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魔法が使えないエルフと最強魔法使いの冒険譚  作者: タライ
トント王国編
20/413

王都に行こう

「…はぁ」


 俺らは馬車の馬を強盗された

 なんでだよ、どうせなら馬車ごと奪えよ

 馬には俺のバフの効果で魔法をかけているが

 生き物には俺の魔力は定着しない、せめて馬車ごと奪ってくれればマナサーチで定着した俺の魔力を追って取り返せたのに


「はぁ…」


 俺と同じようにため息を吐くセレス

 アリに関しては、どうしようかと考えているようだ。


「うーん、どうするにゃ?」

「聞かれてもな~、一応歩いて帰れるけどもよ」

「いやだ!いやだわ!ふざけないでくれる!本来馬車で二日の道のりを歩いてって!絶対に嫌だ!」


 俺の発言に食って掛かるセレスに俺は言う


「じゃあ!お前何かいい案出せよ!あんだろ!何か!歩いて帰るよりもいい案がよ!ほら言ってみろよ!おい目をそらして耳を塞ぐな!じゃあ、いいよ!口も塞いでやる!」

「い、いやよ!それはやめてお願い!わがまま言ってごめんっ~!!!」


 やかましいセレスには黙ってもらい

 俺はアリに聞いてみる


「それなら、望み薄だけどにゃ、王都に行って馬を買うにゃ」

「うん、それがいいかもな、ちなみに王都まではどれくらい?」

「…半日」

「んんん~!?」(半日も!いやだ絶対に嫌だ!ちょっとなんで私の事をチョップするのよ!」

「やかましい!口を塞いでまでやかましいってどういうことだ!お前ほんとに少しは静かにできないのか?」

「…んんん~」(カイトのバーカ)


 俺は久々に本気でイラっと来た

 今こいつ俺にバカと言ったか?

 なるほど、スライムにすら自力では勝てないバカに俺はバカと言われたのか

 俺はアリのほうを向いて


「なぁ、アリ確か黒魔法を使うんだよな?その中でブラックアウトって魔法あれは失明とかじゃなくて一定期間、視覚を奪う魔法だったよな?」


 俺の言葉を聞いてセレスの顔が青ざめていく

 先ほどとは、打って代わり泣き顔で両手を合わせ謝ってくる


「そ、そうだにゃ」


 アリはそんなセレスを見て少し話すかどうか戸惑い、ながらも言ってくれた、さすが仲間だ。


「よし、ありがとう。おいセレス、覚悟はできてるか?」

「んんん~!」(ごめんなさい!バカって言ってごめんなさい!)


 何を言っているか分かるが、そんなの知らん


「ブラックアウト」

「んんん!?」(何も見えない!あれおかしい何も聞こえない!なんで!?)


 ほう、なるほど

 ブラックアウトで奪えるのは視覚、だけではないようだ。

 魔法に使う魔力量を調節すればどうやら聴覚も奪えるらしい

 つまりは、ブラックアウトという魔法の考え方を変えたほうがいいな

 視覚、聴覚が奪えたということは生き物の五感を奪えるかもしれないな

 後で練習しておこう、これは使える。


「ありがとう!アリ」

「そんなに、清々しい顔で…まぁいいにゃ」


 そして俺はセレスを担いで王都へと向かうのであった。



「ほう、ここが王都か。」


 俺は視覚と聴覚を奪ったセレスを抱えて王都まで半日歩いた。

 日がそろそろ落ちる頃に着いた王都は、先ほどのスラムに比べるとやはり小綺麗とした印象を与えるそんな街並みにスーツやドレスを着た人が多くいる中、俺らのようにラフな格好で歩く人もちらほらといる

