この酔っ払いどもめ!
「ねーねー、これも欲しいにゃ~」
「お、おう」
俺の手には高級な香水が一つ
「これも~これもこれもだにゃ!」
俺の手にはアダマンタイトで出来た軽めの装備が一つ
「こーれも!だにゃ!」
「お、おう…」
「カイト真っ青になってるわよ。少し横になったら?」
一緒にいるセレスにまでそんなことを言われるくらい、俺の顔色はまずいらしい
「い、いやいいんだ。俺が言ったことだし全うしなきゃ…」
好きなものを好きな時に与えるか
俺はとんでもないことを言ってしまったのではないのか?
「これも!欲しいにゃ!」
「お、おういいよ~」
「真っ青を通り越して紫色になってきたけど、早く休んだら?」
どうやら俺の顔はかなり面白いことになっているようだ。
「お買い上げ!ありがとうございます!全部で金貨40枚と銀貨180枚です。」
「カイト!大丈夫!カイト!ねぇカイト!」
「カイト、どうしたにゃ?」
店員のお姉さんが満面の笑みで恐ろしい額を言いうものだから
「カイト!カイトったら!」
俺は、気を失った
「ああああ!悪夢を見た!かなり高い買い物をさせられた夢を!」
目が覚めるといつもの宿にいた
ベットに寝そべる俺の隣にセレスがいて
俺に背を向けて窓の外から空を見ているようだ。
俺はそんなセレスに思い切り抱き着く
「きゃあ!何よ!急に抱き着かないで!」
「うおおお、お前がこんなにもまともに見えるなんて!」
「どういう意味よ!」
「一応私もいるんだけどにゃ」
「へっ?」
横から声が聞こえるのでそちらを向くと
アリがいて、その後ろに大量の買い物袋が置かれていた。
「「「・・・」」」
その場に沈黙が訪れて…
俺はアリが仲間になったことで
毎回の買い物が、とんでもない出費になるという事実に目眩がして
「あぁ!カイト!ねぇえ!しっかりして!カイト!」
「あはは、私にゃんか悪いことをしたかにゃ?」
「これからの、お金が貯金が…っぐ」
「カイト!意識をちゃんと保って!」
またも俺は意識を失った。
「はっ!俺は貧乳も嫌いじゃないぞ!」
「急に何言ってんの!?」
「貧乳って、誰のことかにゃ~」
俺はほぼ無意識に、アリのほうを見て
「アリだよ。」
「にゃ!」
「あぁあ!アリだめ!一応気絶してたんだから!まだ起きたばかりだから!」
爪を出して引っ掻いて来ようととするアリ
それを止めるセレス
「どんにゃ!理由があっても!私の胸の文句は誰にも言わせないにゃ!」
普段から手入れをしているのだろう、その猫爪はかなり尖っており、かすっただけでも皮膚が切れてしまいそうだ…そんなものをためらいもなく仮にも仲間となった者に向けようとするとは
恐ろしいやつだな
「悪い、少し取り乱した」
「そうよね!取り乱したんだよね!」
「あぁ、いつもはただでかいだけのバカの相手をしているから、ちっさいのがかわいく見えて」
俺がそういうと…傍にいたセレスが俺の肩を捕まえて
「アリ、私腕の関節を決めるから、アリは足お願い」
「もちろんだにゃ」
ジト目のキャットピープルが、鋭い爪を出したまま俺のいるベットまで、近づいてくる
「ちょっと待て!俺が悪かったから!」
その日の夜、俺がものすごい声で叫ぶものだから店員が心配して、見に来たが…店員が見たものは二人の巨乳のエルフと、美少女のキャットピープルに関節を決められた姿で、前科があることから
店員もお楽しみを~っとだけ言って扉を閉めてしまった。
「まったくもう、巨乳のバカだなんて、失礼しちゃうわねー!アリちゃん」
「ほんとにゃ!ちっちゃくてかわいいなんて!貧乳には絶対言ってはいけない言葉だにゃ!って誰が貧乳だにゃ!」
「いった!何するんだよ!今のは自滅だろうが!あぁ、腕と足が痛い…」
「「自業自得!」」
そうですね、はい
俺が目覚めてから宿から移動し
近くの酒場つまりはおっちゃんのところに来ていて
俺のボロボロな姿を見たおっちゃんが
「男って辛いよな」
割とマジな涙を流しながら言ってくる
おっちゃん、あんた過去に何があったんだ
そんなこんなで今はなけなしの金貨10枚(それでもかなり多い)で食事中だ。
「あぁ、あとこれだけか~」
「何言ってるにゃ、金貨10枚なんてソロの魔導士じゃ絶対に稼げない量のお金よ。」
「えっ?そうなの?じゃあアリは一体どうやって金貨40枚稼いでるの?」
「そ、それはだにゃ」
俺の質問に対して頬を掻く素振りを見せるアリを見て
(盗んだ金だな)
「盗んだお金ね」
「おい、俺は言ってないのに」
「ここでは思ったってことだにゃ?」
「もっと言ってあげてアリちゃん」
「お前も共犯だろ!」
俺らは飯を食べ進めていく
食べている中で魔王の事についてアリに聞いてみると
「魔王かにゃ?確かに魔王はこの世界にたくさんいるにゃ」
「そうなのか?どれくらい?」
「どれくらいと聞かれてもにゃ、これくらい」
アリは三本指を出してくる
なるほど三体か
「30ほど」
「多いわ!」
手紙にもたくさんいるって書いてあったが、まさかそんなにいるとは…ぶっとんでやがる
この世界ぶっとんでやがる、あの神様絶対に許さない、転生するにしてももう少しマイルドな世界でよかったろ
「ねえ、カイト」
「どうしたセレス、酒か?まぁ金ないけどいいぞ許可する。」
「違うわよ!でも酒はもらうわ!セルべーさ追加で~」
「すでに飲んでんじゃねーか!ふざけんな!この飲んだくれが!」
いつの間に頼んでいたんだか
頬が若干赤く染まっているセレスに、セルベーサを二つ持ってくる
そして、一つはセレスに、もう一つはアリに渡される
俺はアリにも視線を向けると、セレス以上に顔が赤くなったアリがそこにいた。
「ん~にゃ~に~」
「へべれげか!お前まで酒好きか!」
「違うわ~、私が~無理やり飲ませたの~」
「こんの!バカエルフ!何してくれてんだ!」
「ね~カイト~」
アリは自身の小柄な体を存分に俺の腕にからませてきながら
「少し、火照っちゃったにゃ~」
こいつ、実はセレス以上にエロいんじゃあないか?
「そ、そうか少し火照りを冷やしてくるといいぞ」
このおっちゃんのお店はストーブのような魔道具で温めているため温かい。
「ね~カイト~」
「ああ、はいはい、お前はこっちな」
セレスまで絡んで来ようとするので適当にあしらい
アリも腕から引きはがしておこうと思ったら
「すぅすぅ、にゃぁ~」
「寝てやがる」
酒場の食事の後はヒガエリデスカに戻っていつもよりも少し大きめの部屋をお願いして
4人部屋を用意してもらった。
へべれげの二人を宿に連れていく俺を見て宿屋の店員が冷たい目を向けてきたのは、きっと勘違いだと思いたい…
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