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二つの心  作者: 赤
10/15

ホームで

病院の帰りの駅で俺は並んで電車を待っている女の人から目が離せなくなった。




同じホームにいたスーツを着た25歳くらいの女の人。


知っている気がする。


「あ、あの、俺とどこかで会ったことありませんか?」



気がついたら声をかけていた。



「ちょっ、なになにナンパ!?あはは私もまだイケるのねぇ!?


どっかで会ったことがある?

ないないない!私あなた知らないもん。


残念ね、他当たってちょうだい。」


女の人はそう言うと今着いた電車に乗ろうと歩き出した。



その時、俺は確かに憶えていた。


一葉(ひとは)!・・来週!絶対・・な・・』


そう言って目の前の女性に手を振った俺。






「一葉!」




「えっ!?」




無意識に呼んでいた。

そして呼ばれた女性は立ち止まった。


電車のドアが閉まり女性を残して走り去っていった。


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