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S.A.K.U.R.A.~蒼の魂~  作者: 猫人間
【番外編】三代目は愉快だな
41/70

俺らの名は。(中編)

※注、二人は入れ替わっています。


俺:鞍馬武臣(見た目は龍二)

衣笠龍二(見た目は臣)


よって、一部キャラ崩壊しています。

苦手な方はUターンを、覚悟を決めた方はそのままお楽しみ下さいw

 毎朝、行われる修行。

 俺達がその修行場に着いた頃には、もう朝日が昇り始めていた。


 着いて一息つく間もなく、早速隊長である綾人さんが疾風の如く飛んできた。


「お前達! 今、何時だと思ってるんだ! 半刻(※一時間)の遅刻だぞ! これで何度目だ!!」


 毎度の事ながら、綾人さんによる、お説教が始まる。

 両手を腰にやって、眼を怒らせながら叱りつけるその声は、頭の上から漬物石の如く、圧しかかってきた。


「それにお前達、その身なりはどうした?」


 今度は俺と龍二を交互に見やり、綾人さんが怪訝な顔をする。


 確かに、今日の俺らの身なりといえば、龍二(中身は俺)の長い髪は、寝癖が付いたままのぼさぼさで、適当に一纏めにされている。

 対する俺(中身は龍二)は、大量に鬢付油を付けすぎたせいで、寧ろ何日間も風呂に入っていないかのようにベタついていたのだった。


「はぁ〜」


 やれやれ。と呆れたように溜息をつき、綾人さんはおでこに手を当てると首を振った。


「いいか。"身なりの乱れは心の乱れ"だ。やはりそういう所から、気持ちに緩みが出てきているんじゃないのか? もっと、しっかり三代目としての自覚を持たないと駄目だぞ!」


