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レジェンド探偵 ASAKURA ~俺のハードボイルドに触れると火傷するぜ(俺が)~  作者: Sakamoto9


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131/131

第131話 無地

「うわぁ、これ、すっごく可愛いよ。」


ネコ娘が何処かで見たことがあるような、ネコ柄のクッションを抱きしめてる。


「キティちゃんって、この世界でもコラボ商品出してたのか? どことでもコラボすることで有名ではあったけど、まさか、異世界まで進出してたとはな。」


「え? コラボするチャンカワイ?」


「・・いや、それ、ほぼ「ちゃん」しか被ってないよ。 なんなんだよ、いきなりチャンカワイって、惚れてまうやろー、みたいな話なのか?  まぁ、いいや、そういうネコ柄の超有名なキャラクターがあったんだよ。 しかも、どんなものとでもコラボする。それこそ、これから有名になりたいって言う商品から、新幹線まで。」


「ふうん。これはコネコちゃんって言うんだよ?」


「それはまた、見たまんまの安直な名前だな・・。」


「じゃ、これ2個買う?」


「え? なんで2個買うんだ?」


「あら、貴方はクッション要らないの?」


「え? もちろんオレもクッション欲しいけど、柄はこれ一択なのか?」


「一緒に旅するんだから、同じものが良いでしょ。 ほら、はぐれた時とかに目印になるし。」


「いや別にクッションの柄は同じじゃなくても良いだろう。 それにクッション抱きしめてはぐれる大人ってのもシチュエーションが想像できんがな。」


「あ、もしかして貴方はこっちの方が良いとかなの? 男の子だから?」


千葉にあるのに東京なんとかって名前の夢の国に居るネズミのキャラクターが描かれたクッションを持ち上げた。


「・・いや、オレはな、そういう絵が描いてあるやつじゃなくて、シンプルな、無地のクッションが欲しいんだよ。」


「ふうん。なんか寂しい人生ね。」


「ちょっと待った。なんで無地のクッション選んだだけで、人生全否定されてるんだよ。」


「全否定はしてないわ。 寂しいって言ったけよ?」


「おう。『寂しい』でもおかしいだろ。無地を愛する世界に人たちに謝れ。なんならMUJIラーの人たちにも詫びてくれ。」


「なによ、クジラ―って。 わかったわよ、じゃ、貴方は自分で自分のクッションを選べば良いでしょ。 あ、ほら、そこにある白いやつなんか良いんじゃない? 病院のベッドに置いてあるようなやつ。」


「なぁ、なんか恨みでもあるのか? 言いたいことでもあるのか?」


「別にー。ただ、折角旅行行くのに、なんかノリが悪いなって思ってるだけだよ。」


「・・そういうことか。キミは初めての旅行だもんな。 わかったよ、それじゃオレに似合うクッションを選んでくれよ。」


「そう? じゃ、選んじゃおっかな。」


分かりやすすぎるくらいにテンションが変わるな。

まさしく猫の目のよう、なんて言ったら今度はブチ切れるんだろうな。


「これ、良いんじゃない?」


薄いブラウンにコーヒーカップの絵が入ったクッションを取り出した。


「ふうん。なかなか落ち着いてるな。」


「あ、これも良いかな。」


今度はグレーに黒と銀で幾何学模様が入ったクッションを持ち上げる。


「どっちが良い?」


「そうだな、オレは、このコーヒーカップの絵が気に入ったな。」


「でしょ。じゃ、貴方はこれで、アタシはこれね。」


買ったクッションをオレに持たせたまま、ネコ娘はブランケットを物色している。


「セルフィンって、温かいところなのよね?」


「あぁ、そう言ってたな。」


「じゃ、薄手で、さらっとした感じのブランケットが良いわよね。」


「ブランケット使うのは、移動中じゃないのか? 宿にはベッドと掛け布団はあるだろ?」


「あ、そうか。馬車の中で使うのか。 それじゃ、ショールの方が良いのかな?」


ブツブツ言いながら数軒の店を見て回ってる。


「これはどう?」


赤と黒のチェック柄に、やたら長いフリンジがついた布を持ち上げる。


「なんだか、西部劇で荒野のガンマンとかが使ってるマントみたいだな。」


「旅って感じがするでしょ?」


「まぁ、確かに幌馬車みたいなイメージだけど、なんかちょっとな。」


「そう? じゃ、これは?」


細かい花柄の淡いクリーム色の生地にレースの縁取りが入った、やたら上品そうな、ふわっとした布を持ち上げる。


「うわ、それはまた、違う方に振り切った感じだな。」


「馬車に乗ってる人って感じじゃない?」


「まぁ、確かに、高級馬車とかに乗ってるお嬢様みたいだな。 でも、オレ達には似合わないだろ。」


「うーん、それじゃ、これかな?」


次にネコ娘が手に取ったのは、薄い砂色の布に、夕焼けのような赤と夜空のような青で、細かな幾何学模様が織り込まれていて、端からは長い房飾りが垂れていた。


「なんか、ラクダに乗って砂漠を進むイメージだぞ?」


「そう? なかなか選べないわね。 あっ、あるじゃない、良いのが。これにしようっと。」


薄いピンクの布を持ち上げた。


見慣れたキャラが描かれてる・・。


「それって、マイメロだよな? やっぱり、サンリオはこの世界まで進出してきてるだろ。」


「カリメロ? 違うよ、これは、ミミメロディ。ミミメロちゃんだよ?」


コネコちゃんとミミメロ・・。 まさか、版権持ってるのはヨンリオとかなのか?

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