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文化祭3

 ブランディングという言葉は正直あまり知らなかった。

 ブランドという言葉はよく知っている。大人たちは、みんなブランドもののバックを買ってこれ見よがしと見せびらかして「こんな高いものを私は買えるんです」と暗黙的に他者に示す道具として使うのである。

 僕はブランディングやブランドについて、ネットで調べた。しかし、暗黙的という表現は正しいようだ。ブランドというものは、それの価値というよりも、名声的な意味合いが強い。歴史がある、有名人が使用している、ここでしか買えない……など、ブランドにも色々と種類があるが、共通的なものとして「カタチ」として目には見えない。雰囲気と言ったら正しいかもしれない。

 最近では、いろいろなものにブランドというものは使われている。同じ、牛乳であっても、東京の牛乳よりかは北海道の牛乳のほうが美味しそうに感じる。家の冷蔵庫から取り出してアイスを食べるよりも、市民プールの休憩室にある100円前後のアイスバーをプールの後に食べながら帰る方が美味しく感じる。

 ブランドは「カタチ」として表現できないと言ったが、具現化する方法も無くはない。ロゴである。パッとロゴを見た瞬間に「これはいい品物」と認識させるため、ロゴ=ブランドという認識はあながち間違いではない。しかし、結局のところ人によってはロゴも単なる記号でしかないため、やはり目には見えないと言ってもいいのかもしれない。

 僕らは、野菜というどこにでも売っているものを、お客さんが「これ、買いたい!」と錯覚させることにチャレンジするのだろうか。ブランドを野菜に加えるブランディングにチャレンジするが、果たして錯覚させるという表現でいいのだろうか。

 僕は、自宅の自分の部屋のPCの前で腕を組んで天井を見ながら考えたが、結局僕は何も思いつかなかった。


 次の日。

 僕は進とブランドについて話した。

「進は、何か好きなブランドとかあるの?」

「そうだね。あるよ」

 僕は、驚いた。やはり、みんな好きなブランドがあるらしかった。進は、コンビニならエイトマートしか行かないし、洋服ならクロクロしか着ないと言っていた。「やっぱり、安心。この会社なら俺はお金が出せるというような品質を提供してくれるからね」

 進の話を聞いて思ったのは、ブランドとは信頼なのだろうか。もしかしたらブランドは色々なカタチで形成されていくのかもしれないと思った。派手な広告を売って、ブランド力を示す方法もあるが、反対に地道に口コミでじわじわと形成されていく。人はなんらからの期待を提供してくれる会社にブランド力があると認識するということなのだろうか。

 僕は、考えすぎて頭が痛くなってきた。これらな、簿記をやっている方が簡単であると思った。電卓をひたすら叩いては、書く。簿記は意外と楽なのかもしれない。


 




 

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