第35話 キュレーン!
「 第2回戦の選手はフィールドに上がってください。」
次の試合はヴィルナちゃんだ。ソウヤは、観覧席に戻った。
「おぉ、主人お疲れ様じゃ。」
リアンとハイタッチを交わし席に座った。
「ソウヤ君、つよいね。正直驚いたよ。あそこまでできるとわ。」
「あんなもんで驚いちゃ、ダメっすよ。セアンさん。次はもっと派手に行きますから。」
「ハハハ、俺のもしっかり見といてくれよな。よしら準備も兼ねて、もうフィールドの脇のところまで行っておくよ。」
そういうとセアンは、席を立ちフィールドの方へと向かって行った。
「さぁ、第2回戦!次の2人は、エニー=モルゼットとヴィルナ = モリコーネだ!」
「まずエニー選手は、Aランク冒険者のトップ100にランクインするほどの実力者で、これまで多くのダンジョンを制覇したり、ダンジョンボスを一人で討伐したりなどの実力者だ!そのエニー選手の愛用している武器、レッドドラゴンの素材からできた短剣、サファイアントだ!」
エニーは、そのサファイアントを鞘から出し、空に掲げ、魔術で作った炎の球を打ち上げた。
「おぉ〜。続いて、ヴィルナ選手!先ほどのソウヤ選手と同じパーティーに所属しており、多くの魔獣を狩ってきました!そして、ヴィルナ選手が所持している武器、レイピアのキュレンは、なんと伝説級らしいのです!これは素晴らしい闘いが見られるでしょう!」
ヴィルナちゃんもキュレンを鞘から抜き、素早い突き技を披露した。この時点で観客はとても沸いている。
「さぁ、第2回戦、始め!」
最初に仕掛けたのはヴィルナちゃんだ、キュレンに魔力を流し込み目にも留まらぬ速さでエニーの元まで行き、突きの攻撃をする。しかし、エニーはそれを読んでいたかのように、サファイアントで受け流し、ヴィルナちゃんのお腹に蹴りをかました。
「ガハァッ!?」
自分の攻撃があたると思っていたヴィルナちゃんは、その蹴りをもろに受け、怯んだ。
「ちょっと攻撃が単純すぎるよ!」
エニーは、その隙を逃さずサファイアントで追い討ちをかけようとする。が、ヴィルナちゃんは地面に向かい魔術で砂煙を起こしす。
「なかなかやるね、でもそんなんじゃダメだよ!」
サファイアントが火を纏い始め、一本の長剣のような形になり、エニーがそれを振るとエニーを囲むように火柱がたった。土煙が一気に吹き飛ばされる。視界がクリアになりエニーがヴィルナちゃんを見つけようとしたが見つからない。
「こっちですよ!」
背後に回り込んでいたヴィルナちゃんが一気に仕掛ける。反撃の隙がないくらいに連続で仕掛けていく。それをエニーは、受け流す。キィィイインっという金属音とともに均衡状態になった。
「この私についてくるなんて、なかなかやるわね。あなた。」
「こっちこそ、私のスピードについてくるとは、驚きですよ。これは、さっきのお返しです。」
ヴィルナちゃんは、先ほどのエニーにやられたのと同じように腹を蹴り飛ばす。エニーは、数メートル飛んだが、なんとか倒れず踏ん張った。
「あなた根に持つタイプね。」
「さぁ?」
そこからまた、ヴィルナちゃんとエニーは、自分の間合いまで近づき、激しい攻防を繰り広げている。
「ファイヤーエンチャント!」
エニーがそう叫ぶとサファイアントが赤く光り始め炎の纏う。
「これはさっきのとは一味違うわよ。」
エニーは、そう言いキュレンにサファイアントを当てるとキュレンの温度が急激に上がり始めた。
「あつっ」
キュレンは持てなくなるほど、熱くなっていた。
「ふふっ、どう?少し卑怯だけどこういう戦いかもあるんだよ。」
自慢げに笑いながら後ろに下がった。
「ほら取りなよ、キュレンをね。」
辛うじて持てる温度までキュレンが下がったのでキュレンを拾い、構えた。
「それは、厄介ですね。なので、次で終わらせます!」
キュレンにさらに魔力を流し込み力をフルで使う。
ピキピキッ
(キュレンから嫌な音がしたが、今は目の前の相手に勝つのみ。)
キュレンの力で速さが先程の倍になり、そのスピードでエニーに向かう。エニーは、すこし驚いたものの、迎撃する構えをとった。
「来な!」
「いけー!」
全力の突きの攻撃を仕掛ける。エニーはサファイアントで受け流そうと動作を始めると、ヴィルナはステップを踏み、サファイアントを上に打ち上げ、エニーの首もとにキュレンを突き立てた。
「あぁ、私の負けね。降参よ。悔いはないわ。」
「いい勝負でしたね。」
「あっと!ここでエニー選手が降参した!ヴィルナ選手の勝利です!」
ヴィルナは、とりあえず勝つことができ安心しキュレンを鞘に戻そうとしたら。
パキンッ
キュレンが嫌な音を立て、真っ二つに割れた。
「えっ…?」
はぁい。割りましたね。なんで割れるのかとかしっかり物理的に考えて割りました。多分。
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