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クリーンの神様とトイレ その3

そんな先生効果を目の前にした村の皆さん。


畑らしいものを持ってる方々は「うちもうちも!」とやってくるので、きちんと布を鼻と口に当て、本当に臭いので、周りに言ってからやってくださいね!と念を押した後、穴を掘り水を用意してから何件かの畑で同じ事をしたりしてもらったりしたんだ。


その中で、


・汚物を入れるところは石などで囲い、周りの土に影響がないようにしないと、使用後雑草で大変なことになる。


・あくまで糞尿のため、臭いの問題がある。使用する際は周りに声をかけたり、使用するための時間なども決めないとあとでトラブルの原因になるから、そこは周りとの話し合いで決めて欲しいという事。


・今撒いたものは、いろいろな生き物の糞尿であり、加熱処理発酵を経たものであるという事を理解認識してもらい、今後自分たちや家畜などの糞尿の再利用というものを少し考えてもらう。


など、思うところがあったものの、素人考えにしては成功だったのかな?と思ったんだ。


これをもっともっと広い地域で行えれば、クリーナさんの問題も少しは解決に近づけるかな?なんて思っていたら、「ありがとうありがとう!」とクリーナさん。


いや~ありがとうはこちらのほうですよ! おかげで、食料問題も解決に一歩踏み出せたので、あとは仕組み作りをしていけばいいのかな?


クリーナさんは定期的に天界?にある汚物をこちらに落としてくれるだけで良くして、例えその汚物がなくなってもこちらでトイレを作って、糞尿を貯めて発酵などさせる仕組みを作れば、作物を育てるのに必要な肥料作りは出来そうですからね。


「ではお礼に、私がその問題解決いたしましょうか?」なんて言ってクリーナさんがトイレについて聞いてくれたんだけど・・・俺、断っちゃったんだ・・・


たぶん、クリーナさんにお願いすれば、トイレに関する事・・・下水の問題や、山のスパリゾート化なんて朝飯前、村の区画整理なんてのもあっという間に出来ると思うんだけど、こう言うのは、住んでる人が自主的にやらないといけないって思うんだよね。


ただ、力の強いものに頼って生きてしまったら、いざと言うときに自分達が困るのが目に見えるんだよ。


それに神様ってさ、簡単に力を使って人の世界であれこれしちゃいけないんでしょ?そんな事したら神様の世界にいれなくなって、ひどい目にあうんでしょ?・・・


なにより、糞尿処理で精神ゴリゴリ削られてた貴女に、これ以上辛い想いはさせたくないんだよね・・・なんて言うと、「そうですか・・・」と残念がるクリーナさん。


こちらの事をいろいろ思ってくれる、その気持ちだけで充分ですよと言うと「本当にありがとうございました。ちょっと上司に報告してきます」と言い、移動式ドアを使って移動するクリーナさん。


そんな様子を見ながら、とりあえずほっとする俺を見て「クリーナさん、また強烈な臭いにならないといいんだけど・・・」とカミサン。


そうだね・・・一緒に風呂入った仲だもんね・・・


思ったら、今更なんだけど、俺、初混浴か?

しかも女性?女神様?すげぇ・・・って今更ながら思っちゃったんだ・・・ま、まぁ~そんな余裕最初はなかったんだけどね・・・


そう言えば、お風呂のほうはどうなってるのかな?なんて思ったんで、カミサンにお願いして移転の魔法を使ってもらって移動したんだけどさ、お風呂から出てきた皆さんが「本当に気持ち良かった・・・」「いい匂いがして、いつまでもいたいって思っちゃった」なんて感想を言っている中、村長さんだけが難しい顔をしてる。


で話を聞いてみたら・・・


「気のせいかもしれないけど・・・湧いているぬるま湯の量がどんどん増えている気がするんだよね・・・」と言っているので、誰も入ってないってことを確認して二人で入って見ると、確かに以前よりも沸いていて、あふれている・・・


このお風呂もどき。

体育館くらいの広さの空間の中に、何か所かお湯に浸かれる穴がある状態だけど、今はその体育館くらいの空間全体がぬるま湯に浸かってる状態で・・・


このままほっとくと、ぬるま湯の行き場がなくなって山も危なくなるかも・・・


まだまだ前の湯量だけだと思ったから、ゆっくり穴でも掘って、今いる体育館くらいの広さの場所を着衣で入れる混浴施設にして、その上か下に男女別の風呂を作って、更衣室を別々に作って行けばいいかな?なんて思ってただけに、こりゃ・・・やばいぞ・・・


下手に穴掘って、ぬるま湯どころか熱湯が出てきちゃったらシャレにならないし、湯の量がどれくらいかもわからないからどこにぬるま湯が行くかわからない。


しかも、どれだけ湯が出るかわからないから、専門家でも呼ばないと村が大変なことになる・・・本当にどうしよう・・・


とりあえず、周りの村人に「ここ危なくなるかも知れないから、人近づけないでもらって、場合によっては避難なんかも考えないといけないかも・・・」なんて言いかけたんだけど、村長が「ここは野郎衆の出番じゃないですか?」と言ってくれたので、言葉に甘えさせてもらったよ。


たぶん、すぐにどうこうってのはないと思うので、山を降りきった場所で民家のない場所に、一時的に沸いているぬるま湯を溜めておける場所を作り時間を稼ぐ。


ため池みたいなものになるのかな?とにかくこのまま溢れさせてしまうのを防ぐのが一番大事なんで、早速村長にお願いして野郎達に作業に取り掛かってもらえるようにお願いする。


ため池が出来、そちらにぬるま湯を流せるように状態になったら、大きなお風呂を作るために、紐と杭を使って大体の大きさを決めてから、紐に沿って少しずつ掘り進むことでお風呂の枠組みを作って行く。


枠組みが出来たら、、スライムさん達にところどころ溶かしてもらいながら底が滑らかになるようにしてもらい、一つの大きな桶のような形にして、そこにぬるま湯が溜まるようにしていく・・・


やっぱり計画性がないと、スパリゾートも駄目なのかな?トホホホ・・・


ま、まぁ・・・これで山が崩れてぬるま湯があふれて大変なことになるよりかは、ここで食い止めたほうが数倍ましだと思うので、今はこれで我慢するしかないよね・・・トホホホ・・・orz

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