31.まさかの護衛がリード様でした
マリリンは、その後も何度かリードと手紙のやり取りを行っていた。
(あれから、リード様とのお手紙のやり取りをしているけど…必要連絡をしているのに…何だか文通しているみたいだわ。ふふ…推しと文通…何て贅沢なのかしら…それにリード様のお手紙が来るたびに家宝が増えていくわ…)
マリリンは、リードとの手紙のやりとりをそんな風に考えながら一人ニヤニヤしていた。
「そういえば…明日の薬草収穫に、リード様から護衛の人を送ると言われていたわね…わざわざそんな事して下さるなんて何だか悪いわね…甘えてしまってもいいのかしら…何だかリード様のお手を煩わせてるみたいで気が引けてしまいますわ…」
マリリンは、明日の事を考えそんな事を呟いていた。
そして…翌日ストラム公爵邸へとリードが手配してくれたという護衛が訪れた。
マリリンは、出かける支度を済ませ両親に挨拶をして馬車へと向かった。
「お待たせして申し訳ありません…本日はどうぞよろしく……えっ?」
マリリンは、馬車で待っていた護衛の者に挨拶をしようとしたところで、そこに立っていた人物を見て言葉を止めた。
そして…マリリンは驚いて……
「リード様?」
そう…そこに立っていたのはリードだったのだ。
「おはよう…マリリン。護衛の者を送ろうと思っていたのだが、私の予定が丁度空いたので、私が護衛として来たんだ。」
リードは、にこにこと微笑みながらマリリンへ説明した。
「そうで…すか…。リード様がわざわざ足を運ばれるなど何だか申し訳ないですわね…今からでもバットにお願いして…」
マリリンが、申し訳なさそうにリードに話している途中で…
「そんな事は気にしなくとも大丈夫だよ?それに…せっかく来たのだから追い返そうとされるのは寂しいな…」
リードは、少し困った表情でマリリンへ言った。
「そっ…そんな追い返そうなど…わたくしは、リード様のお手を煩わせてしまうのが申し訳なくて…それに…薬草を採りに行くのは大変な作業ですので…」
マリリンは、慌ててリードへ言った。
「手など煩わせてなどいないよ?私が来たくて来たのだからね。それにルカも連れて来ているし私の護衛はルカに任せ、マリリンの護衛は私がしよう。それに…薬草を採るなどという経験はマリリンと一緒ではないと出来ないからね。」
リードは、優しく微笑みマリリンへ言った。
(どれだけ…優しいお方なのかしら…リード様は…そこまで言われたら断るに断われないじゃないですか…あぁ…もぅ…わたくしの推しが尊すぎて出発前から体力を消耗してしまいそうですわ…)
マリリン、リードに言われて頭の中は完全に推しの尊さを噛みしめていた…
「わかりましたわ…それでは…リード様、お言葉に甘えまして本日はよろしくお願い致します。」
マリリンは、笑顔でリードへと言った。
「ルカ様も、本日はよろしくお願い致します。」
マリリンは、笑顔でリードの後ろに控えているルカにも言った。
「あぁ。マリリン嬢。こちらこそよろしく頼む。」
ルカが、マリリンへと言った。
「では…そろそろ出発するとしようか?」
リードが、笑顔で行った。
「はい。まいりましょう…」
マリリンも、笑顔でリードへ言った。
こうして、馬車は無事に出発し薬草が生えている目的地へと向かった。
馬車の中でマリリンは、目の前の尊い彼秘♡の二人の姿に一人脳内で何度も悶絶していたのは言うまでもなかった…
そうこうしている間に、馬車は目的地へと到着したのだった。
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