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第16話 吸血貴族は本気で挑む姿勢がお好き

 それから数日後。

 イオネラは「世界の理を操ることのできるオッドアイ・ソーサラー」ツグミに興味津々といった様子で、以前にもましてつきまとうようになっていた。

 だがツグミはそれに対しほとんど言葉を返すことなく、用が済むと逃げるように自室に戻り、またゲームの世界に集中するのだった。

 その日もツグミは明け方までMMORPGでの冒険に明け暮れていた。

 旅もいよいよ佳境。ツグミはいつもどおりのTシャツにショーツという半裸姿でイスに座ると、慣れた手つきでマウスを素早く動かし、パーティとのコミュニティ広場にアクセスした。






◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


【Crisis Sword Online】パーティ こみゅ!


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



Party/Crisis Blader





756 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 4:54:19 ID:LU9jeIgr4


つくづくクローディアはすごい放浪者だと思う。徹底したハイスコアラー。さすが我らがリーダーだな。




757 :不束者:2013/06/30(日) 4:54:49 ID:IjbUA3ko0


今週も魔術師ランク一位か。『ドスパロ』『camus』と、いつも三人で一位競いあってるからね。CSOの三大魔術師だわほんと。どれだけ課金してるのやら




758 :シルフィ:2013/06/30(日) 4:55:27 ID:eiUfe8T79


いや、クロたんは無駄な課金などしない




759 :不束者:2013/06/30(日) 4:55:00 ID:IjbUA3ko0


CSOは課金だけじゃ勝てないけど、でもそれなりに課金しないとああはなれないんじゃ?




760 :シルフィ:2013/06/30(日) 4:55:26 ID:eiUfe8T79


いや、クロたんは課金などしない




761 :不束者:2013/06/30(日) 4:56:10 ID:IjbUA3ko0


あのー。ここにいるメンバー全員課金してないと説明がつかないくらいの能力有してると思いますが?




762 :シルフィ:2013/06/30(日) 4:56:37 ID:eiUfe8T79


いや、シルフィは課金していたとしても、クロたんは課金などしない




763 :不束者:2013/06/30(日) 4:56:59 ID:IjbUA3ko0


課金がそんなに悪いことじゃないでしょ? 別に毛嫌いしなくても




764 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 4:57:15 ID:LU9jeIgr4


おいおいー、ケンカはやめろよーw




765 :不束者:2013/06/30(日) 4:57:27 ID:IjbUA3ko0


いや、ケンカしてるわけじゃヾ(・ω・`;)




766 :シルフィ:2013/06/30(日) 4:57:52 ID:eiUfe8T79


課金は良し。でもクロたんが課金してると夢が壊れる




767 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 4:58:09 ID:LU9jeIgr4


それはシーシだけの夢だなw




768 :シルフィ:2013/06/30(日) 4:58:36 ID:eiUfe8T79


それでもいい。なぜならシーシはクロたんを愛しているから!




769 :クローディア:2013/06/30(日) 4:58:47 ID:MagCe75kJ


その愛却下。




770 :不束者:2013/06/30(日) 4:59:01 ID:IjbUA3ko0


わぁ、おかえりwww




771 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 4:59:22 ID:LU9jeIgr4


おかえりー。さてはロムってたな?(-∀-)




772 :クローディア:2013/06/30(日) 4:59:40 ID:MagCe75kJ


課金がどうとかいうあたりから。




773 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:00:23 ID:eiUfe8T79


おかえり。クロたんは課金なんかしてないよね? そうだよね?




774 :クローディア:2013/06/30(日) 5:00:50 ID:MagCe75kJ


してないわけないし。




775 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:01:15 ID:eiUfe8T79


フーンそうなんだぁ(´=ωq`)・・・・ w(;`・ω・)w ェェェェエエエエエ工工っ!!!




776 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:01:27 ID:LU9jeIgr4


まあ当然の結末だなw




777 :不束者:2013/06/30(日) 5:02:22 ID:IjbUA3ko0


このパーティ組んでる時点で無課金とか無理だしw いちおうウチら、CSOのトップ集団を走ってるからね彡(´∀`;)彡 全員が金か時間のどちらかを大量消費してるはずだし。ってか引きこもり確定だけど











 ツグミはディスプレイ画面に映る『放浪者』仲間たちのメッセージを面白そうにながめながら、灰色のキーボードを軽やかにたたいた。











778 :クローディア:2013/06/30(日) 5:03:21 ID:MagCe75kJ


どのみちそれを確かめる手段はないけどね。いちおう私は無課金ってことにしておいてもいいよシーシ♪




779 :不束者:2013/06/30(日) 5:03:40 ID:IjbUA3ko0


クロさんひどい(;´゜Д゜)




780 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:03:56 ID:LU9jeIgr4


罪深いなリーダーw




781 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:04:20 ID:eiUfe8T79


やっぱり無課金だったんだよかった……。クロたんは無課金・無裏技・無着用だもんね!




