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霊峰ガルダに登ろう!  作者: 静先輩
第二章 Steamガルダ編
20/34

第20話 それでも俺は、ネルソンでガルダを登る

 とはいえ、どれだけ裏事情を妄想したところで、ゲーム画面の中でネルソンは、黙々とガルダに向かって歩いていく。


 現実のネルソンは五万メートルを走り抜けたらしい。

 ゲームのネルソンは、俺の操作ミスでクレバスに落ちる。

 モデルが誰かはさておき、画面の中の男は、何度死んでもまた立ち上がる。


 画面端には、またもや「DEATH: 104」と表示された。

 雪崩に巻き込まれた直前のフレームで一時停止すると、ネルソン(※たぶんブラピ)が、どこか吹っ切れたような表情をしている。


「……いや、ごめん。ちゃんと練習する」


 思わずモニターに向かって謝った。

 現実のガルダに近づく前に、まずはこのゲーム内ガルダで、せめてまともに一合目まで行けるくらいにはなりたい。


「最高峰と人類最高峰の頂上決戦」のコピーは、やっぱりやかましい。

 やかましいけど、そのやかましさに釣られて、俺はまた「登る側」に引きずり戻されつつある。


 ハリウッドと闇運営の泥沼闘争が裏で進んでいようと、ブラック・ビーツのアリバイが雑だろうと、俺にとっては、今コントローラーの先にある雪面こそが問題だ。


 現実の山では、もう二度と味わいたくない種類の恐怖がある。

 でも、ゲームの中なら、何百回死んでも、リトライボタン一つでやり直せる。


 ネルソンに顔を借りて、五万メートルの怪物に挑む練習をする。

 それくらいの無茶は、きっと許されるだろう。


 とりあえず、ニーソンスキンのことは絶対に深追いしないと誓いながら、俺は今日も、仮想ガルダの斜面で派手に滑落するのだった。

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