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つないだ手の先に  作者: はらぺこ姫
こぼれた話
41/41

相性と渡すもの

【相性診断】

鈴からの通知。

『バレンタインどうする?』

初めてのバレンタイン。

手作り…無理。

トライしてもいいけど。

圧倒的に時間が足りなさすぎる。

『買おうかな』

鈴からの通知。少し間が空く。

『こっちも、今回は買おうかな』

鈴と2人で一緒に行くことになった。

お店の中のコーナーは人で一杯。

二人でわいわい言いながら選ぶ。

いくつか候補を挙げながら、一周。

結局、最初にいいなと思ったのにした。

「休みたい」

鈴の提案で、いつものコーヒーの店。

鈴が珍しく、コーヒーを頼まない。

首を傾げていると、鈴の歯切れも悪い。

「なんとなく?またちゃんとしたら言うね」

うん。察した。

近々、おめでたい話が聞けそう。

2人で、ソファ席。

最近の話。

家族の話。

それから。

「そういえばさ、学生時代流行ったよね?」

思い出したように、鈴がスマホを取り出す。

性格診断。

確かに流行った。

昔は、雑誌の特集でやっていた気がする。

今は、検索すれば出てくる。

「今だとどうなっているんだろうね」

確かに気になる。

まずは自分から。

2人で、それぞれやってみる。

「ESFJだって」

とは、鈴。

「ESFPかな」

結果を見たら、まあまあ納得できる。

そこは、昔と変わらない気がする。

「直人とどうかやってみよう」

鈴は、次の行動に移ったようだ。

「直人、INFPだって。

相性は…うわ。保護者と子供。そのままかも」

2人で大爆笑。

当然流れは。

「和馬さん、なんだろう」

悩みながら選択肢を押していく。

「INTJ?」

診断結果を読む。

隣で、鈴が興味津々だったので見せる。

「合っていると思う」

鈴も同じ意見のよう。

「で、相性よね」

ボタンを押す。

『二人の相性は…真逆の性格で衝突が多いかも。

理解できない部分に注意』

…なんで?

鈴がスマホを覗き込む。

「良くも悪くも重ならないってことだよ。

嚙み合わなければ最悪。

でも、噛み合えば最強みたいな?」

確かに、喧嘩になったことはない気がする。

意見の衝突はあっても。

納得できる方法を、和馬さん必死で探している。

私もその点は、話し合って解決したい。

「まあ、診断だし。全部当たるわけじゃないしね」

帰ったら、聞いてみよう。

家に帰って、和馬さんに、診断のURLを張り付ける。

割とすぐに返信。

『INTJ??』

結果は同じなよう。

自分の結果を張り付ける。

『相性 最悪』

今度は、しばらくの間。

着信音が鳴る。

『事情は判った。

けど、落ち込んでいる理由が判らない』

戸惑ったような声。

「相性最悪な人と、結婚したらどうなるのかな」

今は大丈夫。好きの気持ちの方が強い。

でも、将来、嫌なところばかり目についたら?

ダメだ。また変なところで悩むクセが顔を出している。

『それは困る。花音の両親に頭下げて。

それから、直人と鈴ちゃんに頼んで…それから』

和馬さんの独り言。

だんだん物騒になっているんですけど。

和馬さんの発想が変な方向に向かっている。

それに、不安なだけで。

「別に結婚しないとか言ってない」

理解出来ないってこう言うこと?

「とにかく、花音の居ない人生は考えられない」

言いたいことは、分かる。

でも、欲しい言葉じゃない。

和馬さんらしいと言うか。

「好きだよ。和馬さん」

だから、先に言う。

やっと、同じ言葉を貰えた。

「でもさ」

しばらくして、和馬。

続きを促す。

「お互い無いもの持っているって、強みになる」

強みって。

「やっぱり意味わかんない」

もうちょっと言い方がある気がする。

でも、そんなところが好きだから、仕方ない。


【バレンタイン】

バレンタインの日、お互い仕事で会えるのは少しだけ。

だから、仕事帰りに待ち合わせ。

「はい、これ」

ちょっと高いけど、包みの可愛さに負けて買ったもの。

和馬さんも何かを持っている。

「じゃあ、僕からも」

渡される袋。

覗き込むと、綺麗にラッピングされているけど。

手作りっぽい物。

しかも、案外重い。

「貰ったの?」

自分でも声が低くなっているのがわかる。

「ないない。うちは、そういうのは禁止だし」

じゃあこれは?

和馬さんは首を傾げている。

「え?君のお父さんから。

バレンタインは男の方から渡すって聞いたけど?

そういうルールじゃなかったの?」

犯人はお父さんか。

「作ったの?」

私と同じで、和馬さんも忙しいはず。

「混ぜて焼くだけだからなあ。

合間にちょいちょいと」

ずるい。

「来年は、覚悟しといて」

なんか、負けたみたいで悔しい。

帰った後、一番に開ける。

「ガトーショコラ」

切って食べると、大人な味。

それがまた悔しい。

お父さんと弟が欲しそうに見ている。

だから、ほんの少しだけお裾分け。

お母さんにも少し。

「姉ちゃん、半分以上食べるんだ」

弟の呆れた目。

だって、これは私の。

写真を撮る前で、ダイエット。

半分で我慢しているくらいだからね。

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