 再び烈火の如く、厳しい言葉を鞭打つように投げつけ始める綾人さん。

 その間、俺達は一言も話す暇も与えられなかったのだった。


 後ほど、仲間である健二郎から聞くところによると、このお説教は、史上最長記録を叩き出したらしい――


 よくもまあ、こう毎日毎日、言葉が尽きないものだと、逆に感心させられる。


 ***


 一刻(※二時間)程、朝の修行を終えた後、三代目は一時解散となる。


 綾人さんと、もう一人の隊長である直樹さんが、丈さんの元へ、本日の任務を聞きに行く間、俺達は朝食を済ませたり、一息ついたりするのだ。


 しかし本来ならば、俺達も皆と同じく解散となるわけなのだが、遅刻して来た分、修行の一連を終わらせるまでは居残りなのだった。


 寧ろ修行時間の半分は、綾人さんの説教によって奪われたようなものだが。


 だが、今回ばかりはかえって好都合だ。

 これで一時は、龍二と二人きりになれる。

 誤解しないで欲しいが、あくまで打ち合わせの為だ。


 一先ずは、この身体に慣れるところからだろう。


 とりあえず、一通りいつもの如く修行を始める。

 場内百走(※二キロ)、素振り千回、その他諸々――やっていく内に、その違和感に気付き始めた。


 やはり体つきも筋肉のつき方も違うと、力の入れ方まで変わってくるのだ。

 走っている時も、刀を振るう時も、明らかにぎこちない動きなのが、目に見えて分かった。


 何としてでも皆が戻るまでには、違和感がなくなる程度にまで調整せねば。


「臣〜、臣の体重、重いねぇ〜、動くだけで疲れるよ〜」


 隣では早くもバテている様子の龍二が言った。


 確かに俺の体は龍二よりも、体格が大きく、その分筋肉も付いている為、重さもあるだろう。

 対する龍二の体は細身な分、瞬発力には優れるが、力とスタミナの部分ではやや劣るようだった。


「とりあえず、あまり体力を使うような任務が来ないことを祈るしかないな」

「そうだね……臣」

「あと、それも」

「――?」

「そこは"龍二"だ。呼び方も注意しないと不味いだろ」

「あっ、そうか! じゃあ、りゅうじ……って、なんか自分の名前を呼ぶのって恥ずかしいな……」


 そう言って龍二が頭を掻いた。


「じゃあ次、お、じゃなくて……りゅ、うじもやってみて?」

「おっ、おう……」


 ま、そう来るわな。よし。

 俺は一回深呼吸すると、覚悟を決めて呼んでみた。


「お、おみ……」


 あ、やばい。

 うわ。何これ。想像以上に恥ずかしいぞ。

 よし、決めた。今日一日、あいつの名は呼ばないことにしよう。


「お前も、あまり無理は――」


 しなくても良い。って言おうと龍二の方を向いたが、その言葉は引っ込んだ。


「龍二〜! 龍二〜! 龍二ぃ〜! 龍二ぃ〜!」


 先程の恥じらいは、何処へ行ったんだよ。というくらい、名前を連呼する龍二。


 真面目に練習しているのだろう。と思うだろう。

 だが、俺は騙されない。こいつの魂胆は分かっている。

 俺が普段、絶対に言わないであろう台詞を、この機に俺の姿で言わせているのだ。


「龍二ぃ〜! 龍二ぃ〜! 俺はお前が大好きだァァァ――」

「お前、一度張り倒していいか?」


 俺はわなわなと震える拳を、抑えるので精一杯だった。


 ***


 しばらく経つと、再び三代目の皆が集合し始めた。


 とりあえず、違和感のない程度までは仕上げることが出来たと思う。

 お陰で朝飯は食い損ねたが。

 そういった理由からも、今日の任務が辛くないことを祈る。


 そして、隊長二人も到着して、綾人さんの口から本日の任務が伝えられるのだった。


 毎度のことだが、この時まで何処でどんな任務があるのかは知らされない。

 なので時には、そのまま何日間もの遠征になることもあるのだ。

 せめて、遠征になる時くらいは事前に知らせて欲しいものだが。


「えーと、本日の任務は――」


 五人の間に緊張が漂う。

 毎度、この瞬間はドキドキなのだ。

 一体、今日はどんな任務が――!?


「農業だ」


(またか――!!)


 緊張から落胆へと、一気に雰囲気が変わった。


「これから、とある田舎まで出向いて収穫のお手伝いをする。本日の任務は――これだけだな」


(しかも、一現場だけだった――!!)


 益々、落胆の色が深まる五人。


 ここ最近の任務といえば、農業か搬入などの手伝いが殆どで、刀を扱う任務といえば、童の剣術指導か、ごくたまに護衛に付くぐらいのものだった。

 果たして、これは三代目侍の仕事なのか。

 常に疑問に思う所である。


 明らかに皆の士気が下がったのを見て、綾人さんが言った。


「おいおい、皆! これも大きな事件がないという何よりの証拠だろう! それに農業も立派な仕事だ! 任務があるというだけでも、有難く頂戴しなきゃな」


 綾人さんの言うことも最もだ。

 大きな事件がないということ、何よりも平和が一番である。


「まあ僕は田舎のご飯、いつも美味しいから良いですけどね〜」

「俺もや! 楽しみやな〜」


 一部、昼休憩の際に出る、まかない目当ての連中も居るが。


 まあ、だが助かった。

 一現場だけなら、皆と一緒に居る時間も少なくて済む。

 体力は使うが、技術を要する仕事でもない。

 そういった意味で、今回ばかりは、当たり現場と言えるだろう。


 とりあえず、一部釈然としない気持ちも残しつつ、一同は任務へと出発したのだった。


 ***


 任務に向かう為、とある田舎道を歩いていく三代目一同――


 しかし、いくら移動中とはいえど、いつ何時も気を抜いてはならない。

 ほんの些細なことでも、気付かれてはならないのだ。


 それなのに、こいつは――


「龍二ぃ〜! 龍二ぃ〜!」


 そんなことはお構い無しに、俺の肩に腕を回し、身体を引き寄せてくる龍二。


「お、どうした臣? 今日はやけにデレるじゃないか」


 呆気に取られながら言う直樹さんと、怪訝な顔をする仲間達。


 つまり外見から見ると、俺が龍二に甘えていることになるのだ。


「うーん、今日は俺が甘えたい気分なんだもん〜、龍二ぃ〜!」


(こんのぉ……馬鹿ぁ……!!)


