83/159
プロローグ
今日も今日とて、朝1番にするのはお祈りだ。
3歳の頃から場所は違っても毎日行って来た。
あれから数年が経ち私は18歳になった。
それでも日々の習慣は変わらない。
半端者居住区にあるクリスタラスケートの像の前に跪いて、祈りを捧げる。
1日たりとも忘れた事はない前世の子供達。どうか……どうか私がいなくても、本人が望む人生を送って欲しいと今日も願う。
最初は、清貧清廉に生きてひっそりと目立たず、懺悔しながら人生を終わろうと思っていた。
けれど、誰かのためになるなら、私は私のやれる事をしようと思う。
どうか、これからも私のする事を、許して欲しいと願う。
……後ろの方で礼拝堂の扉が開き、カツカツと大理石の上を歩く音が聞こえる。
「神の導きに感謝を。私も祈りを捧げて良いかい?」
かけられた声が誰かに似ていた。けれどどこか違う初めての声音だった。それ以上に半端者の居住区では感じることのなかった圧倒的な魔力に驚いた。
私が目を開けて振り返ると、そこにいたのは意外な人物だった。




