重想思(さんじゅうそう)
ようやく完成二話目、
お待たせしました。(待っててくれた人がいればありがたいです><)
二話目は一話目と比べてかなり長くなっております。
なんだかんだで、楽しんでくれればありがたいです。
では、どうぞ、おたのしみください。
この世界に生きるもの
この世界に存在するもの
その全てに悩みが存在する
その全てに想いが存在する
重想思
______________________________________________________________________________________________
「・・・・・・・・・夢」
夢を見ていた。
それも、幸せな、とても幸せな、夢。
人のぬくもりにあふれ、想いがあふれ、笑顔があふれ、・・・・・
しかし、それは夢にずぎない。
現実とは程遠い、遠い遠い、夢の世界。
人は理想や現実を追いもめるもの。
自分にはないもの、自分にできないもの、自分のそばにないもの。
そんな幻想を追い続けるものなのだ。
『彼女』もまた、その桃源郷、幻想郷を思い夢に見る。
そんなもの、どこにもないとわかっているのに。
考えるだけ悲しくなるだけなのに。
想いがそれを、やめることを拒絶する。
そんな彼女を見ているのが、すごく辛かった・・・
______________________________________________________________________________________________
~学校~
身体がやけに重い・・・・・・
「・・・・・・ん~~~っ!あぁ、よく寝た・・・・って、Aa?」
ここはどこだ?
「ここは保健室よ」
心の声を聞いたのか、保健室のおばさんが返事をしてくれた。
「保健室?通りでなんか白い雰囲気に包まれた部屋だと思ったぜ。・・・・・あれ?何で俺保健室に??」
何で保健室にいるのだろう。さっきまで体育館裏の自販機の前だったのに。
「荒木君が運んでくれたのよ。いきなり明宮君を担いであせった顔で走ってくるんだもの、びっくりしたわ。」
そうか、俺、自販機前で倒れて・・・大分記憶が戻ってきたぞ。
そういえばあの時、小柄な『少女』がいきなり目の前に・・・その後の記憶がないことからして、俺が眠りについたのはその瞬間だ。
しかし何だったのだろう、あの『少女』は。
あの制服は内の学校の制服だが、あんな子いたっけ?
身長は低く、髪の色は銀髪、いや、銀よりも透き通った言わば白銀の色
瞳は大きく、性格自体はわからないが大人しそうな外見だった。
大きなポイントとしては、分厚い本を持ち歩いている。ということ。
これだけ目立つ要素満載なのに、今まで見たこともなく名前すらも知らない。
転校生か何かか?
一応、おばさんにでも聞いてみよう。
おばさんに事情説明中~~~~~~
「あ~、それは詩織ちゃんね、」
「詩織?」
「そう、詩織ちゃん。少し影の薄い子なんだけど気が優しい、いい子なのよ。」
その後、色々その子のことを教えてもらった。
名前は香季乃詩織。学年は俺達と同じ、2年らしい。
性格は見た目通りおとなしく、外に出て遊んでるよりも、読書、本を読んでいるほうが好きといった感じの。儚く可憐な容姿で性格も良いらしく、男女問わず人気があるとのこと。
......そんな子いたっけ?
記憶にないぞ???
男女問わず人気なのなら、いくら鈍感かつ興味がなくても噂で耳には入ってくるであろう。
そんな噂も何も、俺は全く知らない。
「そんな有名なんですか?その・・・・・」
「詩織ちゃん?そりゃもう可愛いし、性格いいから。知らない人って珍しいわね。」
そんなに有名なのか・・・・・・俺は珍しい人の一人らしい。
保健室で、そんな他愛のない話をしていると
「失礼します。川本先生、いますか?」
一人の少女が入ってきた。
一見中学生にも見える、背丈の低い少女。
純白よりも白い、いわば透明色の髪、
淡く儚さを彩らせる青い瞳は、見るものを虜にする。
一度見たら忘れられない。忘れられるものではない。
(香李乃・・・・詩織・・・)
ガガガッ
その時。頭が割れるような痛みが走る。
「な・・・・なん・・だ・・・・頭・・が、・・・急に・・・っ!」
何故頭痛が起きているのかなんて考えている暇はない。
我慢できるような痛みでもない。
その痛みのせいで、意識がなくなっていく。
その時。声が聞こえた。
「~~~♪」
やさしい、歌声だった。
声からして、それは詩織の声だということが分かる。
聞くものを虜にする、その歌声は、天性のもの。
その声を聞いていると、徐々に頭の痛みは消えていった。
「・・・・・・・っは!なんだったんだ、あれは。」
痛みが完全に消えたころには、その歌声は聞こえなくなっていた。
そこは、保健室。さっきと変わらない、普通の部屋。
何も変わっていない。何も。
・・・・・なのに何か違和感が残る。
悪寒が走ってくる。
・・・・教室に戻ろう。
----------------------------------------------------------------------------------
~教室~
もう放課後になっていたため、教室には誰もいない。
「あちゃ~、俺、そんなに寝てたのか」
これはまた、あいつに明日いろいろ言われる。
考えただけでゾッとする。
あいつの説教は口だけじゃすまないからな~、
そんなことを考えながら、教室を出て、いつもの階段を降り、玄関に 向かう。
玄関に行くと、自分の靴がない。
誰だよ、靴持ってったの。・・・・・・いいや、職員室行っていろいろ聞かれるのも面倒だし、
内履きのままで帰るか。
「ったく、自分の靴ぐらいおぼえておけよ」
今日は災難な一日だ。友紀に全力で追いかけられるわ、急に頭痛が起きたり、靴は持ってかれるし、
「・・・・ハァ」
ため息も出るわな。
とりあえず、自転車に乗って自分の家へと向かった。
--------------------------------------四季止町-------------------------------------
町の中はもう紅い夕日に染まっていた。
時計は見ていないが、5時半、もしくわ六時前後だろう。
「ったく、もう授業終わったんなら、起こしてくれればいいのに」
俺の時間を返せ。
せっかく家に帰ったら、ゲームとかゲームとかゲームとかやって暇をつぶそうかと思ってたのに。
なんてぶつぶついっていると、
信号が目の前で赤になった。
「こういうときって、やけに信号に引っかかるんだよな~」
ちょっと憂鬱。
ちょっと横を見ると、小学生が、集団になって帰っていた。
集団下校か~、懐かしいなあ~、おれらも小学生の頃、こんな感じで帰ってたっけ。
俺と友紀と紀叶の三人・・・・・・いや、後一人いた気がするな。誰だっけ?
