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**第1/12話 追放**
プロ漫画読み、39歳。
「ただ漫画読んできただけの職歴無しのクソニートの君に、漫画の何が分かるんだ?」
年間三千冊。新人賞の投稿作まで読み漁ってきた、この俺を。
某漫画編集部は俺を不採用にした。
編集長の言葉を聞き、俺は黙って空欄の多い履歴書を受け取った。
いいさ。お前らは一生、数字になった才能しか見抜けない。
その帰り道、俺は喫茶店で漫画を描いている一人の女子高生と出会った。
「ちょっと見せてくれ!」
俺は彼女の漫画を無理やり奪い取った。
絵も構成も素人同然。だが、たった一つのコマに、俺は震えた。
「君、漫画家になりたいか?」
彼女は青ざめ、震える声で答えた。
「……け、警察呼びますよ…」
俺は笑った。
十年後、彼女の漫画が世界を席巻することを、このとき俺だけが知っていた。
……遠くから、パトカーのサイレンが聞こえてくる。
次回予告『逮捕』
「待て! 俺は未来の大ヒット漫画家を見出しただけだ!」
「話は署で聞く!いいからこい!」
次回もプロ漫画読みに震えな!