782 :クローディア:2013/06/30(日) 5:04:47 ID:MagCe75kJ


無裏技っていうのは無チートってことだろうけど、無着用っていうのは?




783 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:05:19 ID:eiUfe8T79


クロたんはこのゲームをするとき、普段着を着用せず、Tシャツにショーツ姿でプレイしているに違いない!




784 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:05:25 ID:LU9jeIgr4


変態。




785 :不束者:2013/06/30(日) 5:05:25 ID:IjbUA3ko0


変態。




786 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:05:37 ID:eiUfe8T79


どうして? 可能性はゼロではない!




787 :クローディア:2013/06/30(日) 5:05:55 ID:MagCe75kJ


そんなことより、次のクエどうしよ? ここ抜けないと、『放浪堪能者』パーティに抜かれるよ?




788 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:06:12 ID:eiUfe8T79


ごまかされた! ということはほんとに無着用なんだ?




789 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:06:32 ID:LU9jeIgr4


はいはい。で、どうしよう。そろそろクエもラスト近そうだし、慎重に計画たてないとだな。




790 :クローディア:2013/06/30(日) 5:07:50 ID:MagCe75kJ


ノボル→「スカーレット・エクスキューション」を覚えるためヘルケルベロスのとどめに集中。シーシ→前衛攻撃、ふつつか→後衛で、ワイトが出たらアタック。私→ヘルファイアのスキルアップに専念。ってとこかな。あと私は無着用だけどなにか?




791 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:07:56 ID:eiUfe8T79


Σ(゜Д゜ノ)ノ!




792 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:08:00 ID:LU9jeIgr4


マジに?




793 :不束者:2013/06/30(日) 5:08:19 ID:IjbUA3ko0


クロさん、無理にシーシに合わせなくてもいいよ!(´∀`;)




794 :クローディア:2013/06/30(日) 5:08:33 ID:MagCe75kJ


いや、この方が涼しいし。だれも見てないから別に。




795 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:08:52 ID:eiUfe8T79


キターーーーー(・∀・)!! やはり可能性はゼロではない!




796 :不束者:2013/06/30(日) 5:08:55 ID:IjbUA3ko0


クロさん、あんたオトコだよ……




797 :クローディア:2013/06/30(日) 5:09:17 ID:MagCe75kJ


いや、♀だから(--;。あ、オフエーテル切れてる……。




798 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:09:47 ID:LU9jeIgr4


衝撃ぱない。まあ、俺も人のこといえないが。補給いってら。




799 :シルフィ:2013/06/30(日) 5:09:59 ID:eiUfe8T79


も、もしや補給もそのままの姿で……




800 :クローディア:2013/06/30(日) 5:10:26 ID:MagCe75kJ


さすがにそれはないw でもちょっと第三軍の妨害が最近激しくて、行くのメンドイ。




801 :不束者:2013/06/30(日) 5:10:40 ID:IjbUA3ko0


まさかの親フラグ?




802 :クローディア:2013/06/30(日) 5:11:21 ID:MagCe75kJ


じゃないんだけど、厨二病の激しい人が最近家に住み始めて、むやみに話しかけてくるから。




803 :不束者:2013/06/30(日) 5:11:29 ID:IjbUA3ko0


どゆこと?




