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第一話−動き出す運命

適当に添削したのでおかしいところ見つけたらすんません、昨日に引き続き投稿させてもらいます。

よければ感想や指摘などをいただけると嬉しいです、宜しくお願いします。


 あの日、勇者はそのまま泣き疲れて寝たらしい。


好奇心で集まってきた他の国の奴らが倒れた自分の服につけられた国のシンボルマークを見てなんだかんだ国まで返したそうだった。


病院らしきところで目が覚めた、いつのまにかここまで帰ってきていたようだ。


起きたばかりで目がしぱしぱする、周りは何だかとても騒がしい。


目が覚めてボーッとしてたら病院の人?が来てすぐに王宮に連れてかれた、それでなんか色々話して、お神輿みたいなのに乗って、なんか食べて、それで…俺は…


そこで目が覚めた。辺りを見渡すと、どうやら自分は寝ていて、ここは多分宿屋だろうか。


夢の中でも寝ていたから何か頭が少しこんがらがったので少し頭を整理する、落ち着いたが今日のことはあまり思い出せず、代わりにあの日のことを思い出した。


あの惨劇が今も目に焼き付いて頭から離れない、勇者は大きなため息をついた。


「はは…俺魔王倒したんだ。やったー。」


自分以外の誰もいない宿の一室でなんとなく声を出してみる。当たり前だが誰からの返事もない。


起きたはいいものの、とにかく気だるい。


あれからどれくらいの時間が経っただろうか。


何をしたのかもあんまり覚えてない、思い出そうとすると嫌なことを思い出すので考えるのをやめた。


とりあえず部屋を探索することにしてみた。


相変わらず目に映るもの全てが色褪せていてよく見えない。


ベッドのすぐ横にある机の上に[容体の記録]と書かれた紙が置いてある、誰かの手紙と、銀色の胸飾りが置いてあった。


それらを掴み取り、さっきまで寝てたベッドに腰を下ろして内容を無意識で読む、日付と日毎にを記録しているようだ、特別何もする気が起きないから暇つぶしだ。


「容体の記録…10月30…常に精神が不安定…」


3日分くらいの誰かの記録がされた紙だ。


名前は…[アグノワール・ノア]と書かれていた。


よく分からないがいつのまにか何かしらの記録をつけられていたらしい。


見た後でも意外と冷静で、何も特別珍しい気はしない、

自分でもなんとなく気が狂ってることくらい分かってしまうからだ。


でも下意識的にショックだったのだろうか、急に得体の知れないだるさに包まれる。


頭がふわふわする、腰を下ろしてからというもの全身に力が入らなくなって、もう動きたくない。


「ん?というか待てよ…日付が3日分くらい出てるってことはもう3日は経った後か、その間ずっと寝てたから傷の状態がかなりいいわけだ。」


身体はだるくてぴくりとも動きはしないが。


まぁそんなのはどうでもいい、と思った勇者は大きくため息をつき後ろに倒れ込む、黒い天井を見つめていたらあの日のことが鮮明にフラッシュバックする。


魔王との戦い、仲間が死んだ瞬間、あのエネルギーの爆発、それ以外の出来事はあんまり思い出せない。


「うっぐっ…つぅ」


何だか分からない涙が出る、辛くて、苦しくて、頭と顔を抑えながら悶える。


思い出すと頭がぐらぐらして暴れたくなる。


「うー…うーーあうぅ…」


髪を掻きむしりながらその場に倒れ込み、何だか無性にむしゃくしゃしてベッドシーツをぐしゃぐしゃにする。


手に掴みこんだまんまだった胸飾りを力なく放り投げる、むしゃくしゃが止まらない。


床に落ちると同時にパリンと何かが割れた音がしたがどうでもいい、そのまま暴れ続ける。


顔面を布団にうずくめながら殺虫剤をかけられた虫のように動きながら一通り暴れ、やっと少しおちついた。


落ち着いたはいいものの、ほとんど何もしてないのに息が荒くなり、疲労感がすごい。


うつぶせのまま手で意味もなく抑えてる頭の辺りがキュッとなって、何だかモゾモゾして、気持ち悪い。


しばらくすると、うつ伏せのまま、やっぱりあの日のことを振り返り悔やみ始める。


色んな思考が頭の中をめぐる。


大体、何であんなとこで魔王なんて信じた?信頼できるようなやつか?いや…そんなこと考えてももう二人は…ぐっ…くそっ…うぐっ…ちくしょう…何で俺だけこんな目に遭うんだよ…?何で…何で…


そんなことを考えてはまた涙が出る、責任から逃れようとはしない、悪いのは誰でもなく俺自身だ。


「はぁ、これから何すればいいんだろ、俺」  


これからは勇者業も終わり、無職なので働かないといけない、この世界の勇者とは意外とそういうものだが、これは何かを口にして気分を紛らわしてるだけで別に何とも思ってなかった。


再び大きなため息をつく、もういっそここのまま華々しく散って人生を終わらせようかとかまた考えてた、やはり死について考える方が楽で魅力的な感じがする。


そしたら突然、頭を何かにゴツっと叩かれた。


いって、え?何だ?


