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俺たち双子は、世界を救わない。 ~料理人と錬金術師の異世界スローライフ~  作者: 京野きょう


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第39話・TRIAL!異世界の新メニュー開発中

「さーて、この肉どうしようか」


 ギルドに呼び出された翌日。

 俺達の目の前には、ででーん! とでかい肉の塊があった。


 前にルーグさんに貰った魔獣肉とは違う種類らしい。

 つっても、生肉の状態じゃ分かんねぇ。

 華蓮は肉の塊をじーっと見つめているが、多分早く食べたいだけだろう。


「んじゃまあ、とりあえず焼いてみっか?」

「うん、食べたい……!」


 見た目は豚肉っぽいんだけどなぁ。

 肉を切り出し、包丁の背で軽く叩いて塩を振る。

 そーしーてー。熱したフライパンに投下!


 じゅうううう。


 あー、もうお腹空いてきた。

 華蓮なんか今にも涎が垂れそうなくらい顔してるし。


「ポークステーキみたいな匂い?」

「でも焼肉みたいな匂いもしねぇ?」

「絶対美味しいわよ、このお肉……!」


 裏面もしっかり焼き目を付けてっと。

 牛肉ならレアでもいけるけど、魔獣肉は分かんねぇもんなぁ。

 レアで食ってみたいけど、冒険する勇気はまだない。


「よし、肉汁も透明だしもう食えるだろ」

「早く早く!」

「待て待て!」


 一切れサイズに切って皿に乗せる。

 とりあえず味見だからソースはなし!


「食おーぜ!」

「いただきます!」


 ぱくっ。

 もぐもぐもぐもぐ……もぐ……?


「臭みは前のと似たり寄ったりだけど……」

「だいぶ硬いわね……なかなか、もぐ、飲み込めないわ」

「これだけ硬いと、また煮込む方向が無難かもなぁ」

「ビーフシチュー美味しいものね!」


 まぁ美味いけどさ。


「ただトマトソースを使うってなるとなぁ」

「トマト煮込みでいいんじゃない?」

「確かにトマト煮込みやってる店はまだなさそうだよな」


 ただトマトソースが有名になったのはいいことだけど、そればっかりもなぁ。


「まー、考えてるよりやってみっかー!」




 煮込むこと数時間──


「そろそろ良いんじゃない……? お腹減ったわ……」

「この匂いたまんねーよなぁ」

「分かってるなら早くしてよ……」

「わ、分かったって……!」


 トマトの匂いが部屋に充満していくほど、華蓮の凶暴性も上がっていった。

 腹が減るとこれだから……。

 

 皿に肉とトマトスープを盛り付けて、横にはカットしたバケットを添える。


「ほら、飯だぞ試食だぞ!」

「うぅ、いただきます……」


 お、肉は柔らかいっぽい。


「美味しいけど……パサパサ……?」

「前の魔獣肉はトロットロだったのになぁ。煮込みすぎた……?」

「トータルの時間で言えば前の方が煮込んでた気がするけど……」


 不味いわけじゃないけど、求めてたのはコレじゃない感が。


「旨みは凄く感じるのよね」

「んー、煮込み過ぎたのか、煮込みに適してないのかって感じだな」

「でも焼いただけじゃ硬かったし……」

「ヨーグルトはこの世界にないし、華蓮も大量生産出来るわけじゃねーしなぁ」

「それよね……。ヨーグルトって作れないのかしら」

「俺もネットとかテレビで軽く見た知識しかないからなぁ……」


 パンは種菌使って作ってるんだろうし、ヨーグルトがいけないこともないだろうけど……。

 今回そこまでの時間もないしなぁ。


「うし! 今回はヨーグルト使わず上手いこと調理してみる!」

「出来るの?」

「任せろ!」





 ──翌日

 ギルドマスターと副マスターを自宅に呼んで、新メニューのお披露目をすることになった。


「もう完成したのか?」

「バッチリっす!」

「数日掛かるかと思っていたのですが──」


 煮込みを食べた時は、俺もそう思ってたけど……。


「まぁ、食ってみてください!」

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