22 銀次とのキスの後………。
左腕が腫れていた………俺は風呂場でシャワーの水を左腕に掛けていた。鉄パイプを腕で受け止めたからだが、それでもナナを助けられた。
何でも、ナナはやっぱり1年と言う事で目は付けられていたらしい。だから、強かったナナは煙たがられていたそうな。そこに引っ越しがあって、今夜にも今の家を出て行く事………つまり、地元を出て行く事になっていたらしい。
まあ、俺達同様に免許は無いが単車は持っている。なら、何時でも地元に戻れるが、それも向こうは拒否した。
孤独なナナ………その流れでナナは俺の高校に転校する事もあって、椿に声を掛けたらしい。付き合うのではなく、ただ友達として居て欲しいと。
俺と銀次………その境遇なら、同じ事をしていたかもな。
結構………辛いな。
「金ちゃん、腫れているね?」
きっと、銀次ならそう言ってくれるはずだ………って、隣を見ると銀次が俺の腕を見ていたー!?
「お、おい、銀次!?」
「手当をしないとダメだよ❤」
タオルを巻いている………良かった。
「こんなの冷やせば何とかなるよ!」
「えい❤」
銀次………腕を引っ張ったくな~………声が出ない!!もの凄く痛かった………手当をしないと!
「そ、それで今夜はどうしたよ?」
痛いのを我慢して、俺は笑みまで浮かべていた。
「金ちゃんが1人だと大変そうだから手伝いに来たの❤」
「ヘヘッ、そんな必要なんかねぇーよ」
「でも、目が真っ赤だよ❤」
「さっき砂が入ったからだよ」
「痛いんでしょ?」
「………痛かねぇーよ」
「本当?」
心配そうな顔が………近っ!?
クソッ~、さっきの事を思い出しちまう!?
「なんか息が荒いし、顔も熱っぽいよ?のぼせちゃったの?金ちゃん、調子悪いの?」
誰のせいだよ!!
「気にすんな。それより、髪を洗うから待っていろ」
瞬間、銀次の胸の谷間に俺の頭を抱き締められたら?どうしたんだよ?
「頭を洗って上げるから、ジッとしていて❤」
「バカ、待て………」
頭からお湯を掛けられて黙った。
初めて………いや、母ちゃん以来か。でも、これは銀次だし………反応しちまうからよ~。
「金ちゃん、あんまり無理しちゃダメだよ❤」
「………………ああ」
何も言えねー。確かに無理はダメだ。
それにしても………銀次の胸が柔らけぇー!!
ドキドキもするし、でも銀次だし。かと言って、銀次はこんな柔らかくねぇはずなのに、女性ホルモンが効いているのか?でも、何とも言えねぇー、この感触。俺は………銀次に興奮する訳ねぇーだろ!!
きっと、気のせいだ。
そして、頭が終わったら身体まで……それはダメ!!
「どうしたの?金ちゃん、手をどかしてくれないと洗えないよ❤」
「いや、身体はいい!」
「何で?僕がやってあげるよ❤」
腕を持ち上げる銀次………強え~!でも、こればかりは死守しないと、今は特にヤバい!?
「………うわっ。ミニ金ちゃんが凄い事になっている!?」
………タオルは掛かっていますよ。
「下は俺が洗うから気にするな!」
「う、うん。その………ごめん」
顔を赤くするなー!!俺が恥ずかしいだろー!!
「やっぱり………その、僕にはまだ無理かな?ヘヘッ………」
何で………泣いている!?
「落ち着け!……いったいどうした?」
「金ちゃんが僕を信じてくれないから………」
ええい!仕方ない!
「銀次、俺を信用しろ!何でそんな事を考えてっか知んねぇけど、お前は俺だけを信じろ!!」
俺は銀次を抱き締めた。考えなんか無いが、今はそれしかできなかったからだが………柔らけぇー!!
「………その、俺を信じろ………」
鼓動が響く………聞こえたら俺は恥ずかしいぞ!!
銀次は………俺の腕の中で頷く……やっぱり、女になった事で不安定なのかもしれない。銀次は心と身体のバランスが取れないのかもな。つい1ヶ月前まで男だったし、それまではかなり男らしかった。その反動はきっと計り知れないはずだ。
何か気の利いた言葉を………。
「その………今夜、俺の部屋に泊まっていくか?」
「うん。………でも、いいの?」
「俺と銀次の間では、それ以外に無い」
「なら、お風呂から上がったら手当をして上げるね❤」
それから、俺達は身体を温める為に風呂の中に入った………が、やっぱり銀次の身体は見れない!!
だって………嫌がられたら傷つくじゃん………。
「銀次、その温かいな」
「うん。温かいね❤」
スッゴい笑顔………もしかして、何が?って訳では無いが、騙された?
銀次はタオルをズラした!?
すっごいおっぱい………ゴクリ。と思ったら、その銀次は俺の腕を自分の胸に持っていく!?
や、柔らけぇー!!
「金ちゃんの腕………後で挟んで上げるね❤」
「ぎ、銀次、やめなさい………」
強く言えなかった………だってよー、泣かれたら困るって言うか、俺も興味があるし………何を言ってんだろ?
「じゃあ、身体も温まったし出るよ」
「金ちゃん、後で部屋で待っていてね❤」
「あー、分かっているよ」
風呂を出て………よかった。着替えも手伝うなんて言われたらどうしようかと思った。下半身が大変な事になっているからな。
俺は着替えながら、ある袋に目がいった?
「コレは………あの店の袋………あの大人な下着を着ける気か!?」
そこで、水の音―――!?
ヤバい、早く着替えないと!?確認なんてしている場合じゃない!!
音速のスピード………ではないが、俺はすぐに服を着て、さっさと部屋に向かった!!