痛いとかより訳がわからなかった。何か思えばさっきから周りから誰かの声が聞こえる、誰だ?


―い…


おーい…


聞こえてんのかって?おーい!…


「早く起きろコラァ!」


また引っ叩かれた、次はさっきのよりも3倍くらい痛い。


「いってぇええええ!?」


あまりの衝撃に声のする方へ思わず視線を向ける。


するとそこには鮮やかな薄緑色の髪に純白の花の髪飾りをした女性が少しだけ浮いてそこにいた。


白が基調の花柄レースの妖精のようなフワフワの服に身を纏い、所々薄い緑色が混じっている。


顔立ちはとても美しく、艶のあってとても白い肌をしていて、妖艶で色っぽい雰囲気を醸し出している。


あまりの美しさに勇者は「フィリアよりも可愛くね?」と内心思った。


「やっとこっち見た、話聞いてんの?あんた!」


あまりに急な出来事だったのでびっくりしてよくわからないことを聞く。


「あのぉ、どこから来たんです…か」


「はぁ!?さっきから何回も言ってるでしょお?!あんたが魔王を倒して奪い取った胸飾りをあんたがぶん投げて壊してくれたおかげで中から出てこれたって何回言えば分かるのよ!」


へ?状況が掴めない、何これ?


「あー…そうなんすね」


「何よその反応!」


またぶっ叩かれた。


何か急に来た挙句ものすごくムカつく奴だから今すぐ蹴飛ばしたいところだが冷静になって考えると、このよくわからん精霊女の話を聞いてやってもいいかもしれない、何か情報が掴めるかも。


べしべしと何の装飾もされてないでっかい木の杖で叩かれるのを片手で掴んで止めた後、もう片方の手で頭を抑えながら訴える。


「待て、待て、待て待て待て!」


一応止まる、話はわかるやつのようだ、そしてこの一件でいつのまにか体が自由に動くようになった、視界にもしっかりと色がついている、身体と目はだるいままで、身体に関しては今のでどっと疲れた。