804 :クローディア:2013/06/30(日) 5:11:57 ID:MagCe75kJ


また「ついったあず」に書くよ。とりあえず補給してくる。




805 :ノボル=D=サキヤマ:2013/06/30(日) 5:12:23 ID:LU9jeIgr4


厨二病気になる・・・。とりあえずいってら~。












 ツグミはイスから下りると、ベッドに投げ捨てられた赤いジャージの下を暗闇の中ではいてから、部屋をそっと出た。

 廊下の踊り場にある窓から、ぼんやりと明るい薄暮が見える。

 朝日がのぼりつつある時間、ツグミは静かに階段を下りていった。

 いつものようにリビングに入り、冷蔵庫へと向かう。

 どうせあいつは起きているに違いない。今日はどこから出てくるんだろう。

 そう思い警戒しながら、ツグミは足音をたてずに台所までやってくると、いつもどおり冷蔵庫を開けた。


「ククク……ムダじゃ。エーテルは入っておらぬ」


 予期していて通り――

 どこに潜んでいたのか、ツグミの背後からイオネラがぬっと現れると、あいかわらずの高慢な口調で告げた。

 冷蔵庫の中を確かめると、やはりエーテルは入っていない。

 ツグミがふり返ると、「元気一発! リポナミンK」と赤く力強い字体で書かれたエーテル十本入りの紙製の箱をイオネラが右手で軽々と持ち上げていた。


「これが無くては、精神力が回復できぬのであろう? 残念じゃったな。おぬしの魔力の補給源は、すでにわらわの手中にある!」


「……ほんと厨二病乙。さっさと返して」


 ツグミは箱を奪おうと手をのばす。だがイオネラはそれをひょいっとよける。


「おっと。簡単にはやれぬのう」


「いい加減にしてよ。そういうの超ウザいから」


「返してほしくば、わらわの質問に答えることじゃな」


「質問……?」


 けげんな顔でにらむツグミに、イオネラは好奇に満ちた赤い目を向ける。


「おぬし、ユウトがつくった料理をどうして食べないのじゃ? このようなエーテルばかりでは、精神力は回復しても、体力は回復すまい。食事をとらなければ、腹が空くばかりじゃろう?」


「別に……ポテトとか、サプリとかがあればいいし」


「冷蔵庫にはあやつが昨日つくった『ほうれんそうのたまごとじ』とかいうものが入っておるぞ。それを食べてはどうじゃ」


「なんでそんなことあなたに言われないといけないの。っていうか、あなたはお兄ちゃんのなんなの?」


「なに、とはどういうことじゃ」


「どうしてうちに住んでるの? イオネラさんはお兄ちゃんの彼女で、同棲してるとか?」


「彼女? プッ、クククッ……まさか。吸血貴族であるわらわに対して、おぬしもなかなか大胆なことを口にするのう」


「じゃあ、なに?」


「ユウトはわらわの下僕。わらわの言うことならいかなることでも喜んで実行する、有能かつ忠実なしもべじゃ。そのユウトがどうしてもわらわに自分の血を吸ってほしいと懇願してくるものじゃから、仕方なくわらわがこの家に住んでやっておるのだ。全く、下僕のくせにしかたのないやつじゃろう?」


 やれやれとわざとらしく肩をすくめるイオネラに、ツグミは苦笑した。


「下僕って……何それ」


 それを見たイオネラは、意外そうに目を見開いた。


「なんじゃ。おぬしもそのような自然が笑顔ができるのじゃな。安心したぞ」


 言われ、はっと気づいたツグミは笑みを消すと、恥ずかしそうにすぐさまそっぽを向いた。


「……いや、別に。あまりにバカバカしいからちょっと可笑しくなっただけ」


「ほう、そうか。まあよい。それよりも、おぬしはいったい部屋の中で毎日何をやっておるのじゃ? そろそろ教えてくれてもよいじゃろう」


 イオネラの問いに、ツグミは視線を壁に向けたまま答えた。


「クライシスソード・オンライン。言ったってどうせわかんないでしょ」


 ツグミは何も期待せず、ただイオネラが手にしたエーテルをどうやって奪うかに考えを集中させようとした。

 そこへ、イオネラが告げる。


「うむ。そのクライシスソード・オンラインとかいうゲームについてはよく知らぬ。じゃが……なるほどな。ひとつだけわかったことがある」


「なに?」


「おぬしがそのゲームで毎日遊んでいるということじゃ。ユウトから、ツグミはゲームをしていると聞いていたが、何のゲームで遊んでいるのかが今まで分からなかったからのう」


 イオネラの言葉に、ツグミはむっとした顔を向ける。


「やっぱり……遊んでるって思ってる」


「ん?」


「どうせあなたも、中学生が学校にも行かず、四六時中MMOで遊んでるなんてどうかしてる、って思ってるんでしょ」


 急に憤慨するツグミに、イオネラは尋ねる。


「なんじゃ、ツグミ。なににひっかかっておるのじゃ?」


「その『遊んでる』ってとこ! どうせ勉強もしないで適当な人生送ってる、とか思ってるんでしょ。時間の浪費だって……ゲームなんかよりもっと大切なことがあるって、そういうことが言いたいんでしょ?」


 ツグミはイオネラをにらみつけながら、まくし立てた。

 鬱屈したツグミの思い。

 触れられたくないナイーブな部分を正体不明の同居人に突かれ、ツグミは思わず反抗していた。

 どうせこの人も、部屋に一年間引きこもってゲームばかりしている私に、何て無駄な時間を過ごしているんだと教えようとしているんだろう。

 そして、おせっかいにも学校に復帰させようとしているんだろう。

 もしかしたら、そのためにお兄ちゃんはこの人を住まわせたのかもしれない。

 そうだ。

 きっとそうだ。

 この厨二病の「ふり」をした人は、私を、ゲームの世界から現実の世界へ引き戻そうとしているんだ。


 私のことなんて、何も知らないくせに。


「あなたがだれだか知らないけど、私の生活に口を出す資格なんてないでしょ? どうせゲームなんて時間の無駄だ、それより学校に行って真面目に勉強しろって言いたいだけなの、見え見えだし。あなたみたいな人、ほんと吐き気がする。

