表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界召喚された双子、田舎と同じくスローライフ始めます!~料理人と錬金術師になっちゃいました~  作者: 京野きょう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/8

第8話・SEARCH!異世界ではじめてのおつかい。

俺達はギルドの掲示板の前で悩んでいた。


「うーん、そもそも依頼があんま残ってねぇな」


昼過ぎともなれば、おつかい程度の物しか残ってないのは当然か。


「薬草採取とかドブさらいみたいなのしかねーな」

「それでいいんじゃない?どの道、何も知らない私達にとっては、薬草採取ですら難しいと思うけど」

「確かになー」


モンスター討伐でも誰かの護衛でもない、薬草を集めるだけの依頼。

報酬も控えめで、派手さは皆無。


せっかくなら冒頭ぽいことをしたい!

が、俺達は戦えない。

必然的に現状では雑用しか手が出せないわけで。


「私、野草取り得意よ?」

「知ってるけどさ。もっとかっこいいのやりたいよなー」

「何も知らないのに、無茶なんて出来ないわよ」


俺が色んな依頼書を見ている横で、華蓮は一枚の依頼書をじっと見ている。


「これなんかいいんじゃないかしら」

「Fランクのミンミン草の採取。定番の回復薬に使うやつかな」


報酬は銀貨2枚……しょっぱい金額。

でも何もしないよりマシだし、俺らのレベル的にも仕方ないんだろう。


「でもどこに生えてるのかしら?」

「こんだけ安いとなると、どこにでもあるんじゃないか?」

「そうね……。聞いてみましょう」


カウンターにいる受付嬢に話しかけ、掲示板を指指しながら聞いてみる。


「すんません、あのミンミン草ってどこで採取出来るんですか?」

「ミンミン草を始め、薬草類は比較的どこでも採取出来ますよ!」

「例えば、街を出たすぐの草原でもですか?」

「はい!もちろん薬草によっては、特定の場所にしか生えないとかもありますが……」

「なるほど」

「Fランクの採取依頼に関しては、難しいことはないと思いますよ!」


初心者用のクエストってことなんだろうな。


「街のすぐそばの草原なら危険度はほぼないよな」

「ルーグさんがいたとはいえ、街まで危険なモンスターもいなかったわ」

「決まりだな!」


壁に貼られた依頼書を取り、受付嬢へ渡す。

いよいよ冒頭が始まる。

ここまで長かったなぁ……。


「こちらですね!ではミンミン草10本を採取して、こちらにお持ちください」

「ちなみになんすけど……。多く採取して買い取ってもらったりとかは出来るんすか?」

「おっ、抜け目ないですねぇ~!」

「へへっ!」

「でも残念ですが、それは出来ません!」


なにぃ!?