この間起きた出来事にとりあえず整理をつけたい。


「とりあえず今何が起きてるんですか?あなたは一体誰なんですか?」


「自己紹介はまだだったわね、私はイリアム、胸飾りから出してくれてありがと!時の精霊やってまーす。」


何か清楚そうな雰囲気とは裏腹に砕けた喋り方をしているそいつは口を挟ませずに続ける。


「あと何が起きてるの?ってこっちが聞きたいわよ!何よ!ずっと話しかけてたのに何も聞いてなかったの?」


俺よりもこいつの方が気が狂ってるだろと勇者は思った。


今状況についてはサッパリだがわかったことが一つ、この女死ぬほどめんどくさい、おそらく自分が話聞かないのが悪いんだろうが、勇者は早く状況説明しやがれと思った。


「悪い悪かったから、今どうなってんのさ」


「あんたすぐ態度に出るわね、さっき敬語だったくせに」


もー頭にきた。


「はいはいわかったわかった。」


「何よその態度!私一応この世界の神さま的存在に位置するすごい精霊なんですけど?」


「ばかやろー、神も精霊もそんなアホくささ満載な訳あるか」


「人の話聞いてからものを言いなさいよあんた!」


勇者も中々めんどくさい男だった。


こんな感じで結局精霊女を主軸に説教が始まる。


話を適当に聞き流していると、ここは宿屋ではなく王宮の一室であることに気づいた、多分王宮の中の病院みたいな場所だろう。


勇者はほとんど話なんか聞いてなかったが、そのうちに冷静になり、そしてやっと会話する気になった、精霊女の話を無視して口をひらく。


「もういいよ、どっちみち今更そんなこと言われたって二人は帰ってこないんだ。」


急な勇者のこの言葉にさすがの精霊女も黙る。


「時の精霊だとか何だとかもういいよ、俺にはもう二人がいないんだから、もう全部終わったんだ休ませてくれ。」


「二人ってあんたが抱き抱えてたあの?」


小さく頷き勇者は続けた。


「あいつらは俺の親友で唯一の家族でさ、お母さんと親父はギルドで共働きだったんだけど小さい頃に高難易度のミッションの最中に魔物との戦闘で死んじまったらしい、育て親がいなくなってから俺は戦闘の才能を買われて孤児院じゃなく王宮に引き取られて生活することになったんだ、今思えば王宮での生活は中々良かったんだけどさ、大好きな両親が死んだ俺はそんなん気づかないくらい病んでて、その時の俺は常に今すぐに全てを投げ出したい気分だったんだ。」


時の精霊は相槌を打ちながら話を聞く。


「完全に心を閉ざした俺だったけど救いがあった。周りに同い年の仲良いあいつらがいたんだ、あいつらは俺のためだけに王宮で生活したいって言って修行してくれたらしい、厳しい試験に数ヶ月かけて受かって俺と一緒に王宮暮らしの坊ちゃんと嬢ちゃんとして遠ざけられる日々を送ってくれたんだ、懐かしい…」


王宮で暮らす、というだけで同年代の家計が苦しい子や、自分たちより戦闘において弱い集団にとことん嫌われた。そんな辛い日々を思い出しながら少し涙目な勇者は話を続ける。


「王宮での生活はまぁまぁ厳しかったのにも関わらず二人は笑顔でついてきてくれた。その当時は将来は勇者になれるかもって期待される3人で、二人は俺と一緒に生活したせいで嫌われたのに、心を痛めた俺に優しくずっと接してくれて俺も心を徐々に開いてってさ。ある時にフィリアが何もないところで思いっきり転けて笑ったらさ、『久しぶりにノアが笑った!』

って…腰をさすりながら言ってくれて…それで…でももうその二人も…もう…会え…」


下唇を思いっきり噛み締めて涙を堪えようとしたが、そこで自分の二人への想いが涙として溢れ出した。


奥歯を噛み締めながらクッと声が出る、声を出して泣きたい気持ちを必死に抑える。


勇者は目頭を熱くさせ顔を真っ赤にしながら少しまゆのよった顔で、静かに泣いた、身体が少し震えている。


そしてそれ以上は声が出なかった、吐き出してしまいたい言葉は山ほどあるがそれを口に出すと何だかまた泣きそうになる気がしたからだ。


少しの沈黙の後、時の精霊は喋り出す。


「あたしの話も聞いてほしい。」


勇者は何も言わず、に俯いていた。


「話聞いてなかったみたいだから最初から説明するとね、あたしはあの胸飾りに宿っていた"時の精霊"なの、つまりあたしは時を司る神みたいなものね、魔王はあたしの胸飾りから莫大な魔力を得てこの世界を掌握していたのよ、そのせいで世界はこんな姿になってしまった、結果的にみんな幸せそうになれたけど精霊という立場でありながら世界を恐怖に陥れたこと、本当に申し訳なかったわ。」


勇者は涙を手で乱暴に拭って顔を上げ、心無いことを口にする。


「それがどうした、もう二人は戻ってこないんだ。」


よくよく考えたらこの女も胡散臭い、急に出てきては説教するし、今の言葉だって証明しようがない戯言かも知れない、不信感が増していくだけだ。


「第一、お前は自分がどれくらい胡散臭いかわかってるのか、魔王側の生き残りか?」


「精霊って何なんだ?」とか「そもそも何で胸飾りに宿っていたんだ?宿ってるのに出してくれたって何?」とか色々聞いて信頼できるか確かめたいところだが、今の勇者はそんなに穏やかではない、魔王側の手下なのなら許してたまるかと頭に血が昇る、その様子を見て、ため息を少しついて時の精霊が話しだした。


「だからあたしあなたに償いをしたいの、魔王を倒したあなたに、せめてもの償いとして一つだけ願いを叶えてあげたいのよ。こんな形でしか償えないんだけど…どうかしら?」


…え?願いを叶える?今、こいつ、願いを叶えるって言ったのか?


その言葉に勇者は愕然とした、本当ならもしかして…


俺の願いは―


今再び運命の大きな車輪が動き出そうとしていた。


好評なら続く、はず。

なろう2日目だけどまぁまぁ上手くいってるのでは?

あーと宣伝だけど自分はREALITYっていうアプリで配信活動してますのでそっちも興味あればいつでも時間がある時に来てね。

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