 わざわざゲームみたいなキャラになりきって、私に話を合わせようとして――バカじゃないの? ゲームで遊ぶのは不真面目な時間だなんて話、私もう聞き飽きたから――」


「何を言っておるのじゃ? わらわはそんなこと、ひとことも言っておらぬぞ」


「……えっ?」


 イオネラの意外な言葉に、ツグミは一瞬間をおいてから聞き返す。

 イオネラはそんなツグミを説得するでもなく、諭すでもなく、ただ当たり前のことを話すように平然と言ってのけた。


「わらわの国では皆いつも、一年中好きなゲームに取り組んでおったぞ。貴族の間で特に流行っていたのは、格子の白線の入った盤に駒を並べ、一定のルールでお互い駒を差し合い、相手の駒を全てとれば勝利するゲームじゃ。

 どちらも毎回真剣に思考し全力で差し合うから、勝てばうれしいし、負ければこれほど悔しいことはない。おぬしのやっているゲームには、そのような感情は無いのか?」


「……そんなことない。みんな真剣にやってるし……。コインボス戦とか、負けたらすごく気まずいけど、勝ったらみんなといっしょに喜べるし……」


「ゲームをマジメにやるのは至極当然のことじゃろう? 相手がルールを簡単に破ったり、勝手に出ていったりしたらそれこそつまらぬ。ゲームとはだれもが真剣になるからこそ面白いのじゃ。そしてそれは現実の営みとなんら変わらぬ」


 イオネラは、視線をさまよわせるツグミをしっかりを見すえながら告げた。


「自分の人生を生きる者は自分しかおらぬ。自分のしているゲームが仮に現実とかけ離れた世界のものであったとしても、勝つ方策を考え、駒を動かしているのは常に自分自身じゃ。そのプロセスは現実と同じ。

 現実の世界とゲームの世界、どちらにどれだけ自分の時間を割くかは本人が決めること。たいした問題ではない。大切なのは、どちらにいたとしても自分が真に興味をもてることに対し、常に本気で挑むという姿勢じゃ。

 ゲームに本気になれぬ者は、現実世界の暮らしも本気でこなせぬ。わらわはそんな人間をすでに何人も見てきたがのう」


 ツグミはどうなのじゃ? というイオネラの言葉に、ツグミは揺れる視線を一瞬だけ彼女の方へ向ける。

 そのときツグミの目に映ったのは、なぜか自信に満ちあふれているイオネラの、澄んだ笑顔だった。

 ツグミの胸の中にある傷が、少しだけうずいた。


「……あなたなんかに、答えたくない」


 だがツグミは、その傷を隠すようにイオネラの言葉を否定すると、『リポナミンK』の箱をすばやく奪いとり、階段を一気に駆け上がった。

 そして自室に入るとすぐに鍵をかけ、『リポナミンK』の箱を開けて一本を取り出しすぐさま飲み干した。

 空になったビンを近くのゴミ箱に投げ捨てると、ジャージを脱ぎ、再びイスに座りディスプレイに向かう。

 青白い画面に目を凝らしながら、ツグミの心は掻き立てられていた。


 私は――

 私は、だれよりもこのゲームを本気でやってきた。あんなやつに言われなくても。

 だから私は、クライシスソード・オンラインの最高位魔術師なんだ。


 イオネラの言葉から逃げるように、ツグミはマウスを操作してまたコミュニティボードの画面に戻ると、いら立ちをぶつけるようにキーボードをたたいてメッセージを入力した。











818 :クローディア:2013/06/30(日) 5:19:49 ID:MagCe75kJ


みんなお待たせ。次のクエ、絶対クリア一番乗りしよ!!











「う~む。思ったより根は深いようじゃのう」


 二階の自室へ消えたツグミを見上げながら、イオネラはつぶやいた。


「クライシスソード・オンライン、か。ツグミを夢中にさせるだけの魅力を備えたゲームなのじゃろうな。実に興味深い」


 イオネラはうんうんとうなずきながら、また腕を組み考え出した。


「――オッドアイソーサラー・ツグミを我が配下に加えるには、いま一度『押し』が必要なようじゃな。よし、次はエーテルの中身を全てカレー味の偽物に取り替えてやろう!」


 クククッと微笑むイオネラ。その頭の中には、ツグミを取り込むための見当違いの対策が構築されつつあるのだった。


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