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第二話【ひきこさん】

「異能発動…」

氷室「やっぱり『条件』付きか。」

南雲「すみません…。」

氷室「全然大丈夫、逆に無条件の方がおかしいよ、この学校には生徒会以外にも

『異能持ち』が居るんだけど…まぁボランティアで危ない事はできないからね…

分かったよ、その『条件』飲むよ、他のメンバーには…」

月島「私から話しておきます。」

氷室「おう、頼む。」

  

 その時百合川がドアを開けた、後ろには見慣れない女性が居た。

百合川「依頼人連れてきたよー。」

依頼人「『立花 葵』です、ここだったら解決できると聞いて。」

  立花と名乗る女性は茶髪のロングで大人しそうな性格の人に見えた。

月島「立花さんですね、こちらにどうぞ。」

  月島は椅子とお茶を用意した。

氷室「それで依頼って?」

立花「はい、『ひきこさん』って知ってますか?」

  

  『ひきこさん』とは、人間の小学生を狙う怪異。雨の日に現れるとされていて

  白いボロボロの着物を着ていて、ひきこさんの目はつり上がり、口は耳元まで

  裂けていて、子供を捕らえて肉塊になるまで引きずり回し、決まった場所に

  放置する。『ひきこさん』は「妬みによる他生徒からのいじめ」によって自殺して

  怪異になったとされてる。「噂」なのか「元々人間」だったのか分からない。


百合川「そのひきこさんによって立花さんの近所の小学生の女の子が亡くなったのよ、肉塊になってね。」

立花「はい、あの子はいじめなんてしない子ですから恐らく見てしまっただけで…。」

南雲「成る程、でも聞いた感じ『ルール』は『小学生に見られたら』っぽいよね、

被害者は全員小学生だし…かと言って小学生を囮にする訳には…。」

百合川「それに関して方法があるわ、私が小学生のフリをすればいいのよ

『ひきこさん』が勘違いした所を私が『弱点を作る』わ。」

  

 氷室がボソッと呟いた。

「高校生が小学生はキツイだろ。」

  百合川の耳には聞こえていた

「(ピキッ)アラサーの高校生に言われたくないわ!」

  百合川の拳骨が氷室の脳天に下りた。


月島「まぁまぁ落ち着いて、それに『ルール』は他にもあるよ。」

南雲「『雨の日』だね、明日雨予報だよ。」

百合川「じゃあ決まり!明日またここに集合ね!雛森には私から伝えとく!」

 

  翌日。放課後、生徒会室。


百合川「じゃ~ん!どう?似合ってる?」

  そこには赤いランドセルを背負って黄色い帽子を被った、小学生(笑)

  が居た。

氷室「おー、精神年齢だけ見れば小学生だな」

  再び拳骨、氷室は学習しなかった。

雛森「事情は聞いた、無理はするなよ、無理だと思ったら呼べ。」

百合川「了解。」

  

 二手に別れた百合川と透明化の雛森。そして南雲、氷室、月島は遠くで待機。


百合川「うーん…いないなぁ、周りの視線が痛…あれ?人がいない。雨だから?」

  その時だった、周りが暗くなった…『領域』の合図だ。

百合川「来た…『ひきこさんの領域』。」

  何かを引きずる音、そして現れた…六月十五日、ひきこさん顕現。

ひきこさん「ミ タ ナ」

  

  先手を打ったのは百合川だった。

「異能発動…強制弱点ウィークポイント

  百合川がひきこさんの右肩に弱点を作った。

  後手ひきこさん、領域のルールで相手は小学生ではないが雨の日の為

  自分にバフをかける事に成功、ひきこさんは百合川を引きずり込もうとしてる

  が、一つ致命的な勘違いをしてしまった、相手は一人じゃない。

  雛森はもう異能を発動してる、雛森ひきこさんの右肩に印を作ることに成功。

  ひきこさんが振り返った時には雛森と百合川は撤退してきた。


ひきこさん「ニ ガ サ ナ イ」

「ニガサナイニガサナイニガサナイニガサナイニガサナイニガサナイ」

  南雲、氷室、少し遠くに月島。氷室が突っ込む…がひきこさんの攻撃により氷室六割損傷、だが。

氷室「異能発動…不死鳥フェニックス

  氷室完全回復、そして時間稼ぎに成功。

月島「異能発動…光のルミナスアロー

  ルミナスアロー、対異能の為の特別な矢。ひきこさんの右肩に着弾。

ひきこさん「アァァァァ!イタイ、イタイ、ナンデワタシダケ。」

南雲「異能発動…怪異・死神の鎌」

  死神の鎌がひきこさんの右肩こど斬り伏せる。

南雲「ひきこさん、あなたの事…全部分かってあげるなんて綺麗事は言えない

でも、ひきこさん、もしあなたが元人間だったら、…生まれ変わったら友達になろう。」

  南雲の言葉に嘘偽り一切無し。

ひきこさん「ホ ン ト ?……ありがとう。」

  ひきこさんの消滅確認、対処完了。…そして繋がりも確認。

  

 数時間後。


立花「対処してくださってありがとうございます…あの子もきっと救われます。」

氷室「また今後ともご贔屓にな。」

百合川「アンタは肉壁しかしてないでしょ?それにしても凄いね南雲君

まるで怪異と戦った事があるみたい」

南雲「あたらかずとも遠からずかな。…で、いつまで小学生の格好なの?」

百合川「似合ってるでしょ?暫くこの格好で生活しようかな。」

南雲「絶対にダメ!」

 

 ひきこさんの対処を完了した五人の生徒会…だが物語はまだ始まったばかり。



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