第65話 「試練は中止だ」
スズユキ
「あ!皆さん!よかった〜…」
ヘレス
「全身煤だらけだ…後で銭湯にいくだべさ!」
ソライト
「へへへっ…ただいま!」
砂ぼこりとススだらけの服を払いながら状況報告だ。
ダイキチ
「正体不明の怪物だが…信じられないことにドラゴンだった。」
ヨシカズ
「…とりあえずそう言うことにしておくよ…
あの女の子達、2人で大半の治療を終わらせちゃったわけだし。」
現在リフト前に残っているのはソライト達と
人数制限で乗れなかった数名の怪我人だけだ。
と言ってもほぼ回復しきっている。
やがてリフトが降りて来た。
と、同時に心配になっていたヴァルハレアが
人間体の姿で現れた。
ヴァルハレア
「君達!無事だったか!よかった…試練は中止だ。
よって君達を41番ホームに案内しよう。」
ソライト
「おっさんは暇なの?」
ヴァルハレア
「いや、先程から忙しくなった。」
一向
「(完全には否定しないんだ…)」
ソライト達はダイキチ達に別れを告げると
トロッコに乗り込んだ。
ダイキチ
「ありがとな!またどこかで会えると良いな!」
ソライト
「1000年後生きてたら会いに行くよー」
リフトが上がり、トロッコは動き始めた。
ヴァルハレア
「…よし、持ち上げるからしっかり捕まってろ。」
ヴァルハレアが龍変するとトロッコを持ち上げた。そのまま下降していく。
やがて線路が見えなくなった。
しばらく暗闇が続いたが眩しい光が
差し込んで来た。やがてトロッコが置かれると
黄金に輝く水晶が現れた。
ヴァルハレア
「よし!到着だ。それと…本当にすまなかった。
あの出来事は事故だと思っていて欲しい。」
ソライト
「何かあったの?俺はてっきりあれも試練の
一角だと思ってたけど。」
ヴァルハレア
「本来なら普通にトロッコステーションなんだ。
だが賢者の不始末で各駅に時空の歪みが発生した。
本来ならあり得ないことなので
中止にしたと言うところだ。」
ソライト
「ここまでやっておいてクリアじゃない…
ってわけじゃねえだろうな。」
ヴァルハレア
「そんなことはねえよ!
勿論、合格だ!見事だったぞ!」
ホッと一息。そしてトロッコから降りた。
黄金の水晶を前に一同は唖然としている。
しかしその正体はラージボルト鉱石が
誇大化したものなので、強いて言うならゴミの塊…いや結晶である。
ソライト
「こんなでけえ鉱石結晶があるなんてな…」
ヴァルハレア
「これは…役目を終えた龍の墓だ…
ラージボルト鉱石は廃棄物の結晶体だ。
誰かが遺骨を集めてここまで大きくする為に
光の魔法をかけているのだろうな…」
一方、フレンジス国では。
???
「…先の戦いではご苦労だった。
今は安寧の時、体を休めよ。」
スプメトニル
「はっ、ありがたき幸せ。
…ですが、申し訳ありません陛下。
七秘宝の一角を持ってしてまでもブリタニアの将を
討ち取ることが叶いませんでした。」
???
「…あの騎士は危険すぎる。
お前には教えておくがブリタニアの騎士団は
13隊いる事は知っているな」
スプメトニル
「はっ。今回討ち損じたのは6騎士団長のアダモス
と4騎士団長のレーネでした。」
???
「そうだ。そして…上位3騎士は特に別格だ。
何せ…彼らは(雇われている)からだ。」
スプメトニル
「…どういうことでしょう」
???
「ヤツは(元老院直属の騎士)だ。」
スプメトニル
「ご冗談を。(世界連合軍元老院)は
国よりも秩序を優先する世界の頂点。
ブリタニアにどうして兵を貸すのでしょうか。」
???
「………その理由はわかっていない。
だが一つ言える事はもうわかったな。」
スプメトニル
「私も、そんな者を相手にするのは
断固拒否させていただきます。」
???
「それで良い、では解散だ。」
スプメトニルが謁見の間から退室した後
???
「ヴェルセティアめ…遂に本気になりおったか。
アイツがその気になれば世界滅亡は夢ではすまないぞ。」




