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An event to marriage-10:特別な日(完結)

最終回です。

長い間お付き合いいただいて、どうもありがとうございました。

 天気もよく、招待客が次から次へとやってきてアイルズバロウ治療院は朝から慌しい。


 私は、この日のためにと母やおばと相談して決めたドレスに袖を通した。

 象牙色で光沢のあるドレスは胸元からウェストに流れるトレーンが後ろでリボンとなっておりジュードが様子を見に来たときに「きれいだ」と喜んでくれた。


 広間では、招待客が席に着き私たちが出てくるのを待っているらしい。

 母たちも「先に行くわね」と部屋を出て行った。


「ベル、とってもきれいですよ。」

「ジュードも、すごく素敵です。特級魔法騎士の礼服ですね?」

 特級魔法騎士の礼服は紺色にシルバーの飾りがつき、胸と腕には特級魔法騎士の勲章がついている上着と灰色のパンツの組み合わせ。

 礼服でもゴタゴタした飾りはなく、いつでも動けるようにという配慮かららしい。

「礼服なんて、久しぶりだな。ほめてもらえてうれしいよ」とうれしそうなジュード。



 パーティは始終賑やかなものになったけれど・・・・

公爵夫人は頭痛がするといい、パーティに来ず静養のためといって別荘へ出かけたらしい。やっぱり短期間で受け入れるのは無理だったみたいだ。

 イネス様いわく「ハリエットのときと同じパターン」そうだ。でも私もハリエットさんも「いつか、受け入れてくれるよね」と前向きに思っている。


 イネス様は、おじいさまやお父様、当主様とも意気投合したらしくお酒を片手に歓談している。

 ジュードの友達だというデルレイさんは、ユアン兄やランス伯父と楽しそうに話していた。

 集まってくれた親戚たちも料理を食べ和気あいあいと楽しそうだ。

 ハリエットさんは、母と気が合ったらしく賑やかに料理について話している。

 このとき、クリス兄は私とジュードのそばにきていた。

「おめでとうございます、ジュード様。ベル」

「ありがとう、クリス。今日からきみは僕の義兄だね。よろしく」

「そうですね・・・。(ボソ)忘れたかったのに。ジュード様、義兄さんとは呼ぶのはやめてくださいね。」

「わかったよ、お義兄さん」しれっとジュードが言う。

「絶対、言うと思いましたよ・・・・ジュード様はそういう人ですからね」とクリス兄は苦笑した。


 

「ジュード」

「ん?」

「なんか不思議です。カフェで出会って、こうして二人でいることが」

「・・・・びっくりすること教えてあげようか。俺は前からベルのことは知ってたよ。

カフェに行く前にクリスの部屋で家族写真のベルの笑顔がかわいくてね。好奇心から実物に会いにいったんだ」

「え。そうなんですか?」

「実物を見たら、どうしても近づきたくてカフェに同じ時間に通ったり。

カフェの常連の人たちは俺の様子から気持ちが分かったらしくて、俺の行く時間には誰も来ないようになったんだよね。

ベル以外には、ばれるのは早かったのに、本人だけがなかなか気づいてくれなくて。」

 打ち明け話に驚いて何もいえない私に、ジュードは誰も見てないからいいよね、と笑ってキスをした。



END


「The distance of two」無事に毎日更新、そして本日完結までたどりつきました。


自己満足で書いた私の作品を、PCや携帯の画面で楽しんでくれた人たちひとりひとりに感謝しています。

 改めて、どうもありがとうございました。

 

★登場人物の名前は、自分の好きな小説、好きな俳優の名前、名前一覧のサイトからいただきました。

「外国人名前の資料館」というサイトにかなりお世話になりました。URLを貼り付けていいかわかりかねますので、名前だけ掲載します。


豆吉


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