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第38話 3日間の出来事

 とりあえず席に着き、俺たちはそれぞれ飲み物を頼み、それが届いてから話を始めた。



「優希兄、3日間のこと教えて?」


「あのー、全部言わなきゃダメ?」


「勿論」



 隠してもバレると思うので、全部と言ったからには姉ちゃんや那月のことも言わなければならないだろう。



「まぁ、1日目は普通に海で遊んだな」


「ふーん。…それだけじゃないでしょ?」


「あ、はい。…那月と姉ちゃんと一緒にお風呂入って、一緒に寝た」


「那月…詩織姉に聞いた事ある」


「そ、そうか」



 ここに関しては思ったより反応が無かったので良かった。


 那月の事は話してなかったのだが、姉ちゃんから聞いていたようだ。


 だが、「那月と一緒に」でも特に反応はなかったな。


 まぁ、問題は2日目なのだが。



「で、2日目は遊園地行ったな」


「そこでは何かあった?」


「あー、鳳くん覚えてるか? あいつが人妻と不倫してるっぽいところを目撃したな」


「あのクズ、本当にどうしようもない…。というか、優希兄もくん付けやめなよ」


「そ、そうか。気をつける」



 莉子は半分呆れて、もう半分は怒っていた。


 莉子は怒ることはあっても、俺に対して呆れるといったことは無かったので、鳳は本当に手の施しようがない奴と言うことだろう。



「あとは、そのー……姉ちゃんと那月に告白された」


「は?! …詩織姉、抜け駆けしたのね。那月って人も…」


「り、莉子? 大丈夫か?」


「大丈夫。優希兄」



 まぁ驚くだろう。


 今まで全くモテたことが無かった俺が、急に2人に告白されたって言うんだから。


 内1人は義理の姉だが。



「その他は3日目も含めて特に何も無かった…と思う」


「そう…ねぇ、優希兄」


「なんだ?」


「私って可愛い?」



 どういう流れでその質問が出てきたのかは分からないが、莉子は俺から見ても十分可愛いと思うので、正直にそれを伝えることにする。



「勿論、莉子は可愛いぞ。見た目だけで見ても、姉ちゃんに負けないと思うぞ」


「そう? ふふっ、ありがと」


「おぉ…久しぶりに笑ってるとこ見たな。俺は笑ってる莉子の方が好きだぞ?」


「そうなの? じゃあそうする」



 いつになく莉子が素直というか、柔らかい感じだ。


 少し前まで話すこともままならなかったし、これは大きな1歩かもしれない。


 このまま褒め倒せば大分前みたいになるんじゃないか?



「うんうん。莉子って面倒見も良いし、料理もできるし。自慢の妹だよ」


「…そう。…妹、妹かぁ」



 あれ? 褒めたつもりなのだが何故か莉子は俯いてしまった。


 恥ずかしくて、という感じではないので、俺は何か間違ったことを言ってしまったのだろうか。



「ねぇ、優希兄」


「ど、どうした?」


「私の事、妹としか思ってないの?」


「まぁ、そうだなぁ。やっぱり妹って感じはするけど」


「そう……ねぇ、明日は家にいてね? いや、明日からはしばらく」


「え? まぁ、別にいいけど。宿題とか手伝うのか?」


「ううん。優希兄に分からせなきゃいけないことが見つかったから」



 いや何。怖いよ。


 俺は分からせられなきゃ行けないのだろうか。


 莉子はそこまで言うと席を立ち、カフェから出ると言った。


 会計はカップル限定割引があったが、それでも思っていたより高くて俺の財布は少し寂しくなってしまった。


 姉ちゃんはこの間これくらいの金額をなんでも無さそうに払っていたので、姉ちゃんが何故そんなにお金を持っているのか気になった。



 カフェを出たあとは、少し莉子の服を選んだりして、そのまま家に帰った。

莉子が何かやりそうですね。

次話、それから1週間です。


誤字脱字、アドバイスなどよろしくお願いします。

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