秋縒は高校入ってから知り合ったので、絶対に違う、同じ理由で晴香も違う。
ともなれば、出てくる人がいない。
う~ん・・・・・誰だっけ?
そんなことを考えているうちに、信号が赤から青へと変わっていた。
「まあ、思い出せないならいいか。そのうち思い出せるだろうし。」
もしかしたら、転校していった子かも知れないし。
しかし、この小学生、何か違和感が残る。
男の子二人と、女の子二人、仲がよさそうに歩いている。
女の子が、横断歩道を走って抜けようとしたそのとき。
----------------------------------------------------------------------------------
「……ト………テ…」
声が聞こえる。あせり、悲しみ、途方にくれた、叫びのような声。
「……チ……!」
そのその声が、俺を癒してくれる。
そうか…俺、死んだのか。
記憶のない死に方ってのも、楽でいいな…
「ま………た…………!!」
さあ、旅立とうじゃないか。
天国へ!!!
「いい加減起きろーーーー!!!!!雅人ーーーーーーー!!!!」
ガバッ
「うわ!!!………な…何!?」
---------------------------------------学校---------------------------------------
「なに!?…じゃないわよ!!バカ!」
「ようやく起きたか、心配させよってからに~」
「今ので起きなかったら、イス、投げてやろうかと思ったわ」
「ユッキー、それはあかんで。本間もんの恐怖や」
「こんなの、怖くもなんともないじゃない。後、ユッキーって言うのそろそろやめてくれないかしら、なんか、違和感満載なんですけど…」
友紀と秋縒が交互に話しかけてくる。
二人は、俺のことなどお構いなしで、話かけてくる。
「二人とも、やめなよ、マトちんが唖然とした顔で見てるよ」
別にこの関係は毎度のことだから、気にはしていない。
今、おれが唖然とした顔をしているのは、
≪何故俺がここにいるのか≫ということだ。
さっきまでの俺の状況を整理してみよう。
さっきまで俺は、確かに外にいた。
保健室から出て、階段を降り、生徒玄関から、靴がなくなっていたので内履きで外に出た。
そしてぶつぶつといいながら信号待ちをしていて、小学生を見ながら昔のことを思い出していた。そして信号が変わった瞬間、
信号が変わった、その瞬間………
「…………ぁ…ぁあぁぁ…」
頭に衝撃が走る。
確かに、さっきまで俺が外にいた証拠にこそなるものの、刺激が強すぎる。
「ど…としたの?マトちん…?震えてるよ?」
異変に気付いた晴香が、声をかけてきた。
気付くと、みんな回りに集まってきていた。
「…あぁ、晴香か……いや、なんでもないよ。さあ!帰ろうか。」
時間は5時前後、帰るのにはちょうどいい時間帯だ。
皆に心配かけないように、誤魔化すように、そういって立ち上がった。
----------------------------------------家---------------------------------------
「いや~、今日はまたいろんなことがあったもんだ」
あの後結局家には帰れず、友紀のご志望で(なんかむしゃくしゃするといいながら)バッティングセンターへと拉致された俺たち。
友紀の気が晴れるまで永遠と打たされるはめに…
「あいつとバッティングセンターに行くと、いつも遅くなるんだよな~~」
そのせいで俺と秋縒は足腰筋肉通。歩くのがやっとの状態。
……秋縒の場合、座って見ている晴香に、いい所見せようとして、張り切りすぎたのもあるが。
同じくずっと打ち続けていた筈の友紀は、全然平気な顔をして、
「あんたたち、だらしないわねえ」なんて言っていた。
いつもの事だが、あいつは化物か!?
いくら体育会系だからといって、俺らは男だぞ。
男がひぃひぃ言ってる中で、「だらしない」なんて言った表情でいられるなんて…
本当に女か、あいつは。
最終的に終了したのが7時半。約二時間半は打ちっぱなしって事になる。
「そりゃ歩けなくなるわな。」
そんなこんなで、ぎりぎり歩ける速度で、ようやく家へと帰宅したわけで。
「……ただいまぁ」
…うっ玄関の戸がおもい…
「あ、兄ちゃん。おかえりー!!今日はまた随分と遅かったね」
限界突破しそうな体で玄関をあけているときに、元気いっぱいで出迎えてくれたのは、俺の妹の明宮海里。
小学5年生の育ち盛りな女の子だ。
誰に似たのか、強がりで、男の子勝りな性格。見た目、しゃべり方、第一人称は女の子なんだけど、性格がな………。
髪は、茶色がかっていて、ロングとも、ショートとも取れない、セミロング
ポニーテールがトレードマークらしく、お風呂に入るときと、パジャマに着替えた後以外は家でも外でも着けている。
家の中でははずすように言っても、「これが私なの!!」と言って絶対はずさない。
あくまで、はずすのは風呂場だけらしい。何故そこまでこだわりがあるのか、理解できない。
「それでね、今日がっこうで………」
まあ、本人が気に入っているみたいだから、仕方ないか。
「海里、わかったから玄関で話すのはやめよう。せめてリビングで」
「あ…そうだね。確かにここよりリビングの方が話しやすいもんね!!」
一旦着替えてリビングへ。
体が重く、足腰が痛むけど、仕方ない。お兄ちゃん子の妹ためだ、話を聞いてやろう。
そう思い、ソファに腰掛けた時、それが地獄の始まりの合図だった。
「それでね、さっきの続きなんだけどね………」
…………約小一時間はたっただろうか。かなりの数の出来事が海里の口から飛び交う。
なのに、まだ一行に終わる気配がない。
やばい、体がかなり限界だ。
「な……なあ、海里、そろそろ終わりにしないか?」
海里に中止を呼びかける。すると、
「駄目!!まだ半分も終わってないよ?」
拒否された。と言うか、今ので半分も言っていない!?
いったい学校でどんな生活をしているんだ、海里は…
話が長いのはいつもの事だが、今日は以上だぞ。
いつもなら40分ですむのに………今日はその倍か。
「そ……そうだ、海里!腹、減ってるだろ?なんか作ってやるよ。何が食べたい?」
「私、さっき自分で作って食べたからいーの。……それよりさー、あの学校なんだけど……」
駄目だ、逃げられない…!!
こうなれば…
「お…おお…そうだ、海里、兄ちゃん、宿題が残ってたんだ!!悪いが、話はまた明日な?海里も明日学校だろ?早く寝ないと遅刻するぞ?」
「お兄ちゃん、宿題なんてあっても家じゃやらないじゃん」
う………痛い所突かれた……まずいな、完全に抜け出せない。
「でも、まあ、確かに、明日は学校だもんね、遅刻しないようにちゃんと寝よっと」
おお、ようやく開放してくれるのか。
「じゃあ、こんど、今日の分も合わせて、話するね」
………一時開放でした。
海里とは、二階の部屋で別れ、俺は自分のベッドへ直行した。
「いや~、本当に今日は疲れた」
追われたり、怒鳴られたり、永遠と打たされたり、永遠と話したり、
本当に疲れた。
そういえば、不思議な現象、あれは結局なんだったんだろう。
保健室を出て、玄関をでて、小学生と一緒に信号待ちをして。青になった瞬間、
その瞬間………。
思い出しただけで身震い思想な光景が、目の前に広がった。
横断歩道を渡っているとき、四人の小学生のうち、女の子が一人、走っていた。
もちろん信号は青、その女の子は、普通に横断歩道を渡っていた。道路にはみ出すこともなく、普通に、そのとき、余所見をしていた車が、
……………女の子を勢い良く轢き飛ばした。
「うぁぁああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
ドタンッ!!
「……ゆ…め………か、っ痛ぅ~~~」
勢い良くベッドの上から落ちたらしい。頭を打ち付けた。
時計を見る。
「深夜0時か・・・・・・」
まだ全然寝れてないな。
「ちゃんとねとかないと、明日がもたねえ」
今日はもう、何も考えずに寝よう。
そう思い、またベッドに潜りこむ。
今度は大丈夫、と暗示をかけていると、自然に眠気が襲ってきたので、その勢いで
眠りに落ちた。
どうも、クロマニョンです、
Four definte seasons2話目をお読みいただき、まことにありがとうございます
どうでしょうか?一作目と比べて、うまくできているでしょうか?
あまり深い内容にできるかどうか、わかりませんが、
見てくださっている方、ありがとうございます。
感謝感激雨霰のフルコース!!
また、これからも見てくださると言う方、応援してくださる方々にも、前もってお礼を言わせていただきます。
まことにありがとうございます。