 こいつは、分かっている。

 分かった上で、やっている。


「な、なんや、臣ちゃんが、本当に臣ちゃんになっとるやんけ……」


 皆の顔には、明らかに"不審"の文字が浮かんでいた。


(不味い……これは非常に不味い……)


 このままだとバレてしまう。

 ここはやはり、"いつもの龍二"みたいに振る舞うべきか……?

 だが、しかし――


「お、おみ……」


 無理だ!

 いくら今は龍二の姿といえど、無理なものは無理だ。

 デレるなど、俺には絶対に出来ない。


 俺が何も言わないので、益々不審の色が深まっていく――


「なんか、お前達、まるで入れ替――」

「――わ〜!! 臣〜! 臣ぃ〜! 俺も臣が大好きだーー! 臣ぃ〜!」


 屈辱だ。


「龍二ぃ〜!」

「臣ぃィィーー!」


 もはや、やけくそだ。


「あ、元に戻ったな。うん。いつも通りだ」


 その瞬間、皆の興味も逸れたようだ。


(とりあえず、誤魔化せた……)


 俺はほっと一息ついた。

 その瞬間、僅かに龍二の口端が、引き上がったのを、俺は見逃さなかった。


 絶対に確信犯だ。


(こいつ。元に戻ったら覚えてろよ……!!)


 それまで、この先程からうずうずしている、右拳はお預けだ――


 ***


 行きだけで、体力と精神面を大幅に消費しながらも、何とか現場に到着した。


 現場には、二人揃って腰の曲がった爺さんと婆さんが、並んで出迎えてくれた。


 日に良く焼けた爺さんは、まるで干し柿のようだ。

 そして、こっちの婆さんの方は、梅干しのようだ。


 誰しも歳を取れば、いずれはこうなるのだろうが、出来ればそれは気持ち先延ばしにしたいものだ。

 よし。美容には気をつけよう。


 干し柿と梅干しの二人から、一連の流れや指示を聞いた後、それぞれ作業へと移った。


 直射日光がじりじりと照りつける中、流れる汗を度々拭いながら、俺も黙々と作業を進めていく。


「こりゃーー!!」


 突然、辺りに響き渡る怒涛――


 お、早速、犠牲者が出たか。


 俺は声のした方を振り向く。


 視線の先には――先程から、こっちの方が早いやんけ。と刀で雑草を斬っていた健二郎と、それに便乗していた英莉衣と恭徳が、三人纏めて梅干し婆さんにこっぴどく絞られているのだった。


「雑草は根から抜かんね!! また生えてくるじゃろ!!」


 あの矮躯な身体の何処から出しているのかという程、凄い剣幕だ。


 言い忘れていたが、農業といえど、甘くないのだ。

 何故なら此処には、四六時中、厳しい監督官が、目を光らせて見張っているからだ。


「ちょっと! 此処ん所、掃除したの誰ね?」


 続いて、干し柿爺さんの犠牲になったのは――


「あ、俺です」


 ――龍二だった。


「こういう椅子とかの下も、ちゃんと退けてから掃除せんね!」

「はい……すいません……」


 本気で叱られ、その背中越しからでも分かる程、しゅんとなる龍二。


「駄目駄目そういうの……」


 俺は遠目に見ながら、自然と零れてくる笑みを押し殺した。

 我が相棒ながら、やはり人が怒られている姿を見るのは、中々面白い。


 だがよく考えると、外見的には、怒られてるの俺なんだよな……


 そう考えると笑うに笑えぬ、複雑な心境なのだった。


 ――と、その時、


 トントンと肩を叩かれ、振り返ると目の前にはでっかい梅干しが――


 ――うおっ!! 梅干し婆あ!!