 そして、肩に乗っかるセレスがすっかり静かになったところで、かけていた魔法を全部解除する

 王都をキラキラした目で見る、セレスは次に空を見て、耳を澄ませる

 そして俺達のほうを見てきながら


「やっと!話せる!見える!聞こえる!これが世界!大好きよ!」

「こいつおかしくなった、違うな最初からおかしかったなこいつは」

「か、カイトのせいだと思うにゃ…」 


 おかしくなったセレスを俺がそう罵ると 

 アリがゴミを見るような目で俺を見る

 やめろよ、分かったよ俺が悪かったよ


「あ、謝ってくるよ。」

「それがいいにゃ。」


 アリが目を閉じながら、俺にセレスに謝るように促す

 俺も、さすがにやり過ぎたとは思っている、馬車の馬を奪われて気が動転していたのかもしれない

 これは、しっかり男としてセレスに謝らなければ


「セレス、その悪いやり過ぎたよ」


 俺が後頭部を掻きながらセレスにそういうと

 満面の笑みでセレスが俺を見てきて


「ん?あっ!カイトが見える!視覚ってすごいわね!見えるってすごいわね!カイトのやかましい声も聞こえるし!話せるって!すばらしんんん~!」

「カイトやめるにゃ!」

「やかましいだと!お前にだけは言われたくない!」


 この野郎、人が謝ってやってるのに何がやかましいだ。

 やかましいのはお前だ

 俺とセレスがそのあと壮絶なる口喧嘩をするのを周りの人は奇怪な目で見る中

 アリは何とか止めようとしてくれた

 なんて思ったりもしたがまぁはたから見れば、「ん」としか話さないエルフに男が怒鳴っている姿だものな

 そんなカオスな状況にも関わらず、離れずに仲介役になったアリが突然思い出したように言う


「と、とりあえず!宿を見つけるにゃ」

「あぁ、そうだなこのバカの相手をして俺も疲れた…どこでもいいから休みたい」

「んんん~!!このバーかバーカバーカってあれ?話せる」

「行くぞ、セレス。」

「何よ、急に冷静にならないでよ、行くわよ。ごめんねバカなんて言って。」

「おう、早くいくぞ。もうくたくただよ。お前をスラムからここまで運ぶの結構つらかった~、お前って意外とおもふがっ!」

「それ以上は言うにゃ、今度また喧嘩が始まったら、次こそは置いていくにゃ」

 まぁ確かにこのタイミングで重い何て地雷ワードを出したら

 考えるのをやめるか、そう俺は疲れたんだ。

 人ひとりを半日抱えて歩いたんだ

 木造三階建ての宿屋が見つかり、その中に入る

 すぐ目の前に、受付があり

 入って右手側に共同の休憩スペースが設けられていた。

 俺たちは受付に行き、空き部屋がないかを聞く

 この宿の店員が俺らを怪訝な目で見てきながら


「あるぜ、一部屋だけだけどな、文句言わないならそこで止めてやるよ」


 文句を言わなければ?あまりいい部屋ではないのだろうか?

 だがまぁ、子の際だ仕方ないどんな部屋でもいいから、寝れればそれでいい

 俺らが案内されたのは、馬小屋だった

 なるほど、文句を言わないならとは、こういうことか

 馬小屋に案内されたことで、何か思うところがあったらしいアリが店員に食ってかかる


「本当にここしか空き部屋がないのかにゃ?」

「あぁ、ほんとだ、他の人間用の部屋はもう埋まってる」


 ん?人間用?

 なんでわざわざそんな言い方をするんだ

 俺が思考巡らせていると、セレスが藁に突っ込んで早々に寝始める


「さすが、バカエルフだ。バカはどこでも寝れるというよな」

「それ、本当に言うのかにゃ?」

「店員さん、ここでいいよ仲間も寝ちまったしな」

「っふ、せいぜいいい夢を見ろよ。家畜ども」


 店員は気になる一言を残して、馬小屋を出ていった

 アリが何やら落ち込んでいるように見える


「どうしたアリ?」

「いいにゃ、気にしにゃいでにゃ、っさ寝るにゃ」


 暗い顔から、暗さが消えていつもの明るい笑顔を見せてくるアリは、セレスの右隣で寝息を立て始めた。

 俺もセレスの左隣で寝ることにした、しかしやはり先ほどの店員の態度に気になるところがあり、目をつぶりながら考えに耽っていると、いつの間にか寝てしまっていた。



 王都についに来ましたね、王都に歩きで半日…結構な距離ですよね

 作者でも半日歩き続けた経験なんて、一度あるかないかなのに

 すごく大変だったろうな~、カイト達

 まぁ、そんなことはどうでもいいとして

 また、次回読んでいただければ、作者としても幸いです。

 では皆さん、もしもいいなって思ったら感想、評価、レビュー、ブックマークなどよろしくお願いします。

 んじゃね~

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