説教 その2
もうこれでもか!ってくらい泣いて泣いて泣きまくって・・・
ふと子供達の方を見たら、あっけにとられながらも、あと少しで寝そうな子が沢山いたので、涙をぬぐって子供達を寝室にしてある場所に連れて行く。
すでに一緒に来てくれた女性陣が小さい子を連れて寝かしに入っているのを見て、それをお手伝いする形で子供達を寝かしつけると、イデアも一緒になって子供達に布団をかけたりしている。
「私だけだったら、子供達をこうやってお布団に入れてあげる事も出来なかったんだよね・・・」とぼそっとつぶやくイデアに、子供達を助けてあげたのはとっても良い事だったよ、というと、照れくさそうな顔をしてちょっと俺から離れる。
まぁ、年頃の女の子なんてそんなものかな?なんてことを思いながら、子供達を寝かしつけたのを確認したところ、お母さん含めた女性陣から「こっちはいいから、家族で話しておいで」と言ってもらえたので、言葉に甘えて家族3人で外に出る。
いつの間にか外は暗くなっていたど、月明かりで思ったより明るかったので、そこらへんにある岩に3人で腰かけたら、イデアが「ごめんなさい」と一言。
「すごい心配したんだから・・・」と言いながらも、「動画でイデアの気持ちを見て、気持ちはわからなくないんだけど、今度は私たちにきちんと相談してよね!」とカミサン。
俺は・・・カミサンに言われちゃったからなぁ・・・と頭をぽりぽりかきながら、「勇気も心配してたんだからな・・・あとで謝っておいてくれ」と言うと、「はい・・・」と反省の様子。
「そういえば・・・お父さんお母さんはこっちに来れたの?」なんて言ってきたので、マネックスに会うところから、アデルやお母さん、村長や雑貨屋さん達に会った今までの事を話していく。
あ、イデアがいた山、俺買っといたから自由にしてもいいんだけど、あそこにプール作ろうと思ってるんだよね・・・ とか 村長さん達と領主に嫌がらせする計画立てておいたから、少しはイデアの仕返しが出来ると思うぞ なんて言うと、目を丸くして驚いているよ。
あ、ちなみにゆきは魔法が使えるようになってるぞ!なんて言うと、「えっ?」なんて言ってかなり驚いている・・・にっこり笑って火の玉でお手玉してみたカミサンを見て「お母さんすごい・・・」って言ってるよ。
うん・・・俺もすごいと思うし、魔法使えるのうらやましいです!くやしいです!ってぶちゃいくな顔をして悔しがる俺を見て爆笑するイデアを見てほっとしたよ。
そんな様子を見ながら、今後の事を話そうと、この村で行っていることを一通り話すと、「・・・私がやってた事なんて本当にちっぽけな事だったんだね・・・」と落ち込んでしまったので、年の功だ!イデアも俺らくらいになったらそれくらい思いつくよ!まだ若いんだから、今からいっぱいいろいろなモノを見て大きな人間になってくれよ!と励ます。
「うん・・・」とちょっと不満そうな顔をするも、何か思うところがあったのか?真剣な顔をしているイデアを見て、「だけどね・・・もう少しこっちにも甘えてくれると、お母さん嬉しいな・・・」というカミサンの言葉に合わせ抱き着くイデア。そしてそれをのほほんと見ている俺。
あ、肝心なことなんだけど・・・
俺ら明日には帰らないといけないんだ・・・
俺もカミサンも明後日仕事があるから、帰らないと大変なことになるからさ・・・
イデアはどうする?
明日、村長さん達にイデア紹介するから、こっちでいろいろやっててもいいし、うちに来てもいいし・・・なんて話をすると、「う~ん・・・子供達と一緒にいようかな? で、手伝えることをいろいろやろうかな?」なんて言いながら、ちょっと眠たそうに眼をこするイデア。
そろそろ寝る時間かな?なんて思ったので、話を終わらせて 寝ようか?と一言言うと・・・「正直かなり疲れたんだけど・・・嬉しい・・・」と言うイデアにこっちも嬉しくなってしまった俺ら夫婦。
そっとイデアの頭をなでながら家に入り、お母さんにお礼を言いながら寝室に行ったら、ほっとしたのか?横になった瞬間眠くなっちゃったよ・・・
カミサンとイデアも同じだったようで、俺が眠くなると同時に寝息が聞こえてきたので、これもお休み~と一言言って夢の中へ・・・
今日は良い夢見れそうだなぁ・・・
・・・って思ったらさ・・・
「お休み中大変申し訳ありませんが・・・」
という声が聞こえたんだよね・・・
あ、クリーナさん?あれっ?俺寝てるんだよね?・・・これって夢の世界って奴ですか?なんて思いながら周りを見渡すと、真っ白なんよ。マネックスの魔法のかばんで同じような感覚を経験してるけど、どうも慣れないなこれ。
そんな真っ白な部屋に、ひとつのスライドドアがぽつんとあってね、そこからひょこっと顔を覗かせてるクリーナさんがいるんよ。
駄目・・・とも言えないから、そのまま入ってもらってね、自分の夢だから座布団の一つでも出るだろう?ついでにお茶とお茶菓子でも出してみようかな?なんて思ったら、ちゃぶ台もついてきたので、二人してちゃぶ台囲んで話をする。
「実はですね・・・今帰られてしまうと、私の糞などの処理が先に進まなくなってしまう可能性が高くて・・・糞の処理が軌道に乗るまで、なんとかいていただくことは出来ないでしょうか?」なんて必死の表情のクリーナさん。
ただ、こちらも日本での生活のため・・・主に勇気のためなんだけどね・・・今の仕事をほっぽり投げるわけにも行かないから、一度戻るのは絶対条件。仕事が終わった後などに様子を見に来たりしてなんとか先に進めるので、そこは勘弁してくれ!というと、「あちらの神様と相談してみたんだけど・・・」とクリーナさん。
はいぃぃぃぃ?????
えっ?俺らの世界の神様とコンタクト取れるんですか?クリーナさん????
「えぇ・・・あちらの世界に『コンビニ アルテミス』を置かせていただいてるのも、あちらの神とこちらの神が業務提携しているからなんですよね」なんてにこにこしながら言うクリーナさんに、驚きが隠せない俺・・・
なんか知らないけど・・・それ聞いたら無性にむかついて来たぞ・・・
俺らがこんな大変な目にあってるのは、お前らのせいか!!!!!!!!!!!!!!!!!!