「あんたも、何、ぼさっとしとるのね? はよ仕事せんね!」

「はあぃ!!」


 その迫力に、反射的に身体が動いてしまう俺。

 我ながら情けない……


 この世で最強の生物といえば、何に置いても"女"だと思うが。

 しかもそれらは、歳を取れば取るほど、最強になるのだ。


 女って怖えー。


 ***


 そして、隊長二人を除く全員が怒られた所で、作業は一時、昼休憩となった。


 何故、一度も注意を受けずにいられるのか。その秘訣を聞いてみた所、隊長曰く、


「お前達みたいに見える所で手を抜くんじゃなく、見えない所で手を抜くのがコツ」


 という答えが返ってきた。


 隊長として、その発言もどうかと思うが。


 そんなこんなで、前半戦は色々あったが、遂に待ちに待った昼飯だ。


 もはや、これの為だけに働いていたと言っても過言ではないだろう。


「たんと食べんね〜」


 いつもは鬼のような梅干し婆あも、この時ばかりは聖母のように思えたのだった。


 やはり、田舎の飯は普段よりも格段に美味い。

 特に朝食も抜いた上、今までずっと働き詰めだったので、自然と飯が進むのだった。


 しかし、目の前のこいつ程ではないが。


「美味い〜」


 大盛のご飯が見る見る内に、その胃袋の中に吸収されていく。

 手品かよ。


 だが、いやいや、ちょっと待て。

 そんなに食べたら――


「お前、あんま食うな! 体重が増えるだろ!」


 俺は慌てて、龍二の進む手を止めようとする。


「だって"臣"の身体だと、余計にお腹空くんだもん〜」

「――ん? お前何言ってんだ?」

「――うぐっ……」


 直樹さんが怪訝な顔をした。


(馬鹿っ――馬鹿かこいつは!)


「いや、今日の"俺"の身体は余計に腹が減るようだ」


 慌てて言い直す龍二。

 そうか。と直樹さんは、それ以上は追求してこなかった。


「それにしても龍二は、今日は珍しくあまり食べないな……」

「――うぐっ……」


 今度は綾人さんが聞いてきた。


「いやっ、今日はなんか食欲がなくてな……」


(何なんだよ、この二人は……)


