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魔女祭り33 続くソテイリオの無双

ついに、ついに、次話ではエルヴィンさん活躍しそう!?


GW始まりましたね、皆様どうお過ごしでしょうか?


お礼を申し上げます。


評価ポイント、ブクマを頂いた方に本当に感謝しております。


励みになります、とても、とてもうれしいです。ありがとうございました。


それでは、また来週この時間でお会いしましょう^^




「あ あ あ・・・、いやぁ!!!」


「ひ 姫様!!!いかがされま  きゃっ・・・」


(な なんなの?この禍々しい感覚は・・・)


 突如悲鳴を上げてうずくまる王女のベアトリクスに下に近づこうとしたカミラもまた突然襲われた禍々しい空気に押しつぶされて自身もまた床に膝を着けてしまう。ここは王宮の王女の部屋で、つい、先程までエルヴィンに書いてもらった手帳を眺めながら楽しそうに談笑していたところであったのだが・・・。


「いやぁ!!!いやぁ!!!こ 怖い夢の声が聞こえるの!!!カミラ!カミラ!怖い!た 助けて!!!」


「ひ 姫様ぁ!!!お気を  た 確かに!!」


 カミラは、震える両手両足を床につけながら今にも這うようにしてベアトリクスの下へ近づくと気力を振り絞り彼女を抱き込む。


「カミラ!カミラ!!怖いの、怖いの!!」


 カミラの胸に縋るようにして泣きじゃくるベアトリクスをかろうじて支えながらカミラはベアトリクスを励ます。


「姫様、だ 大丈夫ですよ!エルヴィン様がこの館の内にいらっしゃるのですから!!」


「エ エル エルヴィン・・・」


「そうです。エルヴィン様が近くにいらっしゃいます。何も恐れることはございませんよ」


「エ エルヴィンが  近くに・・・」


「ええ、ですから怖い夢の声なんかに負けてはいけませんよ。私も傍にこうして居ます、エルヴィン様がきっと何とかしてくださいますから」


「うん・・・」


「姫様は、私と一緒にその怖い夢の声と戦いましょう!姫様そうです、エルヴィン様から見せてもらったお母様、グンヒルダ様のお顔を思い出してください!あの優しげな笑顔のお母様のお顔を」


「お お母様の顔・・・。うん、わ 私・・・がんばってみる」


 そう言ったベアトリクスの右手にはエルヴィンに署名させた手帳が握り締められている。


「それでこそ、姫様です。がんばった姫様のことをエルヴィン様は褒めてくれますよ、きっと」


(エルヴィン様、お助けください・・・)


 体を小刻みに震わしながらもがんばろうとしているベアトリクスを抱きしめながらカミラは自身をも勇気づけるようにそうつぶやくのであった・・・。








(あ あの人は・・・、そ そうだわ、思い出した・・・)


 晩餐会会場の大広間に続く扉近くに侍女が呆然とした表情で座り込んでいた。彼女の側には落としてしまったのか割れた食器や食事が散乱している。


(あの人は、私に灯篭に供える蝋燭を見せてくれと頼んできた・・・。そ それから  いやぁっ!!!)


 彼女は、その時の恐怖心を思い出したのか両手で顔を覆いながら肩を震わせ始めた。


 王宮の侍女であるユイーザは晩餐会会場と調理場との間を給仕のために忙しく駆け回ってるとその光景に出くわした。何故か見覚えのある濃紺の外套を身に纏った細身の男が血刀を持ちながらあろうことか王陛下の御前に立っていたのだ。その男はその後宮廷魔術師のホトの魔法によって捕らえられていたようだったが、やがて叫び声を上げるとユイーザは得体の知れない恐怖感に押し潰されるようにその場にへたり込んでしまった。それからどれくらい時間が経ったのか、ユイーザが頬に涙が流れているのに気づくと、彼女は今日の夕方の出来事を思い出したのであった。


(わ 私は・・・)


 何故か根拠のない罪悪感に囚われた彼女は両肩をしゃくりあげながら泣き始めてしまう・・・。


 顔を覆っていた両手の平から涙がこぼれ落ちそうになった時


「どうした?大丈夫か?」


「え?」


 掛けられた声に、びくりとしたようにユイーザは顔を上げると目線の先には優しげな表情を自分に向けている男の顔があった。


「怪我は・・・、うん、なさそうだな」


「あ はい」


「怖い思いをしたんだね、でも、もう大丈夫だよ安心して」


 そう言うと男は、ユイーザに手を伸ばすと彼女のカチューシャをずらさない様にそっと頭を撫でた。


「あ あの・・・」


 うまく話せないユイーザに微笑みながら、うんと頷くと男は身を起こし背中を彼女に見せると会場の間に入ろうとした。


(あの方は、確か・・・)


 ユイーザは鷹揚な感じがする男の後姿を見つめている・・・。







(な なんという魔力じゃ!!)


