36.イスカルド王国へ
翌日優達はイスカルド王国までの護衛依頼のため受付嬢に言われた場所に来ていた。
暫く待っていると優達の方へ見た事のある人が近づいて来た。優はどこかで見たことあるなとよく顔を見てみるとリーリスト王国の王都に行く時に盗賊に襲われているのを助けた商人のマーセルだった。
「おや?ユウさんとユーナスさんではありませんか」
「あぁ、1週間ぶりだな」
「そうですね。ここにユウさん達がいるということはもしかして今回の護衛依頼を受けてくださった冒険者とは」
「あぁ、俺達だな」
「そうでしたか。それは心強いですね。それにしても1人増えていますね」
「あぁ、この王都に来て知り合って仲間になったんだよ。名前はスピネルって言うんだ」
「そうでしたか。私はマーセルと申します。これからイスカルド王国までよろしくお願いします」
「うむ。こちらこそよろしくなのじゃ」
「それよりも、もう今から出発するのか?」
「えぇ。その予定です。荷馬車は違うところに置いているのでそこに行きましょうか」
「あぁ」
マーセルが来た道をまた戻って行ったので優達はついて行った。
優達はついて行っていると何やら見覚えのある道を通っていた。そしてマーセルが足を止めるとそこは優達も使っていた宿に着いたのだった。
「もしかしてここに泊まってたのか?」
「はい。あの後ユウさん達と別れた後たまたまここを見つけまして。荷馬車も置いていいという事だったので」
「なるほどな。実はな俺達もここに泊まってたんだよ」
「え?そうなんですか?」
「あぁ。1週間もいてよく鉢合わせしなかったな」
その後はマーセルが宿の中に入っていき店員に挨拶をした。そしてマーセルが御者台に座り馬を走らせ優達は横を歩いて門までいった。
外に出る時にマーセルが兵士に挨拶をして出た。マーセルは優達に馬車に乗ってくださいと言い最初は断ったが結局乗ることにした。
優がマーセルにイスカルドの王都までどのくらいで着くか聞いてみると2週間かかるらしい。なので、途中で村や街無ければ野営をしながらゆっくりイスカルド王国まで行くことになった。
1日目は魔物などには遭遇しなかった。そして今回は野営になったので優は異空間ボックスからテントを出して張り、マーセルにテントのことを聞いたら野営する時は荷馬車の中で寝泊まりをするとの事だった。
夕食はユーナが作り置きしておいた料理を異空間ボックスから取り出してそれを食べることにした。異空間ボックス内は時間が止まっているので温かいままとなっている。
もちろんマーセルにも分けてた。そしてマーセルは食べた時に温かいことに驚いていたので会う前に屋台で買っておいたと適当に言っておいた。
実は初めてあった時にもユーナの料理を出したがあの時は元から少し冷えていたので少し温めてから食事を分けたのだった。
そして野営をする時の見張りの話になったが優が朝まで見張りをすると言うとマーセルがそれを止めていたが優は徹夜には慣れているから大丈夫だと説得をすると渋々ではあったが分かってもらえた。
そうか、確かあの時は俺が1人で見張りをしたのを知らないのか。あの時外にユーナもいたからな。
因みにユーナとネルもそれなら起きておくと言っていたが今回は遠慮してもらった。遠慮してもらったのに理由はないが。
とくに問題も起きること無く朝を迎えた。朝になりマーセルが起きる前に焚き火をして異空間ボックスから取り出したとバレないように異空間ボックスから食べ物を取り出して朝食の準備をした。準備をしている時にユーナとネルが起きて来た。その後すぐにマーセルも起きて来て、朝食を見た時にはびっくりしたていたが焚き火していたお陰で先程作ったと勘違いをして異空間ボックスから出したとバレずにすんだ。
マーセルさん異空間ボックスのことをアイテムボックスだと思っているからな。
それからはたまに魔物などは出たが村や街等を泊まったり野営をしたり大問題は起きずに順調に進ん行った。現在マーセルは気づいていないがこれまた前方の方で何やら襲われているのを優の察知していた。
また、テンプレだな。マーセルさんの時と全く一緒だな。まぁちゃんとこの目で確認してくるか。
「マーセルちょっといいか?」
「どうしました?」
「いやーな、どうやら前方の方で誰か襲われているみたいなんだ。見えているわけじゃないから何とも言えないんだが。ちょっと確認してきていいか?」
「え?ほ、本当ですか?そ、それなら助けてあげてください!」
「そう言って貰えて助かるよ。ユーナ、ネル、俺はちょっと確認してくるから俺の代わりに護衛を頼んだ」
「わかったわ」
「うむ。ここは任せるのじゃ」
「それじゃ、行ってくる」
そして、優は飛行を使って飛び上がり襲われているであろう場所まで急いで向かった。
優が飛んで消えたあとマーセルはポカーンとしていた。が、襲われていることを思い出して急いで馬を走らせた。
???side
あの国は本当にどうかしてます。なぜ戦争を好むのでしょうか?戦争なんていいことなど何一つないと言うのに。しかも、なんですかあの国の王子はっ!「おぉ、美しい!お前を私の妾してあげよう!そうすればあなたの国には攻めないことを誓いましょう。さぁ、どうしますか?私の妾になるかそれとも国を滅ぼすか」ってなんですか!不快です。まぁ、もちろん断りましたけどね!はぁ、でも戦争を回避するのは無理でしたか。ん?何やら外が騒がしいですね。なんでしょう?
外が騒がしいと思い馬車の中から覗いてみると、騎士達が武器を持って数十人の男達と対峙をしていて既に何人かの騎士が血を流して倒れていた。
騎士の中には女性もいてその女性騎士と男が何やら言い争い?をしていた。
「へっへっへ、その馬車に乗っているのは王女なんだって?そいつをこっちに寄越しな」
「ふざけるな!それに、なぜ貴様たち盗賊がそんな事を知っている!」
「さぁなんでだろうな。まぁいいさそっちは残り5人こっちには残り20人もいるんだ。そちらさんに勝ち目なんてねぇんだよ。てめぇらやっちまえ!」
「「「「「おぉぉぉぉ」」」」」
「お前達意地でも姫様を守って見せろ!」
「「「「「「おぉぉぉ!」」」」」」
ど、どうしましょう。このままではユーリが、ユーリ達が殺られてしまいます。誰か助けてください。お願いします。神様。
ドーーーーーーーーンッ!
するとすごい音が鳴った。外を見てみると騎士達と盗賊たちの間で土煙を上げていた。土煙が晴れるとそこに居たのは青年だった。




