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あとがき

 この体験談は当初、書きたいと思うものではなかった。初めの内はそもそも何を書けば良いのかわからなかったし、教習所に通っていた時の記憶なんてさっさと忘れてしまいたかった。それでもこうして投稿するようになったのは、僕のように車嫌いで誰かと話すのも苦手な人の道標になればと思ったから。勿論、そんな高尚な気持だけで書き続けていた訳ではなく、教官にクソミソに言われたことを完全に忘れるのが癪だったからというのもある。

 教習所に通うのはとにかく苦痛だった。スクールバスに乗ればバスの運転手さんと話さないといけないし、技能教習では当然教官を無視する訳にもいかない。ただ話を聞いていれば終わる学科教習はともかく、技能教習では大嫌いな車を運転しつつ、やたらいびってくる教官と苦手な会話をしなければならないのだから、楽しい筈がない(基本『はいはい』言っていれば良いだけだが)。2段階に入ってからも、このまま最後まで苦しい状態から変わることなく卒業するのかなとか思ってた。幸いそうはならなかったが。

 教官のAさんは本当に良い人だった。教習中にアドバイスしてくれるのは勿論、こちらが話している時はきちんと顔を向けてくれたし、技能教習のない日に挨拶してくれたこともあった。だからといって、親切過ぎる訳ではなく、助言はあくまでも手こずっている時にだけ。会話も自然で指名欲しさに媚びてくるような人ではなかった。2段階で補講になった時はすごくショックだったし、複数教習や卒業検定の時に他の教習生を見てからは『みんな俺より下手くそじゃん』とか思ったけど、下手なまま追い出されるような形で卒業するよりも、きちんと運転できるようになってから卒業できたほうが良いに決まっている。Aさんは僕が未熟なまま先に進ませることもできた筈だ。でも、それをしないでしっかり基礎を身につけさせてくれた。そういったところも僕はAさんに感謝している。

 教習所に通い始めて驚いたのは、挨拶とか返事とかをしない奴の多さ。『こいつらのほうがコミュ障なんじゃないの?』と錯覚するくらい、してもらって当然みたいな無言の奴が多かった。その全てを記載する気はないが、特に酷いと思った話を紹介する。

 ある日、学科教習を受けた後、次の時限の学科は受けたことがあったので、途中で帰ることにした。その際、教室を出る前に、他の人が通る時に邪魔にならないよう座っていた椅子をしまったのだが、なんか視線を感じて振り返ったところ、背後にぼけーっと突っ立っている男の子がいた。どうやらその席に座りたかったらしいのだが、なら言えよってすげえ思った。無言で背後に立たれるとか怖いっつーの。

 あと気遣いの欠片も無い奴も多かった。試験場で行列作って通路やエレベーター前を塞いでたのもそうだし、2段階の効果測定を受けにいった時に教官が『卒検前の人は近くに集まって』と言ったにもかかわらず、1段階の『仮免前の連中』が周りを囲んでいたりとか。お前らみたいな譲れない人間は運転しなくて良いって思ったね。

 極力人を悪く言うような話は載せたくなかったのだけど、僕が車を嫌う要因の一つに、この手の身勝手な人間の存在が挙げられるので、そういった話を紹介した。ただ、不快な気持にさせてしまったのであれば申し訳ない。

 愚痴はこの辺にして、再び教習所の話に戻す。

 端折ってしまったけれども、坂道発進に関しては最初こそ上手くいったが、ちょいちょい失敗もあった。初回であっさりできてしまったばかりに、わざわざ手順を復習することがなかった。それ故に、時が経つにつれて微妙に間違ったやり方が身に付いてしまい、2段階で何度も失敗する事態に。

 狭路に関しては一度感覚掴んでからはすいすい通れるようになった。但し、2段階に入ってからは車両感覚が曖昧になり、方向変換で何度も縁石に乗り上げてしまった。

 細かく書かなかったが、発進からの加速は卒業検定を受ける頃にはすっかり慣れていた。僕は1段階の時からアクセルペダルの踏みが甘かったので、スムーズに加速できなかったのはその所為のようだ。

 これで大体端折った話は紹介できたかな。

 それでは少し後日談を。

 前の話で、僕が尊敬する人からメールの返事は来ていなかったと記載した。その後はもう返事は諦めて受信ボックスは見ないようにしていた。しかし、この話を締める際にもう一度見てみようと思い、恐る恐る受信ボックスを覗いたところ、その人から返事が来ていた。返信メールの内容からは、決して僕を嫌悪しているようには見えなかった。なので、僕はその人に自分が運転免許を取ったことを報告することができた。こうして、兼ねてからの夢は叶えられた。僕の運転免許取得までの話もこれにて終わりだ。

 最後に、この体験談を投稿することで、批難中傷を受けることを覚悟していましたが、少なくとも連載中にそのようなことはなく、心底ほっとしていますw

 何度も書くのをやめようと思ったり、2段階は省略してしまおうかと思ったこともありましたが、ここまで頑張れたのはブックマークに登録してくれた方のお陰です。ずっと励みになっていました。

 そして、ここまで読んでくれた皆様、拙い文章に付き合っていただき、本当にありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言] 今まさに僕も全く同じ状況です。非常に参考になりました。感謝です!
[良い点] 初めまして。 幼稚園へ通う子供が二人いる、アラフォーのおばさんです。 私も作者様と同じく、人見知りでコミュニケーションが苦手、緊張しいで、すぐに頭が真っ白になってしまいます。 恥ずかし…
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