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12.リード様と二人でお茶を飲むことになりました

マリリンは、リードと共に王宮へとやって来た。


リードに連れられ、王宮の庭にあるテーブルへと案内されたのであった。

テーブルが置いてある回りには

、花も咲いておりとても素敵なところだった。


「さぁ…マリリン座って…」


リードは、優しく言うとマリリンを椅子へと連れて行き椅子を座りやすい様に、マリリンの方へとと向けてくれた。


「あっ…ありがとうございます…リード様にこの様な事をして頂くなど恐れ多いですわ…」


マリリンは、少し動揺した様な照れた様な表情でリードへ言った。


(なっ…何ですの…こんなの反則すぎますわ…心臓が持ちませんわ…本当にリード様は尊すぎますわ…)


マリリンは、あまりに近くにいるリードに内心は穏やかではなかった。


「何を言ってるの…レディーファーストだよ。気にしなくていいよ。さぁ…お茶とお菓子を持ってこさせよう。」


リードは、ニコリと微笑みマリリンへと言うと執事にお茶とお菓子を用意するように伝えた。

すぐに、テーブルの上へ美味しそうなお茶とお菓子が用意された。


「さぁ…好きなだけお茶もお菓子も飲んで食べてくれて構わないよ…」


リードは、優しく微笑みマリリンへと言った。


「はい…ありがとうございます。リード様…」


マリリンも、満面笑笑みでお礼を言った。

マリリンの笑みを見て、リードも満面の笑みを返してきた。


(なっ…何て眩しい笑顔ですの…こんなリード様の笑顔など漫画の中だけでしか見れないと思っていましたのに…漫画でも破壊力凄くて何度も悶絶したというのに、生の笑顔は破壊力が漫画の百倍くらいですわ…その笑顔を向けられて平常心を保つだけで体力が消耗しそうですわ…ハァハァ…)


マリリンは、心の中ではリードの輝く笑顔に悶絶していたのだった。


「あっ…それはそうと今日は…ルカ様はよろしいのですか?いつもリード様とはご一緒の様に思っていましたが…」


マリリンは、ふとルカが居ないことに気づきリードへと尋ねた。


「……。ルカ?ルカが気になるのかい……?ルカなら今日は、休み取っているのだよ…妹の買い物に付き合わされると言っていたよ…」


リードは、マリリンの口からルカの名前が出た瞬間…一瞬眉をピクリと動かしながらマリリンへ言った。

リードの、表情が一瞬変わったことにマリリンは気づくことはなかった…


「そうなのですか?いつもご一緒にいらっしゃるのでお休みの日などもリード様と同じなものだと勝手に思っておりました…ルカ様がお休みですと、リード様もお寂しいでしょうね…」


マリリンは、ルカが休みを取っていると聞きリードが寂しがっているのではないかと思いながら応えた。


(確か、彼秘♡の二巻にはお休みの日はリード様とルカ様が、仲良くお茶を飲みながら楽しそうにお話をする微笑ましい場面があったわね…彼秘♡ファンにとってあの場面は最高なのよ…それにしても…ルカ様に妹なんかいらしたのね…彼秘♡には登場しなかっただけなのかしら…)


マリリンは、彼秘♡の内容を思い出しながら思っていた。


「ルカの話は、置いといて今はこの二人の時間を楽しもうじゃないか…ねぇ?マリリン…」


リードは、微笑みながらマリリンへ言った。


「え?…あ…はい。そうですわね…」


マリリンは、慌ててリードへ応えた。


「マリリンは、今日はわざわざ王都の図書館で本を読み何を熱心に勉強していたんだい?」


リードは、マリリンへと尋ねた。


「はい…今日は薬草や植物などの成分やそれがどこで採取出来るかなどを調べておりました。邸にも本はたくさんあるのですが欲しかった情報などが載っている本がありませんでしたので王都の図書館まで行っておりました。」


マリリンは、リードへと図書館で調べていたものの説明をした。


「薬草や植物かい?また…なかなか難しくご令嬢が知りたがる内容のものではないね…ご令嬢は恋愛小説などを好むと聞くが…」


リードは、不思議そうな表情でマリリンへ言った。


(恋愛小説ですが…BL小説などあれば喰い付いて読むところですけど、この時代にはBL小説な様な物はないみたいだったものね…一応探してはみたいけど…だからこそ、リード様とルカ様の関係は秘密な関係なんでしょうけど…)


マリリンは、そんな事を考えていた。


「そうですわね…ご令嬢でしたら恋愛ものなどを読む方が多いでしょう…わたくしは今、恋愛小説より難しくとも薬草や植物についての本を選んでしまうのです…ふふ…」


マリリンは、クスッと微笑みながらリードへ応えた。


「そうなんだね…マリリンは、自分のやりたい事の為に一生懸命だね…」


リードは、マリリンへ言った。


「はい。わたくしは、将来…貴族や王都の平民関係なく少しでも人々の為に役に立つ事ができたらと思っております…それを現実にするには道のりは大変ですがその先の、人々が喜ぶ顔を想像すると頑張る事ができそうなのです…」


マリリンは、嬉しそうに自分の考えをリードへ話した。


「そうか…マリリンは立派だね…私も応援しているよ…私にも何か力になれる事があるなら遠慮なく言ってくれるといいよ…」


リードは、優しく微笑みマリリンへ言った。


「ふふ…ありがとうございます。リード様。お気持ちだけでも嬉しいですわ。」


マリリンも、優しくクスッと微笑みリードへと言った。


こうして、急遽決まったお茶の時間は穏やかに過ぎていったのだった…


しかし、リードの内心は穏やかとは言い難かったのだ…


誤字脱字のご指摘ありがとうございます!!

助かっております。



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