プロローグ
パリン…………
西洋風の城の内装の広間に一人の少女が立ちすくんでいた。
その少女は華やかなドレスに身を纏いながら唱えていた。
「信仰する女神よ ここに我の願い叶え給え 異世界召喚」
広間の中心にはゲームとかでよくある大きな魔法陣があり、それが徐々に光を帯びてきた。
しかし、彼女は気づいていなかった・・・
その魔法陣は未完成だということに。
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鈴木 好
好の容姿は中の上ぐらいで黒髪、黒目。背は170cmぐらい。 目は優しめの穏やかな目をしていた。
彼は今年の春から高校生になった高校一年生。
高校生活にも少しずつ慣れてくる夏休み前のことある出来事が好のいるクラスで起きた。
「今日さ、この間言ってたあの店行かね?」
「あっ、いいね。それ!」
クラスのいわいるリーダー格?の奴らはそんな会話をしている。
そんな他愛もない会話が何をしているわけではないが勝手に聞こえてきた。
普通ならなんてことのない会話で関係ない人は聞き流すだろうが、そんな他愛ない会話も好は少し羨ましかった。
なぜなら、 好は今だに学校に馴れていない。
それには、訳がある。
あれは、入学式の後一人で家に帰っている時に起きた。
好はこれからの高校生活のことを考えながら少し浮かれていた。
だからかもしれないそのような事が起きたのは・・・
鼻歌交じりの好など全く関係ない信号機はいつも通りに赤信号から青信号に変える。それを特に考えてから渡った分ではなくただ反射的に無意識に赤から青に変わった信号を渡り始めた時だった。
そこへ一台のバイクが突っ込んできた。
バイクの運転手はバイクに乗りながら何度もブレーキにかけている様子。
唇を噛みしめながら涙目になっているバイクの運転手。
それもそのはずそのバイクの直線上にはそのバイクに気づいていない気馴れていない新品の制服を着ながら考え事をしている少年がいたからだ。
好だ!
「ん、・・・えっ?」
「きゃあーーーーーー」
近くにいた女性が悲鳴をあげている。
好は女性の悲鳴によって意識をはっきりさせた。
だが、気づいた時にはもう遅かった。バイクはもう好の目の前まで近づいてきている。
そんな中好は今までの特に何もない平凡な日々が頭の中をフラッシュバックした。
あー、俺死ぬのかな・・・これが走馬灯ってやつか。俺の人生あっけなかったな。
そして、そんな中現実逃避かはたまた覚悟を決めたかは分からないが好は目を閉じた。
そして、三週間、好は意識不明の重態に陥った。
その意識不明の時に好は不思議な夢を見た。
そこは、永遠に続いているかのように思える草原が広がっていた。 しかし、空は青ではなく真っ白な空だった。そして、心地よい風が吹いていて草原の草はなびいていた。
そこは、神秘的な雰囲気を醸し出していた。
「何だここ・・・・・・俺死んだんじゃ・・・ここはあの世か?」
普通では考えられない状況なのに好は意外と落ち着いていた。
むしろありえない状況になると人間は案外驚けないのかもしれない。
辺りの状況を把握するために好はしばらく辺りを見渡した。
基本的には何もない空間だがそんな空間にも一つだけ奇妙なものがあった。
そんな神秘的な空間に人工物が一つ。
この空間に不向きな水晶がある。
バスケットボールほどの大きさの水晶である。
なぜ?という疑問が真っ先に浮かぶが、今の好はそれどころではなかった。
落ち着いてはいたが冷静ではなかったのだ。
辺りの神秘的な雰囲気に吞まれていた。
この空間の独特の雰囲気に呑まれるのは好だけではなくそれ以外の人も例外ではないだろう。
それほどには現実離れしていた空間。
「・・・なんだここ。天国って分でもないよな。神様いないし。第一俺まだ死にたくないし。」
そんな、誰がいるわけでもないが一応声に出して言った。
好は手を力強く握りしめ確認した。不安や心配といったこともかき消すかのように今まで握ったことのないほど力強く握った。
握り終わった手は真っ赤になっておりところどころ血も出ていた。
だが、これだけでは終わらない。
手が確認し終わったら今度は頬を抓り始めた。
この空間は夢という可能性があるな。と新たな選択肢を見つけた好は頬を抓ったのだった。
頬が真っ赤になるまで確認し夢でないと発覚した好は心を落ち着かせるためか気持ちを切り替えるためかはたまたその両方か分からないが深く深呼吸をついた。
深呼吸が終わりもう一度冷静に辺りを見渡すと前方に球体を見つけた。
手がかりが何もない今その謎の球体に近づくほか好にこの空間ですることが見当たらなった。
ゆっくりとしかししっかりと地面を踏みしめて歩きだす。
好の目の前には水色のバスケットボールぐらいの大きさの球体があった。
どう見てもこの空間とは案入れない人工物だった。
「・・・なんだこれ」
好はその球体が気になり興味本位でそっと手を伸ばした。
すると、好がその球体に触れると球体は輝きを増し、好の体に染み込んでいった。
「う、うあー!な、なんだ!?何が起きて・・・・ん!なんだこの体の奥から力がみなぎる奇妙な感覚は!!?」
好が謎の球体を吸収したあと突如世界が歪みはじめた。
それは、まるで空間が役目を果たしたようだった・・・
そして、好も意識を手放した。
しばらくして好は病院で意識を取り戻した。
だが好はこの出来事の事を覚えていなかった。
そして、長い入院生活の後すっかり馴れてしまった病院をあとにした。
この出来事があったため好が学校に通い始めたのはクラスの皆が仲良くなっていた後で輪の中に入りづらかったのだ。
元々コミュニケーションが高くなかったため挽回できそうな行事でも挽回出来なかったのである。
そのため、入学当初のウキウキ感は消え去りただ寂しさだけが残っていた。
そんな中一学期も今日で最後を迎えようとしていた。
「気を付け、礼」
いつも通りガヤガヤとうるさい中ホームルームも終わり日直が号令をかけた時だった。
クラスの床全体に突如ゲームのような魔法陣が出てきた。
「うぁ、なんだ!!?」
「きゃぁ、な、なにこれ!?」
「・・・これもしかしてあれか!?」
クラス全体は混乱していた。
それもそうだろう。こんな状況下に置かれれば誰でも混乱するのは必然的だ。
クラスの何人もが混乱し硬直状態にあった。
そんな状況下の中、好は落ち着いていた。それは、この現象の原因にうすうす気づいていたからだ。
そして、出てきた魔法陣は徐々に光を増していき、ついに、光の強さが最上置達した時魔法陣の効果発動した。
そして、クラス全体がまばゆい光に包まれた。




