第37話 永遠を愛を誓う
「ハイサム様」
ハイサムの前に現れたアイリスは、ゆっくり彼に近付く
白のウェディングドレスは肌を露出も無く派手さは感じられないものではあるが、よく見ると細かいな刺繍がドレス全体に施されており、その緻密さが感じられる
虹色の髪は綺麗に結われ、アイリスの外見も相まってどこか神秘的な雰囲気を醸し出していた
ハイサムはその美しさに息を呑むと、目を細めた
「とてもお綺麗ですよ」
「ありがとうございます。ハイサム様もとてもお似合いです」
「ははは。それは良かった」
そう言って互いの目を見つめ合っていると、後ろですすり泣く声が聞こえてきた
それはアイリスのドレスの補助をしていたザフラーだった
「アイリス様、本当にお綺麗でっ…………私は今日この日を迎えることが出来てっ……本当にっ本当にっ!うれじいでずぅ~!!」
そして決壊したかのように嗚咽混じりに泣き出した
まだ始まってもいないのにおいおいと泣き出すザフラーに、2人は苦笑を浮かべる
それを見ていたデビッドは呆れたように声をかけハンカチを手渡した
「ザフラー。まだ始まってねぇのに泣いてどうする」
「デビッド様には分かりませんよ私の気持ちなんてっ!これまでのアイリス様の事を思うと……お幸せになれたことが嬉しくてっ………その姿を見れた私はもう人生に悔いはありませんっ!」
そう言って渡されたハンカチを奪い鼻をかむ
ザフラーの言葉を聞いたアイリスは、困ったように口を開いた
「もうザフラーったら。貴女にはまだまだいてもらわないと困るわ。私達の子供を抱く約束はどうするの?」
そう尋ねると、ザフラーはハッとした顔になる
「ーーーはっ!それを忘れていました!アイリス様のお子を抱くまで、私は死にませんよ!」
力強く宣言すると、ハイサムが小さく息をついた
「ザフラー。それ以降も長生きはしなさい」
そう言うとその場にいた全員が一斉に笑う
こうしてアイリスとハイサムの結婚式の幕が明けたのだった
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2人の結婚式は親族や身近な人のみのささやかなものだった
デビッドやフザイファ、そしてハイサムの両親意外にも、アイリスが屋敷の者達全員も自分の家族のようなものだからと、使用人達も全員招かれていた
そんな人々が見守る中、アイリスは、教会を歩きハイサムの元へ向かう
ハイサムの手を取り、神父の前に立ち神父の話を聞く
「ハイサム・アズラエル、そしてアイリス・ハルシュタイン。貴方方は病めるときも、健やかなるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しきときも、これからの生涯、愛し、敬い、慰め合い、助け合い、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
「「はい。誓います」」
2人は迷いなく返事をする
そしてお互い向き合い、ハイサムがアイリスにかかっているベールをめくると、2人は互いを見つめ合う
「愛している。この先もずっと」
「私もです。ハイサム様」
そして2人は口付けを交わす
この幸せが永遠に続くことを祈りながら




