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魔法×テクノロジー!?未来異世界コンチェルト(銃が普及した未来異世界。それでも魔法は廃れず、勇者は今日も魔王討伐へ向かう。)  作者: 紫沐時


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神なる者、降臨!?④

「これからどうする?」と崢拓が尋ねた。


「分からない」


 沢恩はそう答えた。


 ……


「早く……目を覚ましてよ……」


 サリスはその場に座り込み、崩れ落ちるように誰かを見つめていた。


 ……


 水位はあっという間に四人の足元まで迫ってくる。


「なあ、おかしくないか?」


 沢恩が口を開いた。


「もうずっと一般人を見かけてない。この状況なら、みんなどうやって生き延びてるんだ?」


「……」


 誰も答えられなかった。


「ギィィィッ!」


 翼が不気味な音を立てる。


 翼の隙間に並ぶ無数の眼球から、赤い光弾が不規則な軌道を描いて四人へ襲いかかった。


「ふんっ!」


 サリスが防御魔法を展開する。


 透明な障壁へ光弾が当たり、水面へ小石を投げ込んだような波紋が広がった。


 その隙に三人も反撃へ移る。


 魔法と銃弾が次々と悪魔の全身へ叩き込まれた。


 攻撃が効いたのか。


 悪魔はゆっくりとその場を離れ、再び空へ戻って攻撃を続ける。


 四人も少しずつ上へと移動していった。


「待って、見て!」


 サリスが空を指差す。


 悪魔は空中で高速回転していた。


 そして――


「!!!」


 まるで空飛ぶ円盤のような勢いで四人へ突っ込んでくる。


「ガラァァン!!」


 建物が砕け散る轟音が響いた。


 時間が止まったような感覚。


 四人はゆっくりと落下していく。


 その下には、泡立ちながら煮えたぎる熱湯。


「……?」


 沢恩は違和感を覚えた。


(水面は、さっき立っていた高さまで来ていたはずなのに……)


 目の前の熱湯を見つめながら、思考は真っ白になる。


「どうしよう! 一度にみんなは支えられない!」


 サリスが叫ぶ。


 ――ドンッ!


 沢恩は地面へ叩きつけられた。


 耳鳴りが止まらない。


 視界もしばらくぼやける。


 必死に身体を起こすと、自分は瓦礫の上へ倒れていた。


「大丈夫!?」


 ササス・サスサが駆け寄る。


「俺は平気だ」


 沢恩が答える。


 崢拓も立ち上がっていた。


「サリス?」


 沢恩は倒れているサリスへ駆け寄り、慌ててしゃがみ込む。


 その瞬間。


 サリスが沢恩の腕を掴み、小さく呟いた。


「……偽物」


「……!」


 沢恩は思わず息を呑む。


 しかし次の瞬間には、何も起きていなかった。


 悪魔は依然として太陽を覆っている。


「これを使うしかない!」


 ササス・サスサは険しい表情でロケットランチャーを担ぐ。


 引き金を引く。


 黒煙を引きながらロケット弾が悪魔へ一直線に飛んでいった。


 爆煙の中で、悪魔の眼がゆっくり閉じる。


 サリスも意識を取り戻した。


 四人は再び総攻撃を開始する。


「Huge Fireball、Attack!」


 無数の炎が銃口へ集束し、一つの巨大な火球となって悪魔へ放たれる。


 ――ドォォォン!!


 ついに悪魔の内部から爆発音が響いた。


 続いて翼が次々と爆散していく。


 そして。


 悪魔は完全に消滅した。


「勝っちゃった!?」


 ササス・サスサが驚きの声を上げる。


「本当に勝てたのか!?」


 崢拓も信じられない様子だった。


「生き残れたのか……」


 沢恩は思わず呟く。


 やがて水位は急速に下がり始める。


 雨も止んだ。


「――というわけで、俺たちはあの悪魔を倒して、この場所を救ったんだ」


 沢恩がサリスへそう語る。


「……?」


 その瞬間。


 沢恩は強い違和感を覚えた。


(俺は……)


(さっきからずっと、この出来事をサリスへ話している記憶を体験していたのか?)


 心の中でそう呟く。


「どうしたの、沢恩? あっ、また雨が降りそう。先に帰ろ?」


 サリスは何事もないように言った。


(違う)


(この瞬間……最初にも経験したじゃないか!)


(絶対におかしい!!)


 その瞬間だった。


「!」


 一つの手がサリスの頭を掴む。


 サリスは操り人形のように力なく項垂れ、瞳から光が消えた。


 そして――


 その身体から、未来の姿をしたサリスがゆっくりと姿を現す。


 成熟した表情のまま、真っ直ぐ沢恩を見つめていた。


「…………」


 沢恩の瞳が大きく揺れる。


 頭が追いつかない。


「はぁ……はぁ……」


 沢恩は激しく息を切らしていた。

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