夜の森のヘゼル
その男は孤独に耐えられなかった――六歳の春、異世界で死んだ男の記憶を何の前触れも無く手にした平民の少女・ヘゼルは、ここが『男性でも楽しめる』が謳い文句な戦闘系乙女ゲームの世界だと知る。物語を紐解くように記憶を辿るヘゼル。すると、自分の国はゲームに於ける最高のエンディングを迎えなければ碌な未来が無いことに気付いてしまった。周回前提の難易度、脳筋なヒロイン、次々と襲い来る死亡フラグ、暗躍するヘゼルに向けられる懐疑の眼差し。しかしヘゼルはどんなに誤解されようと足掻き続ける。戦術も恋愛もわからないが、ただ一つ確かな、自らの夢のために。(2/9 あらすじ改変)