「ミンミン草自体、在庫は豊富にあるんです。なので依頼以外の買取は不可、または買い叩かれちゃうんです」

「ちぇ、そんな上手くはいかないか……」

「ふふっ。でもカレンさんは錬金術師になったんですから、その分を確保しておくのもいいと思います!」


そーいやそうだった。

それなら多めに採取しておくに越したことないな。


「頑張って下さいね!それではいくつかの注意点を」


受付嬢は、依頼書に何かを書きながら続ける。


「基本的には依頼終了報告をしたのち、報酬をお渡しして終了となります。

依頼によっては完了後に聞き取りなどをしますけどね」


そう言うとペンを置き、こっちを真っ直ぐみて受付嬢が口を開く。


「それと……大事なことですが、期日は必ず守ってください」

「了解っす!」

「理由はどうであれ、期日を守れないと信用問題に関わります。

冒険者にとって、信用は命の次に大事なものとなりますからね。

依頼を斡旋出来なくなったり、最悪登録抹消なども有り得ます。

何かありましたら、必ず相談してくださいね」


異世界人の俺らは、信用をなくすわけにはいかない。

例え薬草採取でも気を抜かないようしなければ。


「もちろん命一番ですので、ご無理だけはしないでくださいね!」


俺と華蓮は顔を見合せ、小さく頷く。


「分かりました!」


そう答えると、受付嬢がにっこりと笑ってくれた。




「よっし、準備万端!」

「私も大丈夫。行きましょうか」


あの後、ポーションやナイフを購入。

念には念を入れたってわけだ。

……しかし依頼とはいえ、ポーションの材料取りいくのに、ポーションを買うのは本末転倒な気がする。



草原に入り、草木が生い茂る方へ向かっていると、華蓮がふと疑問を口にした。


「そういえば、レベルを上げるためには何をすればいいの?」

「そうだなぁ。ゲームだと敵を倒す、アイテムを作る、クエスト完了すると経験値が貰える。その辺がレベル上げのほとんどだな」

「なるほど。この依頼も経験値が貰えるのかしら?」

「いやーどうだろうな。金もらえるのと、ギルド独自の冒険者ランクが上がるくらいじゃないか?」

「ふーん、そういうものなのね」


確かにその辺は曖昧だったなぁ。


「後で受付嬢さんに聞いてみっか。……と、この辺か?」

「探してみましょ」



ガサゴソ…………



草花をかき分けつつ探すこと数分。

薬草10本なんて簡単だろ!と思ってたけど、これがなかなかに見つからない。


「あった!これね!」

「それだー!!」


ついに華蓮が見つけ、珍しくテンション高めに草を掲げて叫ぶ。

俺も釣られて叫んでしまった。


「ね、なんかちょっと楽しいわね!」

「宝探しみてーだよな!」


1本見つかったおかげで、一気にモチベーションが上がりまくった俺達。

実物を見たおかげか、その後は時間も掛からず、依頼分の採取はあっさり終わった。



「っあー!腰がいてぇ!」

「ジジくさいわね……と言いたいところだけど、中腰キープは結構しんどいわね」

「だよなー。うーん、依頼の分は終わったし戻るか?」

「でも錬金術に使うかもしれないんでしょ?二度手間になるよりもう少し探しましょ」

「へーへー」


次の依頼もどうせ採取になるだろうし、やる気があるうちに余分に持っとくのも悪くない。

……とはいえ、正直俺はだいぶ飽きていた。


そして、ふと思い付く。


「そういや、俺のスキル……《ステータスオープン》!」


タグを握り、ステータス画面を開く。

華蓮が「どうしたの?」と言いながら、画面を覗き込んできた。


「いやさ、スキル詳細までは見てなかったんだけど……これ《素材解析(マテリアルスキャン)》」


そのスキルを指差し、そのままタッチする。

するとスキル説明が書かれたウィンドウが新たに表示された。


「わ、すごい」

「な、すげーよな!じゃなくて!」

「???」

「これ!《素材解析(マテリアルスキャン)》ってやつ」


─────────────────

素材解析(マテリアルスキャン)

食材や調味料の成分、代替素材が分かる。

─────────────────


代替素材ってのが、いまいちピンとこねぇけど……。


「これ使えばさ、他の薬草も分かるんじゃないか?」

「あ、なるほどね」


「他に有用な薬草があっも、今の俺らじゃスルーしてる可能性あるだろ?」

「……一理あるわね」

「よし、とりあえず試しにこいつ解析してみっか!」



スキルの使い方は知らない。

しかし!数多の異世界物を見てきた俺に死角などない!


両手でミンミン草を持ち、スキル名を叫ぶ。

……叫ばなくてもいいとは思う。


「《素材解析(マテリアルスキャン)》!」


────────────────

ミンミン草/ミント

癒し効果のスースーする草。

回復薬の材料。通称、回復草。

どこにでも生えている。

────────────────


「うおお!でたでた!」

「……これミントって書いてあるけど、これが代替素材ってことなのかしら?」

「あ、ホントだ」


華蓮がミンミン草の匂いを嗅ぐ。


「やっぱりミントっぽい匂いする」

「おぉ……ってことは、チョコミントアイスが作れるってことか?」

「そうだけど、もっといい例えなかったの?」



代替素材って、俺達の世界の素材の代わりになるってことか。

……けっこー便利じゃね?



「調合だけじゃなくてさ、料理にも使えるってことだよな?」

「……創太、もしかして楽しくなってきた?」

「……バレた?」


気付けば、さっきまでの退屈さは消えていて、

次は何を試そうかと、わくわくしてる俺がいた。


読んで頂きありがとうございます!

応援して頂けると励みになります。

次回更新:2/6

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