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第五話 魔物の買い取りと出国~新たな身分証とお肉大量ゲット~

 翌朝早くギルドに向かい肉を受け取った。

 肉以外の素材は全て買い取りをお願いする。


(お肉はダッシャーが「売らないぞ。我が食べるのだ」って言って聞かないんだよね)


 しかし、ダッシャーが狩った魔物は肉以外でもとてつもない金額となった……。


■ギルド買取明細:バイコーン

・漆黒の二角(希少素材):金貨 10 枚

・バイコーンの魔石:金貨 3 枚

・漆黒の蹄(4個1組):銀貨 5 枚

・総買い取り額:金貨 13 枚 + 銀貨 5 枚(約13万5千円)

・解体費用:銀貨 1 枚(約1千円)

・差引手取り額:金貨 13 枚 + 銀貨 4 枚(約13万4千円)


■ギルド買取明細:ハイオーク

・良質な皮:金貨 3 枚

・魔石:金貨 2 枚

・心臓:金貨 2 枚 + 銀貨 5 枚

・総買い取り額:金貨 7 枚 + 銀貨 5 枚(約7万5千円)

・解体費用:銀貨 1 枚(約1千円)

・差引手取り額:金貨 7 枚 + 銀貨 4 枚(約7万4千円)


■ギルド買取明細:ロックバード

・風を弾く羽毛(高級素材):金貨 15 枚

・鋭爪(左右セット):銀貨 8 枚

・風属性の琥珀色の魔石:銀貨 5 枚

・総買い取り額:金貨 16 枚 + 銀貨 3 枚(約16万3千円)

・解体費用:銀貨 2 枚(約2千円)

・差引手取り額:金貨 16 枚 + 銀貨 1 枚(約16万1千円)


■ギルド買取明細:スカイサーペント

・魔谷の皮(超高級素材):金貨 60 枚

・風属性の大魔石(国家級素材):金貨 15 枚

・猛毒の牙(危険物/2本):金貨 2 枚

・総買い取り額:金貨 77 枚(約77万円)

・解体費用:金貨 1 枚(約1万円)

・差引手取り額:金貨 76 枚(約76万円)


■ギルド買取明細:ロックバイソン

・岩のバイソン角(最高級武具素材):金貨 30 枚

・特大魔石(国宝級素材):金貨 20 枚

・鋼鉄の蹄(4個1組):金貨 1 枚

・総買い取り額:金貨 51 枚(約51万円)

・解体費用:金貨 2 枚(約2万円)

・差引手取り額:金貨 49 枚(約49万円)



「すべて合わせて買い取り額は金貨161枚と銅貨9枚だ。解体費用は差し引き済みな」


 ドサッと麻袋を手渡される。


「……ひゃぁ。す、すごい金額ですね……」


「肉は持ち帰るんだろ? ハイオークは肉が高いんだが、今回はそれが無いからな。他の魔物も高級食材で貴族どもに大人気なんだがな。まぁ……。これでも安い位だ」


「お肉、高級食材ですか? 美味しいのかな? 珍しいだけかな?」

「どれも美味いぞ。美味い魔物しか我は狩らぬからな」


「魔物の種類で解体の手間とか難しさとか変わるんですか?」

「そりぁデカさと希少さで手間も変わるからな。特にこの『スカイ・サーペント』だ。」

「険しい地形に生息するため、「回収難易度」が極めて高く、素材は市場にほとんど出回らない高級品だ。丁寧に扱えば売り値も上がる。解体も慎重になるってモンさ」


 ダッシャーが得意気な顔をしている気がする。仕方ない聞いてやるか。


「ダッシャー、スカイ・サーペントはどこで狩ったの?」

「そこのがけ下だ」

「「っえ?」」

「昨日、お主が腰が抜けて立てずに居た時に手近なところで見つけてな。気配は察しておったからな。サクッと狩って来たわ」

「いや、待て待て。スカイ・サーペントは本来は高山や高空に生息しているんじゃないのか? どうしてこんな低地で見つかるんだ! それこそ最高クラスの警戒態勢で対応する事態だぞ」


 ギルドマスターのルシアンさんが驚く位だ。相当に危ない魔物なんだろうな。見た目からしてヤバそうなのは僕でも分かるけど……。


「そんなことは我は知らぬ。だが、弱すぎて暇つぶしにもならなかったわ」

「そ、そうか……。何はともあれ、こんな近くにいたのなら退治してくれて助かった。礼を言う」

「ふ……ふぅん。お手柄だったね。ダッシャー」


 受け取った買い取り金からギルドの入会金、銀貨5枚を払い『ギルドカード』を受け取る。

 これで魔物の解体や買い取りをして貰える上に、身分も誤魔化せるってモンだ。ありがたや。ありがたや。



 お礼を言ってギルドを後にしようとするとギルドマスターのルシアンさんから忠告された。


「お前ら今すぐ出国するんだろ? 簡単に出国出来ると思ってるのか?」

「え? 出して貰えないですかね?」

「せっかく神獣様と使途様が入国してるんだ。あいつら囲もうとするだろうな」

「僕は使途様なんかじゃないのに……」


(創造神から【身分証】を与えられた時点で「使途」だろうが……)

「あっはっは」


 自身も創造神直轄の組織に所属するルシアンは思わず笑った。

 そうして、膝をポンッと叩くと力強く言った。


「よし! 俺に任せろ。着いて来い」



 ルシアンさんの後ろに着いてゲートまで歩いて行くと、朝早いにも関わらず門番がしっかりと仕事をしていた。

 わらわらと兵士が控室から現れ、遠くから慌てふためき走って来る隊長さんの姿が見えた。


「ギルドマスター『ルシアン』の権限により、『ダッシャー』『アンセル』両名の出国を認める」


「待て待て! 何を勝手なことをやっておるんじゃあぁぁぁ」


 ゼーゼー息も切れ切れの隊長が手を伸ばす。

 するりとかわし、ダッシャーに跨る。


「ルシアンさん。色々とありがとうございました。これで失礼します」


 空に駆け上がりながら言った。


「おう。またどこかで会えると思うぞ。達者でな」


 意味深な言葉を残し手を振るギルドマスターに手を振り返した。

 この言葉の意味はすぐに分かることになるのであった。


 ◇◇◇


 30分程空を駆けたころ「腹が減った」とダッシャーが大きな声で言った。


「そこの森は人の気配はせぬぞ」

「なら降りてご飯にしようか」


 念のため降り立つとすぐに『くう』と『アン』に姿を変えた。


 さて何にしようか。朝飯抜きだしガツンとした物の方が良いだろうな。


「よし! 鶏肉(ロックバード)でガリバタチキンにするか。『くう』もそれで良い?」

「貴女に作って頂けるなら私は何でも嬉しいですが、是非そのお勧めのガリバタチキンを食べてみたいですね」

(どうにも『ダッシャー』と『くう』で態度が違いすぎで慣れないな……)

「じゃあ少し待っててね」


 調子が狂うけど楽しそうに待っていられるとコッチも楽しくなるな。

 にんにくは使いかけが半分位あったな。バターもあるし醤油もよし。あとはサラダが欲しいかな。


(何が残ってたかな)


 考えながらアイテムボックスを開くと【ピコンピコン】点滅している文字が見えた。


 ――【スーパーサンタ】――


「何だこれ……?」



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