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第10章 告白3



第10章 告白Ⅲ


10‐1



最近学校では「太った?」とよく言われるようになった


「あたし、もともと太ってますー」


とか言って誤魔化してきた



もう、無理だ





       ―――次の日―――



『6ヶ月ですね。もう少しで、7ヶ月目に入ります』



昨日、中山先生が言ったこの言葉が、頭から離れない、授業中も



「こらッ!愛坂、なにボーっとしてんだ」


家庭科の先生に怒られた


家庭科はあまり好きじゃない


でも、今から、ママになるんだから、授業しっかり受けておかないと…



………ん……でも


………痛い


………痛い


お腹が痛い




どうしよう、授業中なのに










10‐2



「ちょっと、大丈夫?」


麻希が心配している



「ご、ごめん………」


呼吸も辛い気がする


「大丈夫じゃ……ないね、」



意識が遠くなってきた



気がつけば私は保健室にいた



「夏美ちゃん、大丈夫?」


保健の先生、話の分かる、優しい大阪風のおばちゃん先生


「あ、はい」


「あとね、先生気になったんだけど」



やばい


「最近何かあった?」


……ふぅ


「いいえ、別に無いです」


「だって最近朝、1人で来てるじゃない?」


先生ちゃんと見てたんだ




私は心に決めていた



妊娠8ヶ月目なったら、みんなに言おう



8ヶ月じゃ、明らかにお腹がおかしい事バレる





まだ、言わなくて、いいよね……












10‐3


ガラガラ



教室に戻るとみんながいっせいに私を見た


今は技術の授業中のはずなのに


黒板の所に立っているのは………理科の先生で担任の笹沼先生



「なんで先生いるんですか?」


私は先生に言った


「ちょっと前に来なさい」


いつもはスマイルが可愛らしい笹沼先生の顔がなんか怖かった


「はぁい…」


私は若干下を向き、黒板のところに歩いて行った



「あなた、みんなに隠していることがある?」


笹沼先生は怒っている?いや、悲しんでいる


「別にありません」


私はそう言おうとした







「ありますよ」







そう真っ先に起立し言ったのは仁百だった


仁百はクラスの端から端まで聞こえるような声で言った


笹沼先生は小声で話してくれた


しかし仁百は耳を澄まして聞いていたようだった



「仁百、何言ってんのよ」


麻希は仁百のブレザーの袖を引っ張った



仁百の様子がおかしい


なんだか興奮しているようだった











10‐4




「先生、夏美は妊娠しています」




……なんでそんなこと言うの?



……どうして




「な……なんで」



私は床に崩れこんだ




「夏美っ!」


麻希は私のところに来た


「酷いんじゃないの?仁百!」


麻希は物凄い勢いで仁百に言い、睨みつけた



「酷いのはどっちよ!」



仁百はそう言って、教室から出て行った




私は涙が止まらなかった



どうしていいか分からなくて



気分が悪くなってきてて



こうちゃん、助けて










10‐5


泣き崩れている私の隣に麻希



麻希は言った



「みんなに隠してたことがあるの」


「待って……私が言う…」


私は立とうとした麻希に言った





「隠しててごめんなさい。実は仁百にも隠していました。

 

 みんなを信じていなかったわけではないです。

 

 でも、普通に考えたら…私なら…軽く引くし、できれば関わりたくない。

 

 だから、みんなもそう思うかなって…だから言うのが怖くて…

 

 普通でいれなくなるのが怖くて…生むぎりぎりに言おうと思っていました。

 

 私は、生みます。相手はまだ小学生なんだけど、すごくいい子で…

 

 みんながいやというなら、学校を辞めてもいいと思っています。

 

 実はもう少ししたら生まれます。本当に勝ってでごめんなさい。」




私はみんなに、自分が使える言葉を全て使って、1番伝えたいことを、しっかり伝えた



しかし、みんなの反応は予想通りだった




「キモい」   「同じ空間に居たくない」


「酷い」  「最低」  「顔も見たくない」




みんなはそう言った



でも、それでも、私は、いい




隣には、麻希がいる


傍には、こうちゃんがいる


お腹には、赤ちゃんがいる


影には、中山先生がいる





私にはそれだけで十分です 












10‐6



「何にもなくないじゃなーい」


保健の先生に怒られた



教室内が荒れてきたので、保健室に逆戻り



「クラスみんなで、話すから、あなたは体のことも考えて、保健室にいなさいね」


笹沼先生はそう言った



「じゃ、お願いします」


付き添いで来た麻希は、保健の先生に一言言って教室へ急いだ


「はいよー」


保健の先生は笑顔で麻希に言った



「妊娠してるってまじかぁ?」


保健の先生は早速言った


「まじ……です」


保健の先生はいつも私達目線


「引くわぁ………でもなぁいいことだぞ?」


思ったことは言う、でも、先生だから


「普通引きますって…」


「いいんだよ。だって、ちゃんと愛し合ったんだろ?」


先生は真剣に言った


「はいっ!愛してるんです!彼氏、実は小学生なんですけど、いい子なんです!」


私は言った


「なら、いい!元気な子、生めよぉぉー」


先生は元気に言った


「ありがとうございます。」


私も笑顔で返した





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