妖精女王に会わせて欲しい」
「良いだろう、我々が勝った場合はどうするつもりだ」
「わかった。俺が負けた場合は、先ず大人しく帰ろう。2つ目は、何でも言う事を聞こうか。お前達が死ねと言われたらその場で死んでやるよ」
妖精族達はその申し出に了承し、リーダーらしき人が前に出てきて早速戦闘態勢に入った。
俺も戦闘態勢に入り構え、叡智之瞳を発動させ相手のステータスを確認しそれは明らかに差のあるステータスだった。
勝ちを確信した俺は薄く笑みを浮かべて、紅血武装を発動させ血液を纏い防具装備へと変化させた。
「何笑っている、貴様!!」
「いやいや、相手の力量を計る事も出来ないとか。お前実力不足だな」
「なるほど、そんな生意気な事を言う貴様には死んでもらう!!」
こうしてルクスと妖精族との戦闘が始まろうとしていた。