 やけに鋭い隊長二人の視線から避けるように、俺は飯をかきこんだのだった。


 ***


 昼食を食べ終え、午後からも引き続き作業を進めていく。

 後半戦は収穫が殆どだったので、難なく進んでいった。


 まあ一人、何故か玉葱の収穫の時に、物凄くツボに入っている奴は居たが。

 そのせいで、真面目にやれ。と、干し柿爺さんに注意されていた。

 すっかり、干し柿爺さんに気に入られたな。


 そして、またも懲りずに刀を使っていた健二郎は、


「商品が傷ついたら、どげんするとね!」


 と、梅干し婆あに叱られていたが。


 そもそも、そんなことに刀を使うのもどうかと思うぞ。


 こうして沢山叱られ、またひとつ成長して、無事に農作業は終了したのだった。


 とりあえず健二郎は、そろそろ出禁になるのではないかと思う。


 ***


 任務を終えた夕暮れの帰り道――


 皆くたくたになりながら、元来た道を戻っていく中、先程から健二郎は、独自の言い訳を皆に披露しているのだった。


「やから俺は、山より海派やと思うねん! ほら俺って、釣り得意やん?」

「知りませんよ」


 同意を求めるも、恭徳からは冷めた返答しか返ってこなかった。


「漁やったら、絶対に本領発揮されると思うで? なぁなぁ! 英莉ちゃんは、分かってくれるよな?」

「健二郎、ごめん。疲れてるんだ……」


 英莉衣からも見捨てられた健二郎。


 それもそうだ。

 農業といえど、照りつける太陽の下で、かなりの体力を使ったのだから。


 そのお陰で、隣の男もかなりバテているようである。

 流石に帰り道では、そんな気力も残っていないのか、特に何もして来なかった。


 またあの醜態を晒さなくても良いと考えると、本当に心の底からほっとした。


 だが、しっかりと俺の身体にしがみついてはいるが。


 重い。

 いつもの俺の身体ならば、龍二の身体くらい何ともないが、龍二の細身の身体で、俺の体格を支えるのは、結構骨が折れる。


 重い。そして、尚更、暑苦しい。

 しかし文句を言う体力すら、もはや俺には残っていなかった。


 そして、半分窒息しかけそうになりながらも、ようやく元の修行場まで戻ってきたのだった。


「さてと、だいぶ汗もかいたし、お前ら、一風呂浴びてこい!」


 着いて早々、綾人さんがとんでもないこと(今の俺達にとっては)を言い出した。


『――風呂っ!?』


 俺と龍二が同時に叫ぶ。


「なっ、なんだよっ!?」


 突然の大声に、びびる綾人さん。


 この修行場には、有難いことに汗を流せる簡易施設まで備わっている。しかも、個室で。

 だが、今の俺達の問題はそこではない。


「兎に角、一風呂浴びて汗流して、すっきりしてこい! な?」


 そう言って、まるで怖いものから逃げるかの如く、そそくさと立ち去っていく綾人さん。


 これは、新たな試練の幕開けだった――


 ***


 皆もさっさと汗を流しに行った所で、俺達二人だけが、取り残された。


「ど、どうする?」


 龍二が俺の顔を覗き込んで、聞いてくる。


「やむを得ん。このまま汗を流さないのも、気持ち悪いしな。浴びてくるか」


 それに、よくよく考えたら、他人の身体だとしても、男同士だ。

 特に何も問題はないではないか。


 それなのに、何故かずっと下を向いたままの龍二に、俺は言った。


「何も恥ずべきことはないだろう」

「そ、そうだけど……」

「大体、同じところに同じもんがついてるだけだろ?」

「――いやっ、そんなはっきりと……」


 何故か先程収穫した、林檎のように赤面する龍二。

 全く、変な奴だ。


「兎に角、俺はもう行くからな」


 早いとこ、この流れてくる汗も流したい。


「お前も、さっさと浴びてこいよ! 仮にも俺の身体なんだからな!」


 俺はそう言い残し、いつまでも渋っている様子の龍二を置き去りに、さっさと足を踏み出して行ったのだった。


 部屋に入ると、俺は躊躇なく上衣を脱いでいく。


 細身の身体にしっかり付いた、固く締まった肉体が晒される。

 胸から二の腕にかけての、鋼のような筋肉の盛り上がり。

 呼吸に合わせて上下する腹筋。

 身体に滴り落ちる汗で、更に光って映し出される肉体美。


 よくよく見たら、同じ同性でも、惚れ惚れとしてしまう程の肉体だ――


 って、いかんいかん。

 このままでは、身体だけでなく中身まであいつみたいになってしまう。

 さっさと浴びよう。


 そう思い直すと、下に手を掛ける。

 が、一旦踏み止まった。


(ん、待てよ……あいつ、まさか俺の身体で……)


 あんなことや、こんなことを――


 嫌な予感が脳裏をよぎる。


 その瞬間、居ても立ってもいられなくなった俺は、上衣を着ないまま、隣の部屋に飛び出して行った。


 そこでは、今まさに下に手を掛け、顔をニヤつかせている俺の姿――


「ちょっと待ったぁぁぁ――!!」


 その後、お互い目隠しを付けながら、身体を洗い合うという、かなりアブナイ状態になったのである。

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