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ありがとうございます!

 月明かりのさす森の中、レイン様と2人でレイン様のお家に向かっています。

月明かりのさす森って、なんかロマンチックに聞こえるけど、現実はロマンなんてかけらもない。

進めば進むほど魔物に襲われているんだよね・・・・・・

そのたびにレイン様が撃退しているけどね・・・・・・!


今の私たちの状態は・・・・・・私、レイン様のローブを頭からかぶってひたすら歩く、レイン様、熊の魔物をせをってひたすら歩く、です。


何故こうなったか、説明して差し上げますわ!感謝なさい!!


少しさかのぼること10分前、レイン様がクマの魔物と出会ったのです。

レイン様は氷の魔法でクマを仕留めると、


「よし、今日は熊だ。急いで帰るぞ、肉が腐る。」


そう言って、熊を背負うと先ほどと同じ速さで歩き始める。

熊の身長は2メートルくらいです。

レイン様は身長150センチくらい・・・・・・低いなんて言うな。

とにかく、それくらいの身長差があるのにそれを背負ってよゆーで歩く、レイン様。

すごい。

お前は何でレイン様のローブを被っているのかって?

それは、私が泣き止んだ後、「しばらくそれ被ってて、夜の森は寒いから」と言って貸してくださったんだ。

すっごくやさしい。レイン様、好き!愛してる!


「そろそろ、家に着くよ。」


おぉっと、油断していた。危ない危ない。


「本当ですか?」

「うん、ほら、もう見えるでしょ?」


そう言われて、レイン様が指をさす方向を見ると・・・・・・そこそこの大きさのあるアンティークな感じの家がありました。アンティークな感じの家ってなんだ!と突っ込まれそうだけど、そんな感じの家なんだよ。もうちょっと詳しく言うと、現代日本の洋館とファンタジー世界の貴族のお屋敷が混ざった感じ。

うん、もっとわけわからん。

こげ茶の壁と黒い屋根、塀もあって小さいけどお庭もある。

1人暮らしでこれとは、手入れが大変なのでは・・・・・・と、思っているそこのあなた!

お忘れですか? この世界には、魔法があるんですよ! 




当然、魔道具というものがあるに決まっているじゃないですか!!

この世界の魔道具は、すっごく便利でして・・・・・・。

触れるだけで髪を乾かすドライヤーという魔道具とか、お湯を沸かすホッターという魔道があるのです!

お値段もお手頃価格で、庶民も普通に使っています。動力源は魔力なので、取り付けられている魔石に自分の魔力を込めるか、新しい魔石に取り換えるかすれば何度でも使えます。とってもエコだね。

ちなみに魔石とは、魔力の塊のことで、主に採掘でとれます。この世界には、魔力が湧き出る場所があって、そこで湧き出た魔力が何らかの現象で塊になる。それが魔石。魔物からもとれるけど、大きさや、込められてる魔力もそれぞればらばらだから、採掘でとれた魔石がよく使われている。魔力のなくなった魔石はそのまま残るので、回収して、魔力が沸いているところにおいておけば魔力がたまって利用可能に。

話が長くなったけど、要するに、掃除に関する魔道具があるってこと。部屋のどこかに取り付けて起動するだけで一瞬で部屋がきれいになり、初めの整理させた状態を記録しておけば自動的に整理整頓までしてくれるという、便利道具、その名も・・・・・・お掃除ラクラくん。

・・・・・・ちがう、私じゃないよ。この魔道具作ったのは50年前の人だから。その人も転生者だったみたい。

え、転生者って複数いるの?と、思ったそこのあなた! 

その通り、転生者は複数いる。予想だけど、あの王子とゆかいな仲間たちに囲まれて、逆ハー逆ハーしてたあのヒロインちゃんも、転生者だと思う。私の在籍してたクラスにも2人いたし。そんなに珍しくない。

でも、前世で過ごしていた世界はバラバラだから、前世が同じ世界っていうのは結構珍しいみたい。ただし例外はある。地球の日本、特に日本人だった人が意外と多い。私の学園には、私を含めて30人くらいいた。

学園の前世の記憶持ちの合計人数は86人。ほら、多いでしょ。元日本人が多すぎて引くわ。ちなみに、私があった元日本人は、大体の人が米に飢えていた。私? 私は、結構早い段階で米を見つけて、お父様におねだりして領地で作ってもらったから、食べたい時に食べれた。私が学園に持ち込んでいた米を元日本人たちにふるまったら、すっごく感謝された。泣いて食ってた。それからは1か月に1回くらい米パーティーを開いたよ。こっそり、ヒロインが参加してたこともあったけど、見ないふりをしたね。


すっごく話がそれた。まあ、そういうことで掃除とかはすっごく楽なんだ。






「さて、ようこそわが家へ。」


そう言って振り返ったレイン様。


「これから、よろしくね。」


そう言ったレイン様に私は笑って言葉を返す。




「はい! こちらこそよろしくお願いします!」







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