 宮廷魔術師のホトは自分の目の前の景色が、ガクンっと崩れるような錯覚を持ったが、一瞬で我に返るとすぐに右手に持つ魔法の杖を胸元の前に移動させ、素早く王の様子を覗う。


(陛下は御無事なようじゃな、さすがであられる・・・)


 ホトの視線の先には、気分を悪くしたのか蒼白な顔の皇后のアグネスを心配そうな表情で声を掛けている姿が見えた。


(それにしても、こ奴・・・)


 ホトが移した視線の先には、両腕を軽くほぐす様に動かすソティリオの姿があった。


(わしの拘束の魔法を解いたか・・・)


「いやあ、誠に我が尊師の魔力は凄まじい・・・。さすがの私も一瞬意識が飛んでしまいましたね」


 ソティリオは改めて周りの様子を覗うと自分を凝視するホトを見つけニヤリと笑う。


「これはこれはホト殿、あなたの拘束の魔法はご覧の通り解除されたようですね、クックックク」


「ならば、また魔法を掛け直すまでじゃ、ヅルーカイトゥン(拘束)!!」


 ホトは、ソティリオの笑いが終えぬ間に拘束の魔法を発動させる。


「ふむ」


 ソティリオは、小首をかしげると


「フライガヴ(解除)!!」


「な、なんだと!!」


「クックック、無駄ですよホト殿。今の私は尊師からの御助力であなたの魔法を無効化できる力を手にしてますからな、素晴らしい!本当に素晴らしい御力です!!!」


 また、一人で悦に入るソティリオだったが直ぐに表情を改めると


「しかしながら今晩の目的である、この場でハインリッヒ王陛下のお命を頂こうとするには少しばかり手間ですね」


 と、言いながら自分の前に立つアリスティッド卿とホトの二人を見ながら思案していたが、


「まあ、手ぶらで帰るというのも何ですから」


 ソティリオの目が凶悪さを漂わせ始める。


「せっかくですから、聖女殿をお土産としていただきましょうか、我が至高なる尊師の完全復活のための贄として」


 その言葉が終わるや否や、治療をしていた近衛騎士の近くにいたセシリアの側にあっと言う間に移動した。それを見た神官戦士のアルフィオがその巨体で遮ろうとセシリアとソティリオの間に入る。振り上げたアルフィオのメイスがソティリオに向けて降ろされそうになった時、アルフィオの巨体が一瞬固まりそしてその場に崩れ落ちるように倒れる。その場にはいつの間にか倒れていた近衛騎士の剣を持ったソティリオの姿があった。腹部を刺され、呻くアルフィオの姿に激高したもう一人の神官戦士のヴィオラが


「この、よくもアルフィオを!!!」


 素早くショートソードを両手で腰から抜いた彼女がソティリオに目にも止まらぬスピードで襲い掛かるがソティリオはヴィオラの切り込んだ左手を掴みねじ上げると持っている剣の柄の部分で彼女の喉元に突きを無表情に入れる。


「ゲフッ・・・」


 苦悶の表情で喉を押さえ片膝をついて蹲るヴィオラを傲然と見下ろしながらソティリオは口を開く。


「まだ、この二人は稽古が足らないようですね」


「アルフィオ、ヴィオラ!!!」


 二人が倒された気配を感じたのかセシリアが叫ぶ。


「さて、聖女セシリア、私と一緒に尊師の下へ参りましょうか、クックック、ア、ハッハッハ」


 酷薄そうな言葉と笑い声に身をすくませているセシリアの左腕を無造作にソティリオは掴む


「いや、離してください!!」


 セシリアの閉じられた瞳から恐怖のため涙がこぼれ落ちる。


 その時 


「おい、彼女から手を離せ」








 








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