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アジアの動乱

ここから記録対象は一時的に主要戦線を離れる。以下に示される事象は、いずれも局地的な武力衝突、あるいは限定的戦闘に分類される。

なお、本区間においては記録の欠落が顕著である。そのため、いくつかの事象については確定的な記述を避ける。



2050年3月1日。壊滅したと報告されていた北朝鮮軍に関し、再編の痕跡が確認される。


同時期、中国が投入したZAウイルスを基にした改良型――AZAウイルスの存在が記録されている。

当該ウイルスは朝鮮半島全域へ急速に拡散した。

ただし、北朝鮮軍は拡散後まもなく統制を失い、特効薬の開発には至らなかったと推定される。

結果として、同軍は事実上壊滅状態に至る。

この過程において、朝鮮半島全域の社会機能は崩壊したと考えられている。



2050年3月9日。南シナ海において複数の小規模海戦が同時発生した。


連合体側に接近した国家群――タイ、ベトナム、フィリピン、カンボジアが管理するIF海底資源および関連施設に対し、中国、インドネシア、ミャンマー、ラオスが攻撃を実施したとされる。

戦闘には無人兵器が多用された。ドローン、無人水上艦、潜水艦、ならびに攻撃型AI機体の使用が確認されている。


軍事的損害は限定的であったと推定されるが、民間被害が複数報告されている。タイ籍の商船が空爆を受けたほか、ミャンマー籍の船舶が魚雷攻撃により沈没した。


戦闘の帰結については記録が分散している。ただし、ミャンマー、ラオス、ベトナム各国内における政治的混乱および内部分裂が発生し、

結果として同盟国側の戦線は瓦解した可能性が高い。

当該海域は、最終的に連合体側の影響下に置かれたと分類されている。



2050年3月11日。同盟国側の複数国家、特にイランを中心とした部隊がクウェート国内のIF関連施設に対し空爆を実施した。


これに対し、3月13日、アメリカは報復攻撃を開始する。イラン領内への大規模空爆が確認されている。

本攻撃の目的は、IF輸送網の遮断にあったと推定される。

しかし、戦闘の過程において水素爆弾の使用が確認され、イラン国内の広範な地域が壊滅的被害を受けた。


国家機能はこの時点で大きく損なわれたと考えられる。

これに続き、イランおよび協力国はホルムズ海峡の封鎖を実施した。

その結果、IF輸送のみならず、石油および天然ガス輸送も停止状態に陥る。

世界的なエネルギー供給網はここで断絶され、中立国を含む複数国家が資源確保のため軍事行動を選択するに至った。



2050年3月24日。それまで中立的立場を維持していた国家群の一部が参戦を開始する。

インドおよびスリランカは同盟国側として、一方、パキスタンおよびモンゴルは連合体側として戦闘に加わった。

戦域は中央アジアへと拡大する。


特にアラル海周辺においては、急速に勢力を拡張していたアフガニスタン勢力と、同様に拡張を進めていたカザフスタン勢力との間で大規模衝突が発生した。

この戦闘では大量のAI兵器およびミサイルが投入されたとされる。

その結果、アラル海の一部が消失したという記録が存在する。

ただし、被害規模の正確な数値は確認されていない。


以降、記録はさらに断片化する。

4月中旬には北京における地上戦、

5月下旬にはデリーに対する空爆、

6月上旬にはタイにおける水素爆弾の使用が、それぞれ確認されている。


いずれの事象についても詳細な被害は不明である。

ただし、複数の記録において、AZAウイルスおよび核兵器の使用が極めて広範な影響を及ぼしたことが示唆されている。

現在まで継続している放射能汚染および感染災害は、この時期に発生した事象に起因する可能性が高い。


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