説教 その4
・・・で、来た二人。
一人はチャラ男・・・なんかだるそうに耳掻いてるよ・・・
一人はギャル・・・俺に商品売った人っぽいけど雰囲気違うなぁ・・・あの時と違って、本当にひと昔のギャルっぽくてさ、金髪のロン毛いじいじしてる・・・
・・・で、「俺神様なんだけど・・・」とか「ちょーたるいんだけど・・・」なんて言ってるのが丸聞こえで、正直かなり(#^ω^)ピキピキ言ってる俺がいる訳です。
お偉いさんは何か言いたげだったんだけど、俺が黙っていてくださいとお願いしたので、二人だけちゃぶ台に座らせて話をしようとしたんだけど、俺は座っていて相手はこちらを見下すような形でだるそうに立っているんだ。
まぁ座ってくださいよ、という俺に対しても神様って立場を変えないで「早くしろ」とか「だるいんだけど」って言ってる奴らなんで、そろそろいいかな?って思ってさ、態度を変えたんだ。
「「ざけんなこのクソガキが!!!!!!!!!」」
「「正座しろ!!!!!!!」」
・・・こういう時、剣道で鍛えた声が役に立つねぇ・・・一応、神様にも効いたみたいで、渋々だらだら座る二人。
まずは事情の説明を求めるも、「俺は聞いた通りにしか話してないし」とか「アタシはきちんとやったつもりだし・・・」と言い訳ばっかりして誤りもしないので、偉い人を一人呼んで脇に座ってもらい話をする。
世界に影響を及ぼす行為をし、その責任を認めない。
こいつらの行為によって、もしかしたら保護した女の子達がそのまま地球でフィギュアのまま保管されたり、もしくは行方知れずになったり、または捨てられてしまい焼却なんて事になったら、間接的にでも女の子達を死に追いやる事になる。神様が人を死亡させる行為をするのは許される事なんでしょうか?
そう言うと「あくまで神は人の世界に関与してはならない事になっている、人を死に追いやるなどもってのほかです」と言うお偉いさんの言質をとって、話を続けていく。
くじという販売方法で人をだまし、実際に人を危険な目に合わせかねない行為をした担当、それらの事実をきちんと確認しないで右から左に流す担当が目の前にいるんですが、反省の色は全くありません。神様の世界では、通常、何らかの処分などはあるのでしょうか?
「そうですね、通常でしたら謹慎処分、事実確認後、悪質だと判断がつけば、神の資格をはく奪し追放もあるかもしれませんが、現段階でははっきりとは言えません」というお偉いさんの言葉。それを聞いて、ようやく自分たちのやらかした事の事実に気が付いた二人の顔の色・・・うん、青くなったり、白くなったり面白いなぁ・・・クケケケケケ・・・・
でね、俺は更に話を続けるんだけどね・・・
イデアを保護して日本で生活をさせようとしたら、イデアが自分からこちらの世界に戻ってしまったから、追いかけるため、地球では使われることのない”未知の力”である”魔法を使う”という行為をせざるを得ませんでした。”未知なる力”であるがゆえに”失敗”し”死亡するリスク”もあった訳です。
また、”未知なる土地”で”探索”もしている訳です。
たまたまこの土地の方々にすぐに会えて、無事に安全な場所に行くことが出来ましたが、ここでも”モンスターや盗賊などに襲われ””死亡するリスク”もあった訳です。
事前に説明を受けていれば、もっと安全に行動できたである”可能性”を”神様”に”潰された”訳ですが、”人の世界に関与してはならない神様”は私にどう”責任をとってくれるんですか?”
・・・って、目の前で顔色を変えつづけている二人のバカに向かって、キーワードを強調しながら話をしていくと・・・なんか真っ白になってる・・・こんな簡単な言いがかりに引っかかるなよ・・・カミサマよ・・・
なんて脇を見るとさ、お偉いさんも青くなってる・・・
えっ?こんな言いがかり、神様だったらオミトオシじゃないの?「外を歩いたら死ぬ可能性がある」ってくらいどうしょうもない言いがかりだから、二人はともかく、お偉いさんだったらどんと構えてろよ!・・・なさけないなぁ・・・まったく・・・
・・・・
・・・
・・
う~ん・・・二人のバカは白くなったまんまなんでほっといて、改めて、クリーナさん含めて、お偉いさん方に提案したいんだけどね。
・・・あれは、あのバカ共にお灸をすえるだけの言葉なんで、別にお詫びにどうこうってのは考えてないし、今は十分幸せだから、自分達以外でフィギュアになった子を開けてしまった人たちのフォローや、開けられてない女の子の回収をきっちりやってくれれば、俺はそれでいいよ。
俺らのケースは・・・俺らがこれからイデアを娘として育てていこうと思ってるから、とりあえず俺が引いたくじの女の子は幸せになるって事で解決でいいんじゃないかな?・・・ぜってぇ幸せにして見せるけどな!!!
ただ、クリーナさんの処分は辞めて欲しいです。
クリーナさんは切羽詰まって俺に助けを求めてきたんです。強制ではなく”お願い”しに来てくれたんですよ。そして、俺らの意見に耳を傾けてくれて”協力”してくれたんですよね。
俺はクリーナさんに感謝はしているけど、恨みを抱くような事はありませんから、仮に処分をしなくてはならないとしても、それらの罪を軽減していただければを思いますので、どうか、それだけよろしくお願いします。
そう言って、俺がバカ二人以外に頭を下げると、意外・・・という表情の神様達がいまして・・・なんだか話が続きそうもなかったんで、一度話を持って帰ってもらって検討してもらえるようにお願いしたんだよね・・・
二人のおバカちゃんは引きずられるように出ていき、クリーナさんは涙を浮かべながら、深々と頭をさげて出ていったんだ・・・クリーナさん・・・これ以上ひどい目に合わないといいなぁ~と思いながら再度寝ようとしたら・・・
「まーくん!大変起きて起きて!!!!」
って揺り動かされたよ!!!!
もうーーーーーーーーあさかーーーーーーーーーーーーい!!!!
寝れんかったわーーーーーーーーーーい!!!
アハハハハハorz




