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アリアの青春(後)

駆け足で17歳、青春です(汗)

洋子です。

最近、アドバイザー改め、見守り兼解説担当の洋子です。


え、何それって?

いやね、アリアちゃんの能力、評価は最高値に近くなったせいか、お金も潤沢だし、要らない記憶も消えたし、毎日楽しく過ごしてそうだし、もう私の役目ってないんじゃない?って話したら、何もなくても傍にいて見守って欲しいって言われたのよ。


ついでにね、アリアちゃんの事を客観的に見て自分自身に解説してるの。まあ、何かあった時の為の状況把握にね。これも見守りの一環。


で、私は今、一連のこの状況にドン引きしている(汗)





「御宅のお嬢さんとの結婚をお許しください!!」


「断る!!!!!!!!!!!!!!」


「くっ、・・・また来ます! 手土産のお金は置いていきます」


「もう二度と来るな~~~!!金も持って帰れ~~!!」




もうこれ、毎度の風物詩になってるわ。例の気持ちの悪い貴族?富豪?の求婚は、断っても断ってもやって来るのよ。まあ私はお金を置いていくのは評価してるけど。


と思っていたら、新たなる刺客が、




「ふぉ~っふぉっふぉっふぉっふぉっ! 勇者ライトよ、また来たぞえ。アリアを我が孫の嫁に是非所望する」


「所望するな~~このスットコドッコイ爺孫ドラゴンが~~!二度と来るな~~~!!」


「ア・・アリアお姉さん、ぼ、僕と結婚・・  」


「お断りだ~~~!! 小僧、帰れ~~~~~!!!!!」




おかしいわね、ゲームだと、ドラゴン爺孫の求婚は1回だけのはずなのに、なんで何度もくるの?

それにしても、断るライトさんさんって、頼もしくなったじゃない。ほらほらアリアちゃん、お父さんに笑ってあげて!(にこっ) あらあら、ライトさんの顔が赤いわ(笑)


って、またぞろ?




「こちらがアリアさんの御宅? 何時ぞやは息子がお世話になりました。実は息子がどうしても貴女と婚姻を交わしたいと言って、我が伯爵家に平民はと思ったのだけど、貴女はとても知性があるし評価も高い、わたくし許しますわ」


「アリア先生、僕は貴女と婚姻を結びたいです」


「・・・貴婦人殿、身分差、年齢、いかんともし難いです。お引き取りを・・」


「坊ちゃん、貴方だけの淑女を探されよ・・ 」




え~~~、あの家庭教師のバイトの時の子ぉ?~~!! いや、こんな展開ゲームにはないっしょ。


はっ、!!! 新たなる悪寒が(汗)




「アリアよ、そなたが他人のものになるのは我慢ならぬ、どうか寵姫になってくれぬか? 承知してくれれば王国内に屋敷を建ててやろう。父である勇者ライトの俸給も5倍にしよう。・・・・老い先短いわしの願いを叶えてはくれまいか? ・・・うっ、ごほっ、ごほっ・・(ちらっ)」


「お断りだ~~~~、あんたの頼みで俺は此処に居るんだぞ~~、誰が耄碌爺さんに娘を生贄に捧げるか~~~!!!!!!帰れ~~~~~!!!!!ついでに泣き落としウゼ~~~~!!!!!」


ええと、睨みあう両者の間に、王妃様と王子様がそっと入ってきて、すまなそうな目線を寄越し、王様を引き取って行ったわ。その後から現寵姫様が暇そうにあくびしながら、軽くカーテシーを披露し去っていってるけど。なんかシュールだわ・・・


王妃様と王子様はまともだったのね。お二人の良識に感謝? 寵姫様、相変わらず暇そうなお顔ね(汗)




ああ、傍観してるだけの私も疲れた。ライトさんもキューブも、この精神攻撃に疲労困憊みたいね。

アリアちゃん自身は関係ないとばかりに、わりと平気そうなのが意外。まあ、眼中にないのね多分。


アリアちゃんには仲の良いご近所さんや諸々が出来て、出会った頃の暗い顔が嘘のように明るくなった。ただそれもちょっと気がかりな所があるんだけど・・・ 私の考え過ぎならいいんだけど。


そうそう、アリアちゃんは自分では気付いてないみたいだけど、気になる人が何人か出てきたのよね。


それは、街医者のアレン・ファーモス先生と、街の警備隊長のカロン・ハーディさん、そしてなんとキューブ!


ファーモス先生はアリアちゃんのこと、妹か娘みたいに思ってるだけだと思うけど、押せばなんとかなると思うのよ。優しいし、押しに弱そうだし。


カロンさんは何考えてるかよく分からないのよね。バツ1、35歳独身、無口、マイペース、まあ、イケメン。来る者拒まず?、この人も押せばなんとかなるんじゃね?と、私は思ってる。


で、キューブなんだけど、こいつはあざといのよ! ショタだから範囲外って言ったの覚えてるみたいで、ちゃっかり少しづつ姿を成長させて、今じゃ褐色美青年風に化けたのよね。

アリアちゃんに、さりげなくアプローチしてくるものだから、初心なアリアちゃんはちょっとドギマギしちゃってるの。


あ、化けると言ったら、あの魔王も一回化けてきたことがあったわ。でもね、キューブと違って見事失敗。美青年推しって言ったせいか、顔だけ美青年顔にして、体格はオーガーゴリラなまんま。おまけに、お酒飲んだら、顔もあっと言う間に崩れて終わり。それ以来化けるのは諦めたみたい。魔王なのに、ドンくさいわね(汗)




アリアちゃんはこれから誰に心惹かれるのかしら? 今言った3人の誰か? それとも他の誰か?





