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暁の少年  作者: 川里麗ニ
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18/30

第4話 彼…彼女の選択…3

歌姫の屋敷より…行方をくらませたアイオー

ンが…真っ先に向かった、先は…帝国政府が

厳重に情報統制をし、厳重に隠蔽された歌姫

マリア アンコールの幽閉先であった…。


歌姫専用の監獄…。その警備にあたる兵士を

昏倒させ…地下へと…続く…回廊を行くアイ

オーン…。


(この気配…久しぶり…だな…)


と、歩みを進める度に濃くなる歌姫の気配を

感じながら…アイオーンは自然と唇に笑みを

浮かべていた…。


篝火の炎に照らされる地下の監獄…その監獄

の回廊を歩ききった所に、歌姫マリア アン

コールは、囚われていた…。


意気消沈している様子だが…穢れを知らない

無垢な身体でいる事は、幸いである…。


(直ぐには駆けつける事は…叶わなかった…

が…無垢な…ままか…)


歌姫マリア アンコールは、美しい少女だ。

奇跡を起こせなかった…代償を払わされてい

ると、思った…が…白を基調とした、歌姫の

正装を剥ぎ取られ、漆黒の囚人服を纏う以外

は、至って…変化は…なかった。


(…身体は…、護られていた。なら…心は…

どうだ???)


ワザと足音を立て、それと気付くように…歌

姫…が…囚われる…牢屋へ…近付く、アイオ

ーン…。篝火に晒される…嘗ての歌姫は虚ろ

な瞳で、アイオーンの姿を捉えた…。


「…何しに…きたの…」


と、自由奔放…天真爛漫…な…いつもの彼女

とは…あまりにも…掛け離れた…掠れた弱々

しい声に…アイオーンは、心では、彼女の心

を護れなかった!!と…悔恨しつつ、挑発的

な言葉を吐く…。


「…歌姫の役目を果たせなかった…お前を…

笑いに…きた!!と、言えば満足か!?」


嘗ての歌姫マリア アンコールは、歌姫と謂

う立場上…触れ合う人々に自己満足な善良を

行い…その他…大勢を救ってきた。それが…

自分のあるべき姿だと…。しかし…今の彼女

は、奇跡を起こせなかった少女…。その落差

に、意気消沈しているが…アイオーンの考え

は…異なる…歌姫ではなく、本当のマリアの

心の声…が…聴ける機会であると…。


「…帰ってよ!!」と…言う…マリアにアイ

オーンは…提案する…「…ここから出てたい

なら…出してやる。だが…出て…どうるす…

???」と、言う…アイオーンの問いにマリ

アの瞳は…揺らいだ…。


「奇跡を起こせない…歌姫を帝国は…必要と

しない…。反帝国組織群 銀狼の秘事には、

歌姫を1人の少女として出迎える用意はある

が…銀狼の中枢が…どれだけ末端まで、それ

を護れると…謂う…確信はない。お前に逃げ

場はない…。ここで…新たな歌姫をたてよう

とする帝国に狩られるか…帝国を出て各地を

転々とし、逃げ惑う…か…しか、お前に選択

は、ない…。選ぶのは、死か?逃亡生活か?

好きな方を選べ…」


マリアの置かれている現状を簡略的に答え…

アイオーンは、言葉を紡いだ…。そして…彼

女の選択を待った。嘗ての歌姫でありながら

1人の少女となった…マリアの本当の心の声

…を…聴くために…。



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