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第八層 episode.9

失踪したと思ったな?あれは嘘だ(1敗)

まだ書きます。書かせてください。

「俺はショウマ。軍人だ」


「私は…エルです」


「どこかで聞き覚えのある自己紹介だな。そう…確かノートに名前を書いたらその人間が…」


「やめとけコイツらに分かりやしねぇよ。というか、一体何年前の作品の話をしてるんだか…」


 大柄な男がノクスと呼ばれたフードの男を小突いて小言を垂れる。


「…?」


「俺はロック。こいつのお目付役兼この傭兵団の副団長だ。んで、コイツが俺の相棒のマシンガンだ」


 大柄の男はロックというらしい。

 筋骨隆々で身長が180はありそうだ。

 無精髭に肩に担いだゴツい銃がトレードマークらしい。


「じゃあ団長は…」


 ノクスの方を見ると彼は気まずそうな表情を浮かべていた。


「そう、俺になるわけだ。とは言え俺はフラフラ色んなところをほっつき歩いているからほぼほぼロックが団の仕事は全部やってる」


 そういうことか…。


「ちったぁお前も仕事をやってくれると助かるんだが…」


「俺にはそういうの向いてないから無理だ。お前は気が効くだろ」


 ノクスはロックの型をポンポンと叩く。

 随分と仲が良さそうだ。信頼しているのが他人の自分でも分かる。


「全く…」


「とにかくだ、テメェらが襲われた理由は分からんでもないが…まあ今は知らなくていい。取り敢えずまずお前らがやるべきは身分証明書だ」


 ノクスは机の上に幾つかのカードを放り出す。

 そのカードには幾つかの個人情報と顔写真が記載されている。どうやら彼とロックの身分証明証みたいだ。なぜノクスがロックの分も持っているのだろうか…。

 しかし、こんな身分証は上層に居る時は見たことがない。


「身分証明書?俺が上層に居た時は身分証明書なんて…」


「最近出来たんだ。ヒューマノイドが多くなりすぎたから人間とヒューマノイド。あとは国家への貢献度で上層に住める人間と下層にしか住めない人間を分たんだとよ。今は10等級で人間が管理されている。下から7等級まではヒューマノイドで6等級から上が人間だ」


「なるほど…」


「そしてこのカードを作って都市に入るワケだ。基本的に避難民は6等級で登録できるが…まあお前らは検問を潜ろうとしただけで基本アウトだ」


「なんでだ?」


「最下層のゲートを破壊した人類の英雄様と人工天使が1人…分かるやつが見たら一発で分かる」


「人工天使…」


 エルが小さな声で呟く。

 天使…?確かに彼女は天使のような翼を出した事があるが…。

 彼女がヒューマノイドなのは知っているが、天使とは一体どういう意味なのか。


「おっとすまない嬢ちゃん。別に他意はないんだ。

あと、お前は人工天使について詳しく聞きたそうだが、一旦話を進めるぞ。今は督戦がきっちり見張っていてお前とこの都市にいる人工天使を探している。なんでかは知らんがな。そこでだ、お前、上層に行きたいんだろ。お前の今の家は第15層の特別保護地区にある。お前の最後の家族の姉もその家にいる」


「姉…?」


 確かに俺には最後の家族である姉がいるが…。

 なぜコイツはそのことまで知っている…?


「おいおい自分の最後の身内を忘れちまったのか?」


「…覚えているが、お前がなんでそこまでのことを知っている?」


「人類の英雄様とありゃ、毎日毎日ニュースで流れててたからみんな知ってるもんさ。人類の英雄の最後の家族である姉はその帰りを待ち侘びている!ってな。プロパガンダの一部にされちまって可哀想に。んで、特別地区は最上階の15層にある、1等級国民のさらに上澄しか住めない居住地だ。そう簡単には入れない。そこでだ」


「お前、俺たちの団に入れ。そんで仕事をいくつかこなしてくれたら偽造パスを作ってやる。俺の仲間に詳しいやつが居るんだ。そしたらお前も姉に会える。俺は労働力が手に入る。一石二鳥ってわけよ」


 いきなりそんなことを言われて分かったと言えるわけがない…。だが、どうやら頼る以外の選択肢はないみたいだ。


「…嘘じゃないだろうな?」


「ほんとだって。あ、もちろん嬢ちゃんの分も作ってもらうように伝えておく。嬢ちゃんの分は特別にコイツの分が出来次第一緒に発行してやる」


「…分かった。取り敢えず、その取引に応じる」


「そう来なきゃな。じゃ、よろしくショウマくん」


「…よろしく」


 差し出されたノクスの手を渋々握り返した。




次は一体いつ投稿になるんですかねぇ…

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