「お嬢様、僕は貴女を愛しく思っております」


「え?・・・ 」


「すみません、困らせるつもりはありません。ただ知ってもらいたかっただけです」


「キューブ・・・ 」


ぐわっ、キューブの奴ついに行動に出たわね。そうか、もうアリアちゃんも17歳過ぎ、エンディングまで一年切ったわ。





「大丈夫かアリア? どんなに腕を上げても勝負に怪我はつきものだ。辻試合など断ればいい」


「だってカロンさん、あの挑発ウザいんだもん」


「馬鹿だな、可愛い顔が傷ついたら、俺は相手を許さないぞ」


「か、可愛いって何それ・・・ 」


あらまあ、罪作りね、カロンさん。特になんも考えてなく発言したでしょ。





「アリア、薬草採取はやらなくていいよ。資金提供してもらえるようになったから、冒険者に依頼出来る」


「私だってお手伝いしたいんです!」


「こちらのことはいい、自分の楽しいことをやってごらん」


「せっかく、お手伝いしようと思ったのに・・・ もう、知らない!」


ああ、先生らしいわ。まあ、そうなるわね。





あれから、どうなったかって?

カロンさんは相変わらず、無意識誰でも誘う系で、無口でぼうっとして女の人に囲まれてるし、ファーモス先生も自分の仕事をコツコツやってるしで、積極的にきてくるキューブとなんとなしに付き合ってる感じなのよ。(ライトさんに内緒で)


「お嬢様、ダンスコンクールのドレスはどれになさいますか」


「そうね、キューブはどれがいいと思う?」


「そうですね、やっぱり絹のドレスが良いのではないでしょうか。これを着たお嬢様はどこかの御令嬢のようですよ」


「ふふ、ありがとう。これを着ると気品が40も上がるのよね。ただね、あのコンクールって評価の基準が色気なのよ」


「確かに、では悪魔のドレスか龍のレオタードにしますか?」


「う~ん、どうしよう。どちらもあまり好きじゃないわ」


「お嬢様、コンクールはもう優勝目的ではないのでは? 自分の好きなドレスを選ばれてはいかがでしょうか」


「そうね、わかったわ。ありがとうキューブ」



アリアちゃんの最後の収穫祭演目か。本当によくここまで頑張ったわね。もう何でもいいから幸せにしてあげて。キューブもカッコ良くなったし、アリアちゃんも満更でもなさそうだし、肩の荷が降りたわ。

この二人の内緒デートなんて私要らないと思うんだけど、目つぶって耳塞いで着いて来てって頼まれた時は、ちょっと説教したけどね。そんな出刃亀しとうないわ! デートの時は二人でやって、てね。


ところで、

あら、ドレスは村祭り風のドレスにしたの? うん、これ私も好きよ。さすがヒロイン、気が合うわね。

なんとも可憐で品があって可愛いわ。キューブもちょっとくだけた感じに合わせてるのね、お似合いよ。

色気の上がるドレスを無理に着なくても、アリアちゃん自身が色気の数値が高いから楽勝でしょ♪


この会場も最後か、名残り惜しい。うん、このざわめき、今年は強豪揃いかしら? あちこち噂やさや当てだわね。

て?・・・・・



!!!!!!!!!!!!!!!!!!えっ? アリアちゃん?



「お嬢様っ!」



ど、ど、ど、どうしたのアリアちゃん? いきなりダッシュして(汗)

駄目だこりゃ、聞いてない。この人いきれでキューブとも逸れた。何処行く気かしら? 

ん? すれ違い様にカロンさんがなんか渡してきたけどこれって(汗)


うわ、走る走る、何処までも?

え、此処って武者修行先の一つ、東部森林地帯?

なんで? あ、まさか・・・


「アリアちゃん、アリアちゃん、少し休憩しないと。いくら体力あるからって走りっぱなしなんて無茶よ」


駄目だ、聞いてない。あ、やっぱり切り株の空き地に行くのね。あそこの樹や花のモンスターは会話が出来ないタイプだから見つかると戦闘になるわね。

あ!!!!


「アリアちゃん、テントがあったわ」


「!!!!!!!!!!!」


ああ、もう、必死ね。


「先生ーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!! 」


ああ、これ先生のテントだわ。アリアちゃん、何故?

涙目のアリアちゃんがテントに向かって叩くと中から入口が開いた。武者修行先のテントはモンスター除けになってるから、中からしか開かない仕組みになっている。

開いた先で、キョトンとした無精ひげの先生が顔を出した。


「アリア? 」


「先生、先生、先生っ!!!! 」


あらあら、無我夢中で抱き着いてるけど、先生呻いてるわ。これ怪我してるわね。


「アリアちゃん、先生痛そうよ、ちょっと離れなさい」あー駄目だ聞いてない。





まあでもいっか、先生痛そうなのに黙って笑って頭撫でてくれてるし。

あの会場で何があったか気がつかなかったけど、先生の怪我を知って飛び出したのか。


つまり、


アリアちゃんはこの人を選んだのね。

 

キューブは褐色美青年風。

カロンさんは年齢不詳の摩訶不思議なイケメン風。

先生は一見地味な若いお医者さん。

3択